洗車スポンジ濾材のQ&A
スポンジが浮いてしまうのですが
有害な溶出物はありますか
立ち上げ中に発生する泡について
どんな特徴がありますか?
どのくらい持ちますか?(耐久性について)
他の濾材より濾過能力はいいのですか?
どのくらいの魚を飼えますか?
上部濾過器、外部濾過器以外でも使えますか
中、小、サイズはどのように使い分けたらよいでしょう?
嫌気性濾過はできますか?
もっと簡単にカットする方法はありますか?
トラブル1:水量が落ちてきました
スポンジが浮いてしまうのですが
裁断してすぐのスポンジをそのまま水に入れると浮いてしまいます。水の中で良く揉んで、空気を押し出してから使ってください(「泡抜き」といいます)。
完全に空気を押し出すことは無理ですので、ほどほどでかまいません。あとは、使っていくうちに徐々に抜けていきます。
有害な溶出物はありますか
シリコンやフッ素などの離型剤や整泡剤(界面活性剤)が考えられますが、これらの含有量はスポンジの製造元によって異なるようです。水面に浮く油のようなものはシリコン系の離型剤、PHがアルカリに傾く場合は界面活性剤の影響と考えられます。裁断時の臭いは素材固有のものです。
スポンジは古くからテトラのプレフィルタや 濾材(ADA)として使われている実績があります。洗車用に売られているスポンジは、台所用などで見られる付加機能(抗菌、添加物等)が必要ないため、プレーンな素材そのものと見ることが出来、安心できる素材の一つと考えられます。
離型剤や整泡剤は、ごく微量であるケースが多いため、問題になることは少ないのですが、心配な方は、事前によく洗浄するか、漬け置き&水質チェックしてから使えばいいでしょう。
立ち上げ中に発生する泡について
水槽を立ち上げた初期に、洗剤を入れた時のような泡が大量に発生することがあります。これは水面に大量発生した油膜(微生物)を取り巻く粘質がエアレーションによって発泡したもので、スポンジ以外の濾材を使っても同じことが起こります。
この泡の原因については、スポンジの発泡を保持するために使われる整泡剤(界面活性剤)による影響が疑われたことがありますが、スポンジだけを水浸せきした実験※により、ポリエーテル系のスポンジ(ブリジストン ジャンボ01)では問題ないことを実証しています。誰でも簡単にチェック出来ますので気になる方は実験するといいでしょう。
※水を入れたコップにスポンジを詰めて1週間おき、水だけをペットボトルなど別の容器に移して強く振る。泡が出なければOKだ。
どんな特徴がありますか?
洗車スポンジ濾材には次の特徴があります。
- 価格が安い
洗車用のスポンジはとても安価で、コストパフォーマンスは市販の濾材とは比べ物になりません。
- 濾過の立ち上がりが速い
上部濾過器を使った場合2週間〜3週間程度で立ち上がります。
- バクテリアの繁殖状況が色で確認できる(淡水のみ)
スポンジのもとの色が明るい黄色のため、茶色く色づくことをもってバクテリアの繁殖を確認できます。コンテナ式の外部濾過器を使って立ち上げると、酸素の豊富な下の方から茶色になり、上に向かって色が薄れていくグラデーションを見ることが出来ます。
- 交換の必要がない
交換が必要になるのは、濾材自身の劣化と目詰まりのいずれかに起因します。
水中でのスポンジの劣化はきわめて穏やかであり、目詰まりによって濾過能力が著しく低下することがないため、基本的に交換の必要がありません。簡単な逆洗のみで少なくとも連続4年使えることを実証しています。
- 安定性が高い
バクテリアが十分発生した後は、死んだバクテリアが濾材内部に蓄積したり、表面に堆積することなく、スムースに入れ替わるようであるため、濾過能力が長期的に持続安定します。
またスポンジ表面の細かい気泡に多くのバクテリアがとりつくため、水質の変動にとても強いようです。当方では4つの水槽を立ち上げましたが、大変安定しており4年間大きな問題は起こりませんでした。
- 裁断が面倒(欠点)
実際やってみるとわかりますが、綺麗にカットするのはとても面倒です。効率よくカットする方法については、こちらもご参照ください。
- 比重が軽い(欠点)
スポンジ自身の比重が軽いため、コンテナの無い濾過器ではネットや重しが必要になる場合があります。
上部濾過器の場合はリング上濾材を重しの代わりに使うと便利です。
どのくらい持ちますか?(耐久性について)
ポリウレタン系のスポンジを使って連続4年、問題なく使えることを確認しています。ウレタンの劣化は紫外線と水分が主に関係しますが、これらは相乗的に作用するため、どちらか一方の要素がなければ寿命は飛躍的に延びるようです。水分だけなら14年以上もつというデータもあります。
参考記事
他の濾材より濾過能力はいいのですか?
濾材の濾過能力は単純に表面積に比例しますので、幾何学的な形状からほぼ正確に推定できます。魚を飼ってみないと解らないものではありません。
ただ、長期的な濾過能力を推定するには、詰まりによる表面積の低下や、水が通るための抵抗の増加を見込む必要があります。濾材には多孔質で広い接触面積をうたうものがありますが、多孔質の微細構造はバクテリアによってすぐに埋まってしまい、最終的には1ミリ以下のおうとつを無視した表面積だけになります。従って、長期的に使った場合の、この有効面積が大きい物ほど、濾過能力の優れた濾材です。
洗車スポンジ濾材の場合、同サイズ、同形状のものよりも高い濾過能力があります。これは洗車スポンジの表面が均一でなく、大きい気泡が混じった複雑な構造をもつためです。
濾過能力を推定したデータをこちらに示します。
どのくらいの魚を飼えますか?
水槽負荷は魚の体格や数にあまり関係なく、給餌量によって決まります。従って、魚の数が同じでも、グッピーのような大食漢と、ネオンテトラでは、当然飼育できる数が異ります。その他、水槽の大きさや飼育環境によっても変わりますので、一概に言えませんが、急激な水質変動に対する安全率を考慮すると、次が一応の目安です。
| 水槽サイズ | 飼育個体数 | 濾材数量
|
| 45cm水槽(約30L) | 15匹まで | 1.2L以上
|
| 60cm水槽(約50L) | 25 | 2
|
| 90cm水槽(約150L) | 75 | 6
|
| 120cm水槽(約200L) | 100 | 8
|
注:
45cm未満(約30L未満)での飼育は奨励しません。
飼育個体数、および濾材数量は、小型カラシンを1匹/2Lの割合で飼育する場合の目安です。水草水槽でコケない為にはさらに個体数を減らす必要があります。
オトシン、石巻貝、ヌマエビ等も個体数にカウントされます。
参考:過密飼育について
上部濾過器、外部濾過器以外でも使えますか
下記例をご参照ください。
- ワンタッチフィルタ
- 仕切板を細工することで構成可能と考えられます。細工をしてもあまり多くの濾材が入りませんので、お勧めできません。
中、小、サイズはどのように使い分けたらよいでしょう?
家庭用濾過装置のサイズを考えると中(1cm角)が最もバランスが良いと思われますので、通常は中を推奨します。
コンテナが100ccに満たないような小さな濾過器や、2センチ以下の細い水路が形成されるようなものについては、小(6mm角)が適しているでしょう。
嫌気性濾過はできますか?
世間では嫌気域を作るための様々な方法が提案されており、当サイトでも可能性を紹介していますが、そのために複数の濾過装置を直列につなぐなど、本来の機能に支障を与えかねない、複雑なシステムは推奨できません。自然界に倣って低床を利用するのがベストと考えています(当方ではまだ未検証)。
この方法は出来るだけ細かい(水の通りが悪い)砂を厚く敷くことで実現できます。最も広い濾過面積を手軽に得られ、有機物も自動的に供給されるので別途水素供与体を添加する必要がないというメリットがあります。
もっと簡単にカットする方法はありますか?
綺麗にカットする方法はこちらで説明した通りです。個人用に少量作るのでしたらこれで十分でしょう。効率よく大量にカットするにはニクロム線を並列に沢山並べたカッタを作るしかないと考えます。
トラブル1:水量が落ちてきました
サイコロカットしたスポンジ濾材は濾過膜が適度に入れ替わるため、適切な条件下では1年間メンテナンスしなくても詰まることはまずありません。水量が落ちた場合は下記が原因です。水量が落ちが状態を放置しておくと、酸欠により大量のバクテリアが死んで濾材が黒っぽい色になります。
- 1.プレフィルタを付けていない、プレフィルタが目詰まりしている
- どんな濾材も適切なプレフィルタを付けて使わないと、すぐに目詰まりします。
プレフィルタを付けている場合は、目詰まりを確認してください。その他、ホースの内壁が汚れている場合も抵抗になります。
- 2.スポンジの粒がタンクのメッシュをすり抜けてポンプの吸水口、または排水口に詰まっている。
- この症状は下記の機種で確認されています。
・エーハイム ECO
- 3.フィルタのポンプが弱すぎてわずかな負荷変動で能力が激減する
- この症状は下記の機種で確認されています。
・エーハイム ECO
- 4.魚の量に比べ濾材が少なすぎる
- この場合少ない面積のところにバクテリアが大量に繁殖して、剥がれた濾過膜が原因で隙間が詰まる可能性があります。濾材の数量はこちらの目安を参考にチェックしてください。
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