野草の森から2013(1)

1月20日 うっすらと

目覚めると、外はうっすらと雪化粧しています。といっても、本格的な雪景色にはほど遠いものです。今日は大寒。でも、寒さはそれほどでもありません。出歩くのには楽ですが、被写体には困るお天気です。


うっすらと雪化粧した二ツ森山を、雲が駆け上がります。
  
先ずは溜め池へ。雲が上がり、ようやく太陽が覗きかけてきました。
  
薄化粧をした桑畑。雪のせいか、小鳥の動きだしは遅いようです。
  
やがて上空を野鳥の群れが飛び、桑の梢に舞い降りました。
  
あいにく逆光で、正体はなかなか確認できませんでしたが、予想通りにアトリだったようです。
  
散策を続けると、地面から野鳥が舞い上がります。目を凝らすと、一羽だけ残っています。期待通りにミヤマホオジロです。せめて半分の距離まで近づかせてくれると良いのですが、苦労させてくれる鳥です。
  
樹を突く音を響かせるのはコゲラ。 肉食系のモズも、この日はハゼの実を食べているのでしょうか? そういえば、ハヤニエがなくなっていました。この時期、生き物は食糧難と闘っているようです。

  
野草の森の樹木も、陽が当たるまでの僅かな時間、うっすらと化粧しました。
  
ササユリの実、タラノキ、可愛い雪帽子を被っています。
  
シデコブシの冬芽、真っ赤なナンテンの実、つかの間の雪化粧です。


1月12日 冬に耐えて

植物や小動物は、寒い時期には休眠状態に入るものが多いのですが、哺乳類となると、冬眠をするのは、ツキノワグマなどの少数派になります。寒さが厳しく、食料も底をついてくる、これからの時期は、試練の時期と言えるでしょう。


ずっと昼間には姿を現さなかったホンドタヌキが、本当に久しぶりに現れました。なんとなく窶れています。
  
病気のようです。何度も餌を持ち帰りました。元気になってくれよ!

哺乳類よりも体温が高い鳥になると、冬眠をするものを私は知りません。移動能力の高い翼を使って、暖かい地域に移動するものが主流です。この地域で冬を越すものは、概ね出揃う季節です。

  
夏でも見かけるシジュウカラ・エナガ。
  
ホオジロも年中見かけますが、カシラダカは冬になるとやって来ます。
  
モズも山から下りてきます。こう見えても、里山のハンター。ハヤニエは、保存食なのか?
  
冬鳥のジョウビタキ。動物食傾向の強い雑食です。この付近では、セキレイといえばセグロセキレイが多いのですが、珍しくキセキレイが現れました。

今回の秘かなお目当てだったのは、この二つです。例年、ほぼこの時期に姿を現します。今回も、姿を見せてくれましたが、撮影が追いつかず、証拠写真です。

  
ミヤマホオジロとルリビタキ。そのうちにジャスピンで・・・。


1月5日 氷の季節

先日、ついにニホンカワウソの絶滅宣言が出されました。ビオトープのある里を流れる川の上流には、昔はカワウソが棲んでいたそうです。さすがに集落内はコンクリートブロックの護岸が整備されていますが、上下流は現在でも、剥きだしの天然護岸のままです。
時として瀬となる渓流は、なかなか美しいのですが、飛沫が凍って小さなツララを作る時機が到来したようです。


この冬一番の寒波が、小さなツララをいっぱい作りました。
  
この情景は、ブログの方で、追って取り上げたいと思います。

明け方は、気温がマイナス6度まで下がったとか・・・。空気を吸い込むと、鼻や喉が痛くなるような寒さです。しかし、空気が乾燥しているのか、霜は降りず、アッケラカンとした朝です。それでも氷は出来ているでしょう。あまりの寒さに、さすがに出かけるのは遅れてしまいましたが、朝の散歩に出かけます。

  
すでに日が昇り、少し溶け始めていますが、溜め池はほぼ全面的に凍ったようです。
  
水面には、綺麗な氷紋も・・・。
  
ビオトープに行くと、水車の軸が外れています。また仕事が増えました。
  
シモバシラは、もう茎の上部には出来ません。
  
本物の(?)霜柱も、あちこちに出来ています。
  
野草の森外周では、ツララも出来ています。
  
滝と呼べるかどうかは疑問ですが、今年も氷瀑が出来はじめました。やがて氷の壁が出来るはずです。

山頂まで樹が生えているので、なかなか真っ白にはならない峰峰も、今回は白く輝いています。

  
恵那山とそれに連なる山並み。東濃と木曽を隔てる山並み。


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