春の箱根湿生花園散策 (平成14年4月)


4月始めのある日、
箱根湿生花園でミズバショウの花が咲き始めたという新聞記事を読んだら、急にミズバショウが見たくなって車で出かけました。


厚木インターから東名高速に乗り富士山を眺めつつ順調に走り続けたのですが、御殿場IC近くで渋滞に巻き込まれてしまいました。
お天気が良い日曜日だもの仕方ないね。


30分くらいノロノロ運転のあと、やっと御殿場出口を通過して仙石方面へ。
道路沿いには桜の花も見られます。
途中、乙女峠バス停そばの茶屋で道路チェックのために休憩。
ここからの富士山は一段と大きく美しく、ふもとには霞がかかって春らしい感じです。



再び車に乗って15分ほどで仙石の箱根湿生花園に到着。
箱根湿生花園は、湿原をはじめととして川や湖沼などの水湿地に生育している植物を中心にした植物園です。
園内には、低地から高山まで日本の各地に点在している湿地帯の植物200種のほか、草原や林、高山植物1,100種が集められ、その他、珍しい外国の山草も含め約1,700種の植物が四季折々に花を咲かせています。
(箱根湿生花園パンフレットより)




箱根湿生花園の開園期間は、3月20日から11月30日まで。12月1日から3月19日までは冬季休園となっています。
開園中はいつも見学者で賑わっていますが、この時期は特にミズバショウを見に来る人が多いようです。

門を入り見学コースの順路に沿って植物を見ながら園の奥へ進むと、林の中にかわいらしいカタクリの花が咲いていました。やがて湿地帯が広がり木道を歩いてミズバショウの群落へ。木道のすぐ下に珍しいザゼンソウが姿を見せてくれます。


『ミズバショウは白い花』と思っていたのは私だけ?
実は花びらのような白いものは、花を包んでいる苞で、葉の変形したもの(仏炎苞)だそうです。
その苞の中にある棒状のものが花穂で、300個以上の小花が集まっています。
『ミズバショウ』の和名の意味は、〈水辺に生える芭蕉〉からきているとのこと。
生息地は北海道と兵庫県以北の積雪の多い地方で箱根では自生しないそうです。





箱根湿生花園は、もとは湿原だった水田の跡地3万uを利用して丘や流れをつくり、ミズバショウ・ノハナショウブ・サギソウなど湿原植物を集め、昭和51年に開園しました。
現在、園の隣には仙石原湿原復元実験区があり、いろいろな湿原植物で彩られます。

ゆっくり園内を散策し、始めて見たミズバショウは想像した通りの清楚で美しい花でした。神奈川県で見られるのは幸せなことだと思いながら園を後にしました。
           




ーおわりー




アクセス

小田原駅よりバス(湖尻・桃源台行)
仙石案内所下車 徒歩8分

東名御殿場ICより車で20分