10月29日。
それは、プラントでの事実上最高権力者ご子息の
ご生誕あそばされた日。
「というわけで、プレゼントには是非お前を貰いたいと思っているんだが」
「…大概お前も捻子外れたヤツだとは思ってたけど、よもやここまでとは思わなかったぜ…」
「何を言ってるんだディアッカ。誕生日は他人からプレゼントを貰える日だろう?」
「…えーと、真顔の冗談は止めてください。ザラ隊長閣下さま。つーか、このノリどっかで見たんですけど。8月位に」
「そうなのか?でも俺には関係ないことなんだが、ディアッカ」
「俺には十二分に関係あるッつーの、とりあえず腹の上からどけ!」
「冗談のつもりもまったくないぞ」
「受け答えが遅い上に尚悪いわ!
大体なんで俺なんだよ!!お前にはあいつがいるだろ!!王道の相手が!!」
「王道?」
「ほらえっと、ストライクのパイロット!」
「………ムウ・ラ・フラガ?」
「お前時々本気で馬鹿だろ?!キラだ、キラキラ!キラ・ヤマト!!!
どこまで守備範囲広いんだ、てめーは!!!」
「いや、流石の俺でもあそこまでは」
「そりゃ解ってるって…ってかアイツまで組み伏してんなら俺、マジでお前尊敬するし。
で、だからお前にはキラがいるだろが!アスラン!!」
「ああ、確かに俺はキラが一番だ」
(…一番…?)
「でもなディアッカ」
「俺は可愛いもの全般が大好きなんだ。」
「…ほほう?」
「勿論お前も」
「…月並みな返し方するようで悪いが、眼科行け、眼科。
それでも駄目なら脳内外科だ。エリカ・シモンズにちょっくら脳味噌いじってもらえ!!!」
「何をいうんだディアッカ。可愛いものを可愛いと言って何が悪い?」
「…ごめんなさい、今までイザークと一緒になってイビってたことは謝りますから
そーゆーこと言うのだけはどうか止めてください…っ」
「鳥肌立ってるぞ?ディアッカ」
「お・ま・え・の・せ・い・だ!!」
「まぁそれはともかく」
「…おい」
「可愛いものは素晴らしいと思わないか?ディアッカ」
(シカトか、このエセ常識人…!!)
「ラクスのように華やかでフワフワした中にもある、凛とした強さ。
カガリのように無骨なかざりっけの無さに垣間見える乙女らしさ。
キラなんてその存在自体犯罪的に可愛い。
ニコルも本性はどうであれ、外見は純真無垢な小動物そのものだった…」
「…まぁ、確かにな・・・(最後の物言いが気になるが)」
「ロボットを作る際も、思わずハロやトリィのようなチマチマの可愛さ重視なものを作ってしまうんだ」
(…あのロボ群にはそんな基準があったのか…)
「あ、ミリアリア・ハウ嬢ももちろん可愛いと思うぞ?」
「待てこらお前。」
「どうした?…ああ、彼女はお前の想い人だったか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すまない。」
「何だ!?なんで宙を見詰めた後沈黙するんだ!!?止めろ謝るな!畜生アスラン、お前ミリィに何しやがった!!?」
「いや、そんな、ナニなんて」
「お前いっぺん、ノーヘルメットでデブリに浮かんで来いっっ!!!!」
「そんなことしたら死ぬじゃないか」
「殺したくて言ってんだ このスカポンタン!!!」
「安心しろディアッカ。イザークは俺好みじゃない」
「話のすっ飛ばし方までカモシカジャンプかよ てめーは!!」
「イザークは確かに美人だとは思うが、俺の心の琴線に触れるような『可愛さ』は持っていないんだ」
「…ああそうかよ、本人が聞いたらきっと泣いて喜ぶだろうよ…!」
「その点ディアッカ、お前は可愛い」
「だから…!」
「チョコレート色の肌も、ウェーブの金髪も、キラの瞳の色のタレ目も」
「…こうやって、俺に組み伏されて 必死に逃れようとする姿も」
「…っ!」
「思わず虐めたくなるくらい、『可愛い』」
「…アスラン…ってめ…!」
「今までイザークが牽制してて中々手出しできなかったけど、ZAFTと離れた今こそ絶好の好機だろ?」
「思うな考えるな触んな、指を舐めるな!!この天然色ボケ馬鹿っ!!!」
「と、いうわけでディアッカ。お前も俺のハーレムに加えようと」
「人の話をきけ―――っっ!!!!」
「…アスラーンっっ!!!!!」
バターン!!!
「!?」
「ッキラ!?」
「アスラン…っ!!こんなところで何やってるの…!!」
「キラ・・・!」
「キラ!!よく来てくれた!!この馬鹿どうにかしてくれ!」
「酷いよアスラン…!」
「キラ…」
「そうだろ!?こいつ、お前というものがありながら…」
「僕のディアッカに何するのさ!!!」
「…は、いいぃ?」
「キラ…?(もはやそれしか言わない)」
「僕だってまだ手出してないのに!伊達に神の名は冠してないんだからね!?
それまでダメ!駄目駄目!絶対ダメなんだから!アスラン!」
「いや、その、キラさん…そんな、目にいっぱい涙溜められて言われましても…」
「キラ…そうだったのか、すまない…!」
「お前も謝れば何でも済むとか思ってんだろ!!?」
「大体アスラン、僕のことが一番好きとか言っておいて…」
「何言ってるんだキラ。ちょっとよそ見しただけだ。一番は未来永劫唯我独尊でお前だから安心しろ。
キラはヤキモチ焼きなんだから…」
「…アスラン…」
「キラ…」
「…えっと…ラブシーンぶちかますのは全然構わないんだけどさ…
その、俺の上からどいてからにしてくれない…?」
「何言ってるんだ?ディアッカ」
「は?」
「お楽しみはこれからだろう?」
「………は?」
「SEEDを持つ者に、勝てるなんて思わないでねvvディアッカvv」
「……………は…ってああああっ!??」
10月29日。
それは、プラントでの事実上最高権力者ご子息の
ご生誕あそばされた日にして
可哀想な誰かさんの悲鳴が響き渡る日。
強制終了。
■そろそろうちに来るお客さんも、相当私が下品だってことに気付きはじめましたようなので(微笑)
アスランお誕生日企画おふざけ版・一度位やってみたかった好色アスランと神キラです。
いつものディアッカの逃げ場アチュランと、受け度マックスのキラリンとは別物です。いや、本当に(笑)
苦手な方ごめんなさい…!
つーかネズミさん心底ごめんなさい…!!
大丈夫です。もうやりませんから!!…多分(そこで遠い目をするんじゃない)
とりあえずコンナモノ書いた時点で
私がアスランもディアッカもキラも大好きだって言ったところで誰も信じてくれないような気がします。