2000年のJ−POP |
椎名林檎、宇多田ヒカル、misia、小柳ゆき、aicoと女性ボーカリストの活躍が目立った2000年。R&B、ヒップホップ系音楽がヒットチャート上位を占めたのも特徴的。いまや和製ブラックミュージックがJポップシーンに定着したと見ていいだろう。 ファーストアルバムが70万枚をセールスを記録するなど、大物プロデューサー大沢伸一とのコンビでR&Bシーンをばく進中なのがbird。セカンドアルバム「Mind Travel」は詞、曲、サウンドともに前作をしのぐ出来栄え。小柄な体からしぼり出されるパワーあふれるボーカルは驚異的。 今年1月に「耳もとにいるよ」でメジャーデビューした傳田真央(でんだ・まお)。世界的に活躍するクラリネット奏者とピアニストの母を持ち、子供のころから音楽に慣れ親しんだためか”絶対音感”を持つという。クラシック、ロック、ヒップホップと通過したジャンルは多彩。クラブシーンで鍛えた抜群の歌唱力で人気急上昇中。12月20日にリリースされたファーストアルバム「エターナル・ボイス」はダンサブルなサウンドと独特の艶のあるファルセットボイスが魅力だ。 札幌のクラブシーンから飛び出したKeyco(キイコ)。結婚情報誌のCF曲「パパパパーンの歌」で注目を集めた。11月にリリースされたファーストアルバム「KEYCO」はソウルフルな歌声を前面に押し出した傑作。 クラブダンサーとしても超一流のTYLER(タイラー)。99年にインディーズデビュー。メジャーでのファーストアルバム「HIPSTYLER」はセクシーなヒップホップ満載。 Calyn(カリン)は中学生時代から地元のレゲエバンドで活動。高校卒業後はゴスペルを中心にソロ活動。Misiaの武道館ライブで前座を務めたことから注目され、99年に「Moments」でデビュー。ゴスペル時代に培ったグルーブ感あふれる力強いボーカルが魅力。 ファーストアルバム「コロラド」でオリコン1位となったTyna(ティナ)。サックス奏者の父の影響でジャズ、ブラックミュージックの薫陶を受け、歌唱力はピカ一。ダイナミックかつ繊細なボーカルで今年も好調キープ。セカンドアルバム「Orario」も多彩な楽曲を集めた逸品。 実力ピカ一はSOUL LOVERS。ボーカルのMahyaのソウルフルな世界はヒーリング効果抜群。 ポスト椎名林檎の筆頭はヤイコこと矢井田瞳。関西地区限定のマキシ・シングルでインディーズデビュー。2カ月後に「B’coz I Love You」でメジャーデビュー。初アルバム「ダイヤモンド」は売り上げランキングのベストテン入り。ポピュラリティーで一気にスターダムへ。 7月デビューのhiro:n(ヒロン)は北海道出身の20歳。「Blood Type ABーLover」「ピーチ」と2枚のマキシシングルしか出していないが、キュートでポップなボーカルは胸キュン系。 60年代シンガーソングライターの系譜につながる鬼束ちひろ。スマッシュヒット「月光」に続いてシングル「CAGE」をリリース。ストレートなボーカルと抒情的な詞が耳に心地よい。 大ブレーク必至の超強力バンドはGO!GO!7188。ユウ、アッコ、ターキーの女性2人男性一人のユニット。シングル「むし’98」はNHKの「みんなの歌」に選ばれた。”イカ天”バンドのように元気いっぱい、茶目っ気たっぽりのサウンドで独自の世界を展開。12月にリリースされた初アルバム「蛇足歩行」は悶絶するくらいセンスがよくてキュートな仕上がり。 多芸多才な個性派ナンバーワンの勝野慎子。新作マキシ「いやな予感」は女性の切ない恋愛感情をシニカルに表現。めりはりのきいたボーカルは大好き。 カバーアルバム「ROOM508」をリリースしたSAKURA。ジョン・レノン「ウーマン」、レオン・ラッセル「ア・ソング・フォ・ユー」、イーグルス「デスペラード」、キャロル・キング「君のともだち」など名曲ズラリ。 |