熱中症に気をつけよう! 

暑くなってきました。暑い中での運動で体の水分が失われ、運動能力を失い倒れてしまうことがあります。これが熱中症です。

熱中症の詳細はともかくとして、今回は熱中症予防のための水分補給方法などを、管理栄養士 吉川珠美著 ベースボールマガジン社刊 「強くなりたい中学・高校生選手のためのサッカー食」という本の水分補給について書かれた部分の引用をベースに紹介します。

「のどが渇いた」からでは、もう遅い!

人間の体は水分を補給してから、吸収し排出するまでに60〜90分を要しますので、のどが渇いたと思ってから水分補給しても、その後の運動能力の向上に関してはあまり意味がありません。

運動(試合)前2時間くらい前から水分を補給しよう!

水分が体に吸収されるまでの時間を考慮して、早めに水分補給し体内の水分を満たしておく必要があります。このため運動(試合)の2時間程度前から水分補給を始める必要があるとされています。

スポーツドリンクを飲もう!

暑い中での運動により大量に発汗すると、水分だけでなく塩分やミネラルも汗と一緒に失われています(運動後に頬や首筋に塩がつくことがありますよね)。真水で水分補給していると塩分やミネラルが減少し体液のバランスを崩し、けいれんを起こしたりすることがあります。

スポーツドリンクは薄めて飲もう!

スポーツドリンクの飲み方には諸説あるようです。スポーツドリンクはスポーツ時の水分補給に最適となるような成分配合をされているので、薄めたりせずそのまま飲むべきとの説もあるようですが、「サッカー食」においては、薄めて飲む方法が紹介されています。市販されているスポーツドリンクは糖分が濃すぎるため、胃での水分吸収を妨げることになります。従って市販のスポーツドリンクは水で約2倍程度に薄めて飲んだ方が良いようです。但し、水で薄めることによりミネラル類の濃度も薄くなってしまいますので、水で薄める際には少量のナトリウムとクエン酸を混ぜることが推奨されています。(ナトリウム:水1リットルに対して塩250〜500mg程度、クエン酸はレモンなど柑橘系果物を2分の1〜4分の1程度をしぼって加える。)

以上夏場の運動時の水分補給についてです。

ついでにもうひとつ「バナナのはなし」をどうぞ。こちらはサッカークリニック6月号(勝つための栄養セミナー)からの紹介です。

バナナはエネルギー源!

バナナはエネルギー源になる炭水化物を多く含んでいます。さらにバナナは吸収時間の異なる数種類の炭水化物(ブドウ糖・果糖・でんぷんなど)を含んでいるため、「エネルギー補給の時間差攻撃」が可能となるのです。朝早い試合の時など、どうしても朝食が食べられない時はバナナがいいかもしれませんね。

バナナはミネラルの宝庫!

バナナ1本には大人が1日に必要とするカリウムの3分の1〜5分の1が含まれています。カリウムが不足すると筋けいれんを起こすことがあります(そういえば私も夏の暑い日の足のけいれんを経験したことがあります。汗と一緒にカリウムが失われていたのでしょうか)。それからバナナには大切な栄養素であるマグネシウムも含まれており、ミネラルの宝庫と言われているようです。

ビタミンも豊富!

バナナにはビタミンも多く含まれており、特に炭水化物をエネルギーに変換する際に欠かせないビタミンB1が含まれています。またビタミンCもイチゴなどには劣りますが、りんごやぶどうよりは数倍多く含まれています。

以上バナナの話を紹介しましたが、大会参加時の食事時間には気を使います。11時過ぎにキックオフの試合など、弁当食べるには少し早すぎるが、かといってガソリン切れも心配だという時に「ばなな」が有効かもしれません。

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