蹴球独白録 4

試合の流れを見る:掴む:変える。

実は、この“試合の流れ”を、いかに早く掴めるか否かが、大きな分かれ目になる。試合の流れは、刻々と変化して、1つとして同じ展開:結果は有り得ないのは当然の事。試合の流れに、飲み込まれるか。それとも、悪い流れを断ち切る判断:プレーが出来るかが、重要になると思う。

例えば、意図を持ったクリアー:何気ないスローインのミスを例に挙げると解り易い。相手に押し込まれていて、何度クリアーしても拾われる。流れが完全に相手に傾いている。このままでは、得点されるのは時間の問題。と言う局面で、大きくクリアーして流れを1度断ち切る。そこで改めて、マークの確認を行い、全体で苦しい局面を打開に掛かる自分達の悪い流れを、取りあえず、断ち切る事が出来た。(意図したクリアーの成功)

今度は、同じ展開で、相手の立場で考えみるとわかり易い。
何度、展開を図ってもあと1つのパスが続かない。得点が取れそうで取れない。相手に大きくクリアーされてしまった。仕方無い。流れはこっちに来ている。スローインでもう一度、得点するまで攻めるぞ!再開だ。ここで、気持ちはだけは、互角になっている状況です。ここで・・相手がミスをした。
あれ?ファウルスローしてしまった。マズイ!相手ボールになってしまった!(相手が苦しくなってクリアーしたのに、もう1度、流れを自分達に引き寄せる事に失敗した。)

ここで肝心なのは、せっかく相手に貰ったスローインを、またファウルしてしまうと、どうなるか?・・そうです!味方が、ガッカリするプレーになる。

相手に有利な流れを“自らのミスで”作って、更に、相手に“もう1度”と言う機会と絶対に、あげたくない、“勇気(いける!の気持ち)”を与えてしまう事です。
流れが、完全に相手に傾いた瞬間で、簡単には押し戻せない局面です。
たった1つの、意図したクリアー:何気ないファウルスローが、流れを変えてしまいます。この何気ないプレーが、試合のリズムを大きく左右します。これを、単なるミスで捕らえるか、流れが傾いたと思うか・・最大のポイントです。サッカーは、いかに相手が嫌な事をするかで、リズム:展開が有利になる競技です。試合も練習も同じ。顔を上げて回りを見よう!苦しい時に、大きな声を出そう!ですね。

コラム目次へ