「小学生じゃない」の不思議

小学校を卒業した子が中学での話をしてくれることがあります。

小学生じゃないんだから?】
 卒業した子と会って話していると,中学で先生に注意される時,
「もう小学生じゃないんだから・・・。」
と言われることがあるようです。この後には

 忘れ物をしない
 自律的行動をする
 話を聞く
 ・・・

等々の内容が続くようです。

 その中学校の先生には少しも悪気はないのでしょうが,こういう言葉は「小学生」を見下げてしまう意識を中学生に与えてしまいがちです。そこに気づいてもらえないのが不思議です。
 
 人はそれぞれの成長段階に応じて精一杯の活動をしているものです。中学生から見ると幼い行動に見えることも,小学生たちには一生懸命の行動があるはずです。自分たちも通り越してきた道なのに,

 何かができない=小学生

というイメージを与えてしまうような言葉は気を付けてもらいたいと,いつか小中連絡会で伝えたいと思いながら,まだ遠慮して言えずにいます。

 もし,小学校で,

「君たちはまだ中学生ではないんだから,挨拶をちゃんとしなさい。」

などと注意していたら,中学校の先生はどう思われるのでしょう。