野草の森から2013(13)

8月4日 遠くで秋が

連日の猛暑には音をあげるが、それ以上に疲れるのは、不安定な天候だ。曇っていたと思ったら、突然晴れてみたり、土砂降りになってみたり、それも局所的なもので、場所を変えてみると、まるで天候が違う。山の方では、特に天候が変わりやすいので、高原へ脱出しようと思っても、ついつい二の足を踏んでしまう。日差しが翳って、暑さも和らいだので、草刈りなどを始めると、すぐに暑くなったり、雨に降られたり・・・。本当に疲れる夏だ。
咲き始めたキキョウやサギソウは、まだあまり増えていない。しかし、思いがけずレンゲショウマが咲き始めていた。この花は、残念ながら東濃に自生しているという情報はないので、ずいぶん以前に園芸品を買い求めた。名古屋から東濃に移すと、数年間元気に花を咲かせてくれた。しかし、ここ2年ほど、花をつけなかった。諦めかけていたのだが、今年は久しぶりに蕾をつけたので、楽しみにしていたものだ。


野草の森に植えたものも、無事に咲いてくれた。問題は来年だ。
  
四季庵で久しぶりに咲いたレンゲショウマ。翌日には上の蕾も開いて、三輪になった。
  
これも四季庵で咲いたオニユリ。種を蒔いた記憶もないし、この花を近くで見かけたこともない。こういう不思議なことも、長いことやっていると、時々起こる。これも園芸品のオオビランジは、やはり衰退している。
  
里では、今年もガガイモが咲き始めた。
  
ビオトープのセリ。毎年群生場所が変わる。
  
湿地ではミミカキグサが増え、ホザキノミミカキグサも咲き始めた。ハッチョウトンボはさすがに減った。
  
田んぼでは嫌われるオモダカとコナギ。美しい花だが・・・。
  
オトギリソウは数を増し、ユウガギクも現れた。暑くても、秋の気配が。
  
茸の姿も増えてきた。


7月27日 盛夏

暑さもさることながら、猛烈な湿気が体力を奪っていく。晴れの天気予報だが、晴れたり曇ったりの安定しない天気だ。それもかえって有難いかもしれない。貯まり勝ちのビオトープの仕事を、少しずつこなしていける。
とっくに夏至を過ぎたので、花の季節も折り返し点を過ぎている。新しい顔ぶれが、順番に登場してきている。


屋久島で発見されたヤクシマヒメアリドオシラン。本州での分布は珍しいが、木曽路から東濃にかけては、分布している。
  
去年に比べると、ニョイスミレの湿地型の方へ拡がっているようにも見える。共存共栄できれば、言うことがないのだが・・・。
  
ユウスゲはそろそろピークだろう。午後3時過ぎには咲きそろう。
  
キキョウは少しずつ咲き始めた。サギソウもついに咲き始めた。
  
数を増してきたヘラオモダカ。
  
今年も無事に咲いたイワタバコ。だが、増える気配は・・・。
  
咲き始めたヒヨドリバナ。ノギランのピークは過ぎたようだ。
  
湿地で目立ち始めたミカヅキグサ。ミゾカクシも増えてきた。
  
ヤマノイモも準備完了。シラタマホシクサもひっそりと発芽した。
  
ビオトープではギンヤンマが産卵している。ユウスゲの影で待ち構えるオオカマキリ。
  
放流水路のカワニナの様子を観ていると、メダカがずいぶん上がってきた。ヤマアカガエルはウジャウジャ。暑さにも負けず、それぞれの生を生きている。


7月20日 夏休み

小学校も、今日から夏休みに入った。一年中で、もっとも暑い時期の到来である。今年は梅雨明け宣言後の一週間ほどが猛暑日の連続だったので、それに比べれば、いくらか和らいだ感じだが、相変わらず30度越の暑い日が続いている。暑さには強かったはずの私も、さすがに夏ばてが来ているようだ。年齢のせいか、猛暑のせいかは定かではないが・・・。
夏に咲く花の方も、あまり順調とは思われない。たぶん、夏ばてと言うよりは、暑さのピークを測りかねているのだろう。秋に向けての花も顔を見せ始めたが、なんとなく主役不在の季節が通り過ぎている。

  
池のキキョウ、野草の森のサワギキョウ、共に最初の一株が花を開いた。しかし、盛りはまだ先だろう。
  
去年見つけたヤクシマヒメアリドオシラン、今年も無事に咲き始めた。もっと増えてくれると良いが。
  
アカショウマも咲き始めた。
  
アゼオトギリやオトギリソウも咲き始めた。
  
トンボ池では、セリも咲き始めている。
  
ビオトープにも、やっとユウスゲが姿を見せた。庭ではオミナエシが咲き始めている。
  
クルマバナも咲き始め、コマツナギはほぼ盛りのようだ。
  
シオデやタケニグサも咲き始めてきた。
  
真夏のアジサイ・ノリウツギもいよいよ咲き始めた。
  
夏場は水が涸れやすい用水路にアカハライモリが群れている。繁殖時期でもなさそうだし、日頃はあまり見かけない場所なのだが。
この付近には、クマゼミやアブラゼミが、あまり多くないので、セミの声もあまり暑苦しくない。夕方が迫ると、ヒグラシの涼しげな鳴き声が響く。天然の風鈴だ。


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