維新派2004年秋公演決定!
ホームグラウンドの大阪・南港で新作「キートン」(10月8〜25日)
チケット発売は7月17日(第一次)=10月8〜17日分
         7月28日(第二次)=10月19日〜25日分

今週のおすすめステージ
泪目銀座「3つの事情」(9月23日まで、新宿・シアター・トップス) とある結婚相談所が主催する会員向けツアーに参加した3人の会員たち。中途半端な知り合い状態が生む、ぎこちない会話が誤解といさかいを招き……。結婚に対するそれぞれの事情を抱えた3人の姿を、温かなまなざしで描くヒューマンコメディー。男性版・女性版のダブルキャスト。男性版は山崎一、朝倉伸二、長谷川朝晴。女性版は櫻井淳子、西牟田恵、山下容莉枝。作・演出=福島三郎。4200円。@03・5457・2452
「I LOVE YOU 愛の果ては?」(9月6〜14日、天王洲アイル・アートス
フィア) オフブロードウエーでロングラン上演中の大ヒットミュージカルの日本初演。一組の男女の出会いから結婚、別れ、そして和解まで、さまざまな愛の形をピアノとバイオリンにのせて描く。出演は元宝塚トップスター・絵麻緒ゆう、堀内敬子、川平慈英、戸井勝海。演出=山田和也。S席8000円。A席6000円。@03・3201・8116
黒テント・2作品連続上演 「サハラの薔薇石」(9月8日まで)、「金玉ムスメ」(11〜15日) 結成35周年のアングラ演劇の先駆者による異色作。前者はカミュの「ペスト」をもとに、人間の狂気と理性を微妙なバランスで書き下ろした南俊一の処女作。出演=桐谷夏子、宮崎恵治ほか。後者は江戸時代に実在した見世物小屋の娘芸人のエピソードを戯曲化した悲喜劇。作・演出=坂口瑞穂。出演=横田桂子、木野本啓ほか。下北沢ザ・スズナリ。3800円。@03・3926・4021
維新派「ノクターン」(9月21日まで、新国立劇場・中劇場) 昨年は岡山県の離島「犬島」の工場跡地を舞台に、映画のオープンセットさながらの気宇壮大な野外劇を上演、その圧倒的なスペクタクル性で日本演劇界唯一無二の存在であることを改めて誇示した大阪の雄・維新派が、12年ぶりの東京新作公演。あえて屋内公演に挑む。上演中、絶えず動き続ける舞台装置、関西弁の変拍子ラップを多用する「ヂャンヂャンオペラ。その夢幻のダイナミズムを体験。構成・演出=松本雄吉。出演=石本由美、木村文典ほか。S席4200円。A席3150円。@03・5351・3011
NAOーTA!プロデュース「dear〜ガラス越しの〜」(9月15日まで、シアターVアカサカ) 声優&女優として活躍する渡辺菜生子とTARAKOのユニットによる新作。街外れの古人形屋を舞台にした、ちょっとせつない大人のためのハートウォーム・ファンタジー。出演=松田洋治、田中利花、山崎ハコ、小川輝晃ほか。4200円。@03・5308・9410
現代演劇協会「花粉熱」(9月15日まで、千石・三百人劇場) 小説家の夫、舞台女優の妻、風刺画家志望の息子と娘。週末の午後、4人はそれそれ勝手に客を招待していた。やがて到着した4人の客は家族が繰り広げるいさかいと恋の駆け引きに巻きこまれ……。ノエル・カワードの機知あふれる風俗喜劇。演出=ニコ
ラス・バーター。出演=森一、桜井久直、塩山誠司ほか。4900円。@03・3944・5451
 両国シアターXでブレヒト的ブレヒト演劇祭開催

 演劇を武器に時代に抵抗し続けたドイツの劇詩人・ブレヒトの精神を現代によみがえらせようと、両国・シアターX(カイ)では、2年がかりのプロジェクト、「ブレヒト的ブレヒト演劇祭」を展開する。オープニング作品は「首が飛んでもーー眉間尺」(9月3日〜5日)。これは戦前・戦中・戦後を通じて、一貫して時代と拮抗する表現活動を行った批評家・花田清輝の遺作ともいうべき作品。魯迅の原作をもとに、少年の仇討ち伝説を描いた傑作。今回、29年ぶりの上演になる。演出=白石征。3500円。
 以下、「市原悦子ブレヒト・ソングを歌う」(20、21日)、「アルトゥロ・ウイが往く、追え」(10月10〜12日)と続く。@03・5624・1181
ラ・カンパニー・アン「犬の恋」(5月24日〜6月1日、下北沢・本多スタジオ) 女優・西山水木と明樹由佳によって結成されたパフォーマンス・ユニットの新作。往年のロックスターに才能を見出されて一緒に暮らすようになった1人の女。やがて、女の飼う犬の思いが1人の男に乗り移り、奇妙な多角関係が始まる……。言葉と肉体表現の融合を目指すユニークな舞台。構成・演出・出演=西山水木。出演=明樹由佳、永井秀樹ほか。なお、毎回、上演前に「アン・プラス・ワン」として、若手映像作家による短編作品の日替わり上映あり。A(映画+舞台のセット券)=3300円。B(犬の恋)=2900円。C(アン・プラス・ワン)=700円。@0422・23・0506
◇文学座「オナー」(23日まで、信濃町・文学座アトリエ) 優れた詩人であり小説家でもある妻、大物文芸評論家の夫。2人は結婚して32年、一人娘を育てながら穏やかな生活を送ってきた。しかし、若く美しい女性編集者の誘惑に夫の心は揺れ……。人生の秋を迎えた一組の夫婦の充たされぬ思いや渇望を繊細なタッチで描いた作品。オーストラリア演劇界の俊英・ジョアンナ・マレースミスの代表作。演出=西川信廣。出演=小林勝也、吉野佳子、岡寛恵、鬼頭典子。3800円。@03・3351・7265
竹中直人+桃井かおり
◇竹中直人の会「月光のつゝしみ」(29日まで、下北沢・本多劇場) 弟の新婚生活に居候を決め込む姉。姉弟の友人とその婚約者、錯綜する人間関係が、月明かりの下であやしい光を放つ。94年に竹中直人、桃井かおりコンビで上演された姉弟のやるせない愛憎劇を再演。ほかに坂井真紀、篠原ともえ、北村一輝、岩松了(作・演出も)。24日休演。5800円。@03・5302・1018

世界初の舞台化
◇「ゴースト〜ニューヨークの幻〜」(22日まで、ル テアトル銀座) デミ・ムーア主演で大ヒットした映画の世界初舞台化。暴漢に襲われて死んだ恋人サムを忘れられないモリーのもとに、ある日、あやしげな霊媒師が訪れ、サムが幽霊になってそばにいることを伝えようとする。しかし、サムの親友は霊媒師をペテンだと決めつける。 壁抜けシーン、浮遊シーンなど、イリュージョンを駆使した幻想シーンも見もの。出演は元宝塚トップスター・愛華みれ、沢村一樹、佐藤オリエ、羽場裕一、若松武史ら。脚本=砂本量。演出=吉川徹。S席9000円。A席6800円。@03・3201・8116

鶴屋南北の傑作
◇流山児★事務所「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」(15日までベニサンピット) 芸者に入れ揚げたあげく、情夫の悪知恵で討ち入りの資金を散逸してしまった不破数右衛門。情夫の父親は実は数右衛門の家臣。それと知らぬ数右衛門は悪鬼となり2人に襲いかかるーー。「東海道四谷怪談」とともに”裏・忠臣蔵”と呼ばれる鶴屋南北の傑作を山元清多が脚色、流山児祥が血とエロスのハードボイルド集団活劇として演出。元宝塚の中村音子、山本亨、若杉宏二、井沢希旨子ほか。4500円。@03・5272・1785


◇海のサーカス「杏仁豆腐のココロ」(8日まで下北沢ザ・スズナリ) 日本アカデミー賞受賞作「愛を乞うひと」や話題作「OUT」の脚本家としても活躍する鄭義信の作・演出による二人芝居。別れを前にした一組のカップルのおかしくも切ないクリスマスの一日を。出演はプロジェクト・ナビの看板女優、佳梯かこ、宇佐美亨。3500円。@03・3543・9595

石田えり主演
◇燐光群+グッドフェロープロデュース「阿部定と睦夫」(8〜15日、新宿紀伊國屋サザンシアター) 昭和初期に起こった猟奇殺人事件の主役・阿部定と横溝正史の小説「八つ墓村」の題材ともなった「津山30人殺し」の犯人・都井睦夫。2人の人生が東京・浅草で妖しく交錯する……。忍び寄る戦乱の狂気に背を向け、官能と情熱に生きた男と女の心の迷宮。石田えり、手塚とおる、神野三鈴ほか。作・演出=坂手洋二。4200円。@03・3426・6294

久生十蘭の短編を舞台化
◇桜良舎・久生十蘭生誕100年記念公演「湖畔」(7日まで両国シアターX) 事故により顔面を破損し、猜疑心のかたまりとなった旧華族の青年と、人を疑うことを知らない美しい娘との愛と葛藤を描いた久生十蘭の短編小説を初舞台化。出演は内田龍麿、水野ゆふ(共に木山事務所)ほか。構成・脚色・演出=守輪咲良。4000円。@3726・6887

プリエール「烏賊ホテル」(29日〜12月8日、新宿シアタートップス) 
不思議な手紙に引き寄せられ、3人の男が海辺の家に集まってくる。彼らは幼い頃、母親と別れたまま人生を送ってきた異父兄弟たち。だれが何のために手紙を出したのか……。アニメ映画「おもひでぽろぽろ」の原作者・岡本蛍のヒューマンコメディーを女優・西山水木が演出。大谷亮介、小林隆、おかやまはじめ、各務立基ら個性派俳優が出演。当日4300円。@03・5378・9132

自転車キンクリートSTORE「ダイアナ牧師の大穴」(30日〜12月8日、新宿スペース・ゼロ)
 貧乏な教会を営む女性牧師のもとに、ある日、ド派手な1人の女が現れ大金を献金する。そのことがやがて、町の人たちを巻き込む大騒動に発展。歌川椎子、池田有希子、平田敦子ほか元気印の女優陣による賛美歌ミュージカル。構成・演出=鈴木裕美。脚本=飯島早苗。4800円。@03・5489・4434

劇団NLT「オスカー」(29日〜12月8日、六本木・俳優座劇場) 
 会社の機構を操って大金をつかんだ社員。社長令嬢に求婚するが、人違い。ホンモノは運転手と熱い仲。一方、男爵夫人という玉の輿に乗ったお手伝いが取り違えて持って出たカバンには会社の裏金。もう1つのカバンにはブラジャーが……。NLTお得意のドタバタ風俗コメディーの傑作。大沢健、村井国夫がゲスト。作=クロード・マニエ。演出=鵜山仁。5300円。@03・5396・6048

全国座長大会(12月1〜2日各PM1と5・30、浅草公会堂) 全国の旅芝居の座長が一堂に会する恒例のお祭りイベント。メーンは主催者・沢竜二が国定忠治と平手造酒の二役早替わりに挑む「天保水滸伝」。玉川勝太郎の「利根の川風まこもに入れて」の名調子にのせて、小気味いい大衆芝居のだいご味を存分に披露する。ゲストは畠山みどり(1日夜)、小金沢昇司(2日)。S席6000円。A席5500円。自由3階席5000円。@03・3367・3336
「伝説の女優」(12月15日まで天王洲アイル・アートスフィア) 
 かつてハリウッド中を熱狂させながら、今は落ちぶれて破産寸前の2人の女優。一山当てようとするプロデューサーの企みでブロードウエーの舞台での共演話を持ち込まれるが、2人は犬猿の仲。会った瞬間、激しいバトルが始まり……。「コーラスライン」の作者ジェームズ・カークウッドの全米ヒットコメディーの日本初演。浅丘ルリ子と木の実ナナの舌戦が見もの。ほかに高畑淳子、斎藤晴彦、大澄賢也ら。演出=宮田慶子。S席1万円、A席8000円。@03・3201・8116

演劇企画集団THE・ガジラ「ルート64」(12月1日まで下北沢ザ・スズナリ) 
 ある宗教施設で共同生活を行う4人の男女。彼らに課されたのは「秘密ワーク」という名の殺人。ごく普通の若者たちがなぜ理不尽な犯罪を平然と行ったのか。彼らの告白を通して、人間存在の深奥に迫る。気鋭の劇作家・鐘下辰男が描くもうひとつの”オウム事件”。出演=千葉哲也、山崎清介、岡まゆみ、大鷹明良。4500円。@03・3411・4081

新転位・21「マーちゃんの神曲」(24日〜12月1日、中野光座) 
 演出・劇作家・山崎哲が主宰する劇団「転位・21」が改称し、再始動。神奈川県藤沢市で起こった悪魔祓い殺人事件を題材に人間の心の闇を描く。作・演出=山崎哲。出演=村山好文、伊藤悦子ほか。前売り2700円。@03・3910・1660

扉座「いちご畑よ永遠に」(19〜27日、新宿・紀伊國屋サザンシアター)
 ビートルズの名曲「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」をモチーフに、愛と平和を歌い続けたジョン・レノンと彼を取り巻く若者たちの青春群像を。脚本・演出=横内謙介。出演は岡森諦、杉山良一ほか。タレントの山田まりあが特別出演。16〜17日は厚木市文化会館小ホール。当日4500円。@03・3221・0530

青年座「ハロルドとモード」(16〜24日、下北沢・本多劇場) 自殺未遂を繰り返す青年は、ある日、教会で不思議な老婦人に会う。心の命ずるままに生きる彼女に青年は興味を抱くが……。人生の終わりを見据えながら、今を明るく生きる老婦人と、生の実感を得られない19歳の青年が織り成す愛の物語。昨年亡くなった劇団の重鎮・金井彰久氏追悼公演。主演は東恵美子と新人・鈴木浩介。作=コリン・ヒギンズ。翻訳・演出=伊藤大。5000円。@03・5478・8571
「ある豊かな生活」(24日まで銀座・博品館劇場) 
 恋人でも友人でもない赤の他人同士の共同生活。そのルームシェアリングを始めた29歳の女の物語。親元を離れ、他人との同居を選択した彼女の意図は……。さとう珠緒を主人公に、人気劇作家・福島三郎が描くハートフルコメディー。ほかに犬塚弘、内田滋啓、今井陽子、桂憲一。6000円。@03・3201・8116

龍昇企画+錬肉工房「ゴドーを待ちながら」(10〜17日、高田馬場プロト・シアター) 
 ベケットの不条理劇を8人の男優による群集劇として再構成したもの。「言葉」と「肉体」のせめぎあいを通した斬新な「ゴドー待ち」。演出=岡本章。出演=龍昇、新健二郎ほか。当日3500円。@03・3986・0937

「マイ・ロックンロール・スター」(9日〜24日、パルコ劇場) 
人気劇団「阿佐ヶ谷スパイダース」を率いる長塚圭史が作・演出、父親の長塚京三が主演する話題作。 15年前に再婚して出て行った妻と子供たちが出戻ってくる。一人暮らしのわびしさから彼らを迎え入れた元夫だったが、相変わらず家族はバラバラ。そんな時、隣のライブハウスの騒音という共通の敵を見つけ、一致団結し営業妨害作戦を始めるが……。11年ぶりの舞台出演になる野際陽子、テレビドラマ、京野ことみ、猫背椿(大人計画)、中山祐一朗(阿佐ヶ谷スパイダース)ほか。6500円。@03・3477・5858

「ブロンドに首ったけ」(11月7日〜12月1日、ル テアトル銀座) 
 売れない女優と図書館映画資料室勤務の男。二人は熱烈なメイ・ウェストおたく。メイの墓参りで出会い、意気投合した彼らは空想の中で、メイの野放図で華麗な人生を遡っていく。 ハリウッドの”セックスシンボル”メイ・ウェストの生涯を、歌と笑いを交えながら描く。作=クローディア・シアー。演出=高橋昌也。黒柳徹子が売れない女優とメイの二役に挑戦。また、田中健、団時朗が数役を早変わり。S席9500円。A席7000円。@03・3477・5858

◇シアター21「言葉〜アイヒマンを捕らえた男〜」(18〜27日、六本木・俳優座劇場) ナチの戦犯が潜伏中のアルゼンチン。潜入したイスラエル・モサドの隊員たちは無事に任務を終えて祖国へ生還できるのか。作=山崎正和。演出=鵜山仁。出演=中山仁、田中実、石田圭祐ほか。6000円。@03・3372・6262
遊◎機械/全自動シアターの”ラスト・ショー”

 ◇遊◎機械/全自動シアター「クラブ・オブアリス」(3〜24日、青山円形劇場) 白井晃+高泉淳子コンビで多くの傑作を生みだしてきた遊◎機械/全自動シアターが19年間の活動にピリオドを打つ。
 ひとりぼっちで人生の不幸を嘆いてばかりいる中年女性がひょんなことから迷い込んだクラブ。そこで彼女を待っていたのは”アリスになりたかった少女時代の彼女”ーー。ルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」をモチーフに、中年女性の人生の過去と現在、現実と幻想を交差させながら描く。
 白井、高泉、浅野温子、富浜薫、平沢智ほか。6300円。@03・5420・4620

漱石の未完の作品「明暗」に結末を…

◇二兎社「新・明暗」(5〜24日、世田谷パブリックシアター・シアタートラム。11月5日、かめありリリオホール)  永井愛の新作は夏目漱石の未完の作品「明暗」を現代の日本に置き換えた心理ミステリー。
 重役の親友の娘と結婚し、都内の高級マンションに居を定めた大手商社のエリートサラリーマン。今は痔に悩む日々だが、時折、心に浮かぶのはかつての恋人の顔。なぜ、彼女は心変わりし、ほかの男と結婚してしまったのか……。元恋人と新妻ーー2人の女の間で心の迷宮に入り込んだ男の運命。佐々木蔵之介、山本郁子、木野花ほか。4500円。@03・5638・4605

「天皇と接吻」につづく坂手洋二の問題作

◇燐光群「最後の一人までが全体である」(3〜20日、下北沢ザ・スズナリ) ある地方大学の自治問題に端を発する30年に及ぶ闘争がモチーフ。「住基ネット」「日の丸・君が代」「新しい歴史教科書」など現代社会の迷走を象徴するキーワードを軸に「歴史」と「現在」を問う坂手社会劇の真骨頂。大西孝洋、川中健次郎、木場勝己、藤井びん、神野三鈴、藤本喜久子、インドネシアの俳優、トニー・ブルールほか。作・演出=坂手洋二。3600円。@03・3426・6294

スリリングで息詰まる人間模様
◇ウォーキング・スタッフ+ネルケプランニングプロデュース「サイレン」(22〜30日、新宿シアタートップス) 
 娘から不審な電話を受けた父親がかけつけるとそこには娘の死体が……。自殺か、それとも他殺か。家庭内暴力の疑いのある夫、その友人、友人の恋人など娘を取り巻く複雑な人間関係から浮かび上がる死の真相。「東亜悲恋」の和田憲明の作・演出。出演=小林勝也、馬渕英里何、河合美智子、鈴木省吾ほか。当日4200円。@03・5469・5280

 南果歩、渡辺えり子、渡辺美佐子らが競演
◇「ミレナ」(27〜10月8日、世田谷パブリックシアター) 

 フランツ・カフカから「ミレナへの手紙」という20世紀最高のラブレターを送られたジャナリスト、ミレナ・イェセンスカー。彼女はヒトラー政権に抵抗し、強制収容所送りになる。そこで、生涯の親友となるマルガレーテ・ノイマンに出会う。2人の友情を軸に、激動の20世紀をたくましく生き抜いた女性たちの物語。作=斎藤憐。演出=佐藤信。出演=南果歩、渡辺えり子、渡辺美佐子、西山水木、真名古敬二ほか。A席5000円。B席3000円。@03・5432・1526

松尾貴史が50人の声色を
◇AGAPE store「BIG BIZ〜宮原木材危機一髪!〜」(28〜10月6日、新宿スペース・ゼロ) 
 
 ペーパーカンパニーの留守番を命じられた男。依頼の電話がひっきりなしにかかってくるため、「宮原木材」と名づけた幽霊会社は次第に大きな会社に成長していく。50人の声色を使い分ける松尾貴史主演のパニックコメディー。共演は粟根まこと(劇団☆新感線)、八十田勇一、松永玲子(ナイロン100℃)ほか。作=後藤ひろひと。演出=G2。
当日4800円。@03・5738・0637

山田太一の文学座書き下ろし
◇文学座「人が恋しい西の空」(10月3日〜12日、新宿・紀伊國屋ホール)

  業績不振を理由に会社をリストラされた工作機械会社の営業部長。妻とも離婚し、一人暮らしを始めるが、ある日、1人の老人が現れ、45年前に突然姿を消した父親だと名乗る。「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」の山田太一が文学座に初めて書き下ろした作品。出演=坂口芳貞、飯沼慧、八木昌子ほか。演出=坂口芳貞。5500円。@03・3351・7265