逗子市・葉山町 長柄桜山古墳群見学  (平成16年10月)

夏の日差しが戻ったような10月初旬、茅ヶ崎市教育委員会で企画した
逗子市と葉山町の、長柄桜山(ながえさくらやま)古墳群の見学会に参加してきました。

この古墳群は、1999年の春、逗子市と葉山町にまたがる丘陵から、
古墳が2基発見され2002年12月19日に国指定史跡となりました。



(古墳群入り口の案内板)

湘南の明るい日差しが降りそそぐJR逗子駅前。古墳群へは、ここから葉桜住宅まで
バスに乗って行きます。
バスを降りて8分ほど歩いて古墳群入り口へ着くとこの先は、葉山町役場の
学芸員さんが案内してくださいました。逗子湘南の明るい日差しが降りそそぐJR逗子駅前山古墳見学   (平成16年10月)

第1号古墳

ゆるやかに盛り上がった形はいかにも古墳を彷彿させます。
みなさんが立っている地面の下に古墳があるというのだから何とも不思議な感覚です。
古墳が発見されたきっかけは以外にも、この場所に携帯電話のアンテナを建てる
工事の際に見つかったのだそうです。

後円部 前方部はなだらかに下っています。

発見された2基の古墳は4世紀の前期古墳で、現存している県内の古墳では
最大の規模を誇るもの。

第1号古墳の全長は90mで前方部を南北に向け、古墳の最高点に立つと、
東に東京湾や房総半島が一望できる眺望の良い場所に造られています。


第1号古墳から第2号古墳へ行く道はハイキングコースになっていて
木々の間から麓の町や海が見渡せます。
500mほど歩くと第2号古墳に着きます。

第2号古墳
後円部 前方部

第2号古墳の全長は88mで、前方部は西側の海に向かって大きく広がっています。
後円部の直径は54mもあり、全長では第1号古墳に及ばないものの面積的には
大きくなっています。前方部から江ノ島・大山・富士山が一望できます。

ほぼ完全な形で残っている、この古墳群の詳しいことについては、これからの
調査にゆだねられるそうです。
どのようなことが明らかになっていくのか興味あるところです。

古墳見学を終えて次は逗子市郷土資料館へ、歩きにくい山道をさらに下って行きます。

逗子市郷土資料館

木造平屋建のかわらぶきのこの建物は、大正元年に建築され、
徳川家十六代家達氏が別荘として愛用されました。

現在は逗子市郷土資料館として、徳富蘆花と兄の蘇峰を中心に
逗子市ゆかりの文学者の作品や、市内の文化財、民俗資料、
歴史資料などが展示されています。



郷土資料館から、逗子海岸方面を見たところ。
逗子海岸に立つ浪子不動も確認できました。


掲載の文章は、神奈川県逗子市・葉山町「長柄山桜山古墳群」のパンフレットを参考にしました。