「夕ぐれ」

 今日も一日終わりに近づいた。
 カラス山に帰ってく。
 太陽山にすいこまれるようにしずんでく。
 動物たちどこかへ行ってしまった。
 静まりかえった夕ぐれ。
 少しさびしい。
 でも,空はまっ赤な夕やけ。
 まるでよっぱらってる。
 だがもうすぐ,この空もどっかへ消えてしまう。
 またさびしい。
 だけどまた明日がある。
 きっとまた みんな 帰ってくるよ。   
 言葉のリズムと雰囲気が詩にぴったりです。
 







・最初の1行が「起承転結」の「起」です。

・ここから「承」。


・「は」「も」「も」と連なりのリズムが詩の味わいです。
・「すいこまれるように」→ぴったりくる言葉です。もう言うことなし!


・まず「少し」さびしい。


・ここの終わり方がいい!ピリッとしています。そして,それまでまわりを見ていた視点をいっきに広々とした空に向けているところです。「転」になります。

・「まるで」は利用価値の高い言葉です。
・「少し」の次は「また」さびしい。

・最後の2行が「結」となります。

・「みんな」→擬人化ですね。
・「帰ってくるよ」→静かなやさしさを感じさせます。
 


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