「・・くそ・・・!」
小さく呻く。
意識を失った隙に縛られた手首が痛む。
自由になる脚も、まだジンジンと軽く痺れている。
(迂闊だった…まさかこんな近くに敵がいるとは…!)
冷や汗が背を伝う。
畜生、と口の中で台詞を転がし、悠然と立つ相手を睨む。
その敵意剥き出しの視線に気付いたか、相手は華がほころぶような笑顔で言う。
「大丈夫ですよ、ディアッカ。怖いことなんて何もありませんから♪」
お前のその笑顔が一番怖いんだ!とは叫びたくても叫べなかった。
「ですからね、前から言っていたように僕はディアッカのことが大好きなんですよ。貴方はいつも軽く流してくれてましたけど」
「…うん」
「でも僕も男ですしね、そろそろ我慢の限界ですし。ほらディアッカも解るでしょう?男なら」
「・・・・ああ」
「だからちょっと跳ぶんですが、さっきの紅茶に薬入れてこうやって縛らせていただきました★」
「跳びすぎだ!!!!!!!(滝汗)」
「やだなぁ、いきなり叫ばないでくださいよ。大丈夫ですよディアッカ。ビジュアルなんて気にしなくったって!」
「そういう問題じゃないし!!っていうか頼むからにじり寄ってくるなニコル!!」
「酷いですね。ディアッカは本当に口が悪いんですから…」
「口が悪くて大いに結構!だから喋りながら身体をまさぐるな!」
「僕初めてなんですけど頑張ります♪」
「会話になってないしな!!良いか?ニコル。ちょっと聴け。手を休めて!」
「はい?」
「今は戦時中で、俺らは健全な男子だ。確かに女の子のいないこの状況下で辛いのはマジ解る!」
「はい」
「でもな、だからって男に走るのってのはどうかと思うぜ?
こんなことでお前の大事な童貞使っちまっていいのか?一生に一度しかないんだぞ?」
「・・・」
「大体な、男同士のSEXってどんなんか知ってんの?ケツの穴に突っ込むんだぞ?本来排泄物を出すようなトコに!
変な傷作れば痔になるし、次の日は腰が痛くて死にそうだし、うっかり中出しして掻き出すの忘れようなモンなら腹は下すし!!
挿れる方は良いかもしれないけど される方は堪ったもんじゃな」
「・・・・詳しいんですね、ディアッカ・・・」
(!しまった、逆効果か!?;)
「それにディアッカ。さっきのこと、何度も言ってるでしょう?僕はディアッカが好きなんです。
別に女の子に不自由して、なんて軽い気持ちじゃありません」
「・・・・・・ニコル・・・?」
「ディアッカが言ったように…今は戦争中で、僕たちはパイロットで・・・・いつ死んでしまうか解らないような状況で。
・・・だから僕は死ぬ前に貴方に伝えておきたいと思ったんです」
「・・・・・・」
「好きです、ディアッカ。貴方のことが誰よりも」
「・・・・ニコル・・・」
「だから大人しくヤられてください。」
「あああああ!結局ソコに行くのかーっ!!!?(涙)」
「ディアッカどうヤらされ慣れてるみたいで僕なんだかムっとしちゃいましたvvてなわけでニコル行きまーす♪」
「いい!来るな!畜生放せーっ!!」
パシュッ
「ニコル、この間の資料のことで・・・・・・・」
『あ』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?2人とも何をして」
「?アスラン!!!!いいところに!!!ちょっとコレ外してくれないか!!?ニコルと遊んでたらほどけなくなってさ!!」
「ちょ!ディ」
「ああ、そうなのか。解った。・・・・・なんだ簡単にほどけるじゃないか。ほら」
「ああサンキューアスラン…!今お前が天使に見える…!」
「そんな大げさな」
「・・・・アスラン・・・・!(怒)」
「なんだ?ニコル」
「じゃ、じゃあ俺はコレで失礼するぜ!!またな!ニコル!アスラン!!」
「あ!ちょっとディアッカ!!!」
「ああ またな。…大丈夫か?何だかふらついてるけど。ところでニコル、このグラフなんだが」
(僕は諦めませんからね…!ディアッカ…!)
その後ヴェザリウス艦内で、必死の形相で鬼ごっこする赤パイロット達が目撃されたとか。
終われ!
■ここまでお題と違ったものが書けるだなんて私すごい★(いっぺん刺されてみたらどうですか)
ギャグですよ。副題は『2人だけの貞操攻防戦』ってところです(爽)
本当はアスとイザどっちにしようか迷ったんですが、イザが第一発見者だと死人が出そうなので!
ああでもとりあえず
ニコディア最高!!!!(言い逃げ)