鎌倉ハイキング  平成16年5月

〈北鎌倉駅→建長寺→天園→瑞泉寺→鎌倉駅〉

鎌倉にはいくつかハイキングコースがあり、
浄智寺〜大仏ハイキングコースへは何回か行ったことがありますが、
今回初めて建長寺〜天園〜瑞泉寺のハイキングコースを歩いてきました。


もうじき梅雨入りしそうな気配がする5月最後の日曜日、午前11時ごろ茅ヶ崎を出発。
横須賀線の北鎌倉駅を降りて、観光客とすれ違いながら円覚寺の前を通り建長寺へ
向かいます。



ガイドブックによると、<建長寺〜天園>を鎌倉アルプスハイキングコースと言い、
<天園〜瑞泉寺>を天園ハイキングコースと呼んでいるようです。
鎌倉アルプスハイキングコースの登り口は、建長寺の脇道から始まっているので
始めに建長寺へ行かなくてはなりません。拝観料を払って境内へ入ります。




鎌倉の建長寺は、鎌倉五山第一位、臨済宗建長寺派の総本山で、建長5年(1253)に北条時頼が蘭渓道隆(大覚禅師)を招いて建立した我が国最初の禅寺です。総門を入ると桜並木が続き、続いて三門をくぐると壮大な大伽藍が現れます。

境内の隅のベンチでお弁当を食べていると、すぐそばの法堂で「天井画特別公開中」と書かれた大きな文字が目にとまり、昼食後見学することにしました。

おごそかな空気が漂う法堂(はっとう)に入ると、天井に約80畳の小泉淳画伯作の雲龍図が掲げられています。雲龍図は、建長寺創建750年記念事業として、同画伯により1997年2月から制作に入り2001年10月に完成したそうです。
3年余の歳月をかけて完成した雲龍図。龍は威厳がある中にもどことなく親しみのある表情をしていました。



法堂を後に、境内の横道を進んで右折すると、さあ、ここが鎌倉アルプスハイキングコースの
登り口。(写真右上)
先ずは半僧坊を目指してゆるやかな登り坂をゆっくり歩いていくと、道はしだいに緑濃い森へ
入りその先に石段が現れます。
石段がどこまで続くのかしらと流れる汗を拭きながら登っていくと、燈籠や鳥居が見えますが
半僧坊はまだ先です。




10分くらいかかったでしょうか、半僧坊に到着。
石段を登り終わったところにある、ツツジの植え込みの中にたくさんの天狗像が立っています。
これらの天狗像は第2次世界大戦で供出されていましたが、昭和55年に復元されました。
因みに、天狗像は半僧坊大権現のお供なのだそうです。

半僧坊大権現にお参りをして、ここから天園に向かって登ります。

山道は木の根が張り、でこぼこして、また突然大きな岩が現れるのでころばないように気をつけて
歩かなくてはいけません。たまに樹木が途切れたところから下を見ると鎌倉市街が小さく見えます。


さすが、鎌倉アルプスからの素晴らしい眺め。
この日は、もやがかかって少し霞んでいましたが海まで見渡せました。


登り始めてから大平山まで30分くらい、ここからは瑞泉寺へ向かって歩きます。
鎌倉の切り通しを歩くのと比べると、思ったより山道は険しく、たまに人とすれ違うくらい。

道の両側はずっと樹木が茂り見通しが良くないのですが、時折気持ちいい風が吹き
抜けていきます。



そろそろ終わりに近くなり下りにさしかかったころ、「建長寺・瑞泉寺」「覚園寺・今泉方面」と書かれた道標が立っていました。


しばらく歩いて六国峠の「峠の茶屋」で休憩。10人ほどの方たちが景色を眺めながら休憩していました。木のテーブルと長椅子がたくさん並んでいて、ハイキングコースでこうした茶屋があるのは珍しいかも。

このころになると空はすっかり雲に覆われ、ポツポツ雨が降り出したので瑞泉寺へ向かって出発。


瑞泉寺山門

峠の茶屋から40分ほど下って瑞泉寺に着き、大塔宮まで歩いてバスで鎌倉駅へ。

登り始めてから休憩も含めてかかった時間は3時間ほど。
気持ちよい汗をかきました。

鎌倉市街の賑わいとは対照的に、自然を感じられる鎌倉ハイキング。
歴史を感じながらいろいろなコースを歩いてみたいと思いました。






ーおわりー