水槽のわき役たち


ヤマトヌマエビ

スネール対策

クリスタルレッドシュリンプ

石巻貝




ヤマトヌマエビ
難度:易、適合水槽:45cm〜、飼育個体数:1〜
 水槽内のコケ取りに重宝するエビである。成長はゆっくりだが大型のものは魚を捕食してしまうことがあり、水草を食害しやすいので可能な限り小型のものを入手する。

 夏場は水温の上昇に注意し、27度をこえる状態が長時間続かないようにする。
 かなりの大食漢で、コケが豊富なときはいいが、食べ物が不足してくると他の魚を襲うことがある。そんな場合、小さなタブレットを与える。タブレットをGetすると、他のエビに取られないよう、水槽の後ろの方に急いで持っていく様子はユーモラスだ。

 水草を食害は、若芽の部分を食われてしまうことに始まる。一度食害し始めたら、ヤマトヌマエビをすべて水槽から排除した方がよい。放っておくと水草が育たなくなり、枯れてしまう。

 水槽内で抱卵することがあり、20日〜30日で孵化する。ヤマトの幼生はゾエア期から始まり、ボウフラのような格好をしている。これは塩水でないと飼育できないので繁殖はやや難しい。写真は抱卵したヤマトヌマエビ。




スネール対策
 水槽内で繁殖する貝類は、大抵水草についてきたものである。写真は、レッドラムズホーン。

 一応コケ類を食べるが、繁殖力が強く大量に繁殖すると見苦しくなるほか水草を食害したり、水槽負荷を増大させてしまうので、見つけ次第取り除いたほうがいい。
 大量に繁殖してしまった場合は、トーマシーなど貝を食べる魚を導入する手もあるが、根気よく取り除いていくことが基本となる。

 どうにも手に負えないときは、最終手段として水槽リセットがある。砂を一度天日干しし、水草を良く洗ってセットし直すことで、劇的に減らすことができる。



クリスタルレッド(CR)シュリンプ
難度:中、適合水槽:45cm〜、飼育個体数:5〜

 つい最近日本で作出されたばかりのビーシュリンプの改良種であり、価格は1匹千円前後と非常に高価だが、赤と白のストライプが美しく、水草水槽に良く合う。
 ノーマルのビーシュリンプに比べるとややデリケートで、飼育難度はやや高い。水温の上昇や水質の悪化、急変に弱い。
 水草を全く食害しないかわりに、食べるコケの種類も量も知れているので、コケ取りというよりは、水槽アクセサリと考えた方がいい。

 この種は淡水で繁殖が可能であり、繁殖を目指す場合はエビ専用の水槽を用意してエビだけで飼育する。


CRの繁殖方法(2006/10/26改訂)
 本格的に繁殖を手がけるならCRと普通の黒ビーの2本の水槽を用意し、戻し交配を管理できる環境を整える。長く鑑賞用で楽しむ場合は2割程度黒ビーを混ぜておき、状況をみながら数を調整するといい。100% CRだけで飼育していると一時期爆発的増殖をみるが、次第に種が弱くなって長続きしない。


準備
 60cm以上の水槽を用意し、標準的な方法で水草水槽を立ち上げたのち、種エビを投入する。既に魚を飼育している水槽をそのまま流用できればベスト。底床や水、濾過装置が十分にこなれている方が失敗が少ない。

 水槽内には、シュリンプハウス(穴の沢山空いた流木、リング状濾材)とウイローモスの森を設置し、稚エビの隠れ場所を作る。これは稚エビの生存率をアップさせる効果がある。

 エビを投入するときには水あわせを慎重に行う。投入後、底部で落ち着いて手足をせわしく動かしエサをあさっているようなら、ひとまず安心していい。


種エビの選び方
 種エビの数は、5匹以上でスタートする。これより少ないと、失敗しやすい。

 種エビは、同じショップで揃えるよりは、複数のショップから入手したほうがいい。これは、CRを売っているショップでは大抵繁殖も手がけており、同じショップで揃えると近親相姦になりやすいからである。やむを得ず同じショップで入手する場合は、模様をよく見て異なるものを入手する。

 種エビを選ぶとき雄雌を揃えるようにする。メスは袴の垂れ下がりが長く、上から見ても太くて、タマゴを抱えやすいよう、コンテナのような形になっているのが特徴。オスは尻尾が細く、スマートに見えるのが特徴。5匹購入すれば、選ばなくても雌雄が揃う確率が高い。抱卵しているものを1匹でも入手できれば、ベスト。

 CRにはグレードがあり、基本的には赤と白のストライプがはっきりと鮮やかに出ているものほど良しとされている。高い買い物だから、種エビはできる限りいい物を選んでおきたい。

 種エビはショップで揃えると高くついてしまう。そこで、シュリンプを繁殖させている個人から種エビを譲ってもらい、ショップでは、厳選して1〜2匹だけ買ってくるようにするといい。しかし、このエビの栽培センターがある愛知県外では、取り扱っているショップが少なく、入手も難しいようである。


給餌
 タブレット(チャーミープレコ)、無農薬ほうれん草、冷凍アカムシをローテーションして与える。ほうれん草はあらかじめ柔らかく煮ておいて、水気を良く吸い取り、厚手のビニールなどに巻いて冷凍保存しておくといい。無農薬品は入手が難しいのと価格が高いので、自家栽培をお勧めする。我が家では、生ゴミ処理につかった菌床を利用して、ほうれん草の栽培を始めている。タブレットは、チャーミープレコがお勧め。


管理
 夏場は水温の上昇に注意し、27度をこえる状態が長時間続かないように工夫する。
 稚エビが生まれたら、水換えを少なくして水質の変動をできるだけ防ぐようにする。


近親相姦の問題
 順調に増えているとき次に問題になるのが近親相姦である。一般の飼育ではスタートの個体数が少ないことから、子孫が増えても近親相姦になってしまう。その結果、劣性遺伝が顕在化し、驚くほど優秀な色合いの子孫がとれることもあるが、それらは大抵虚弱だったり、短命だったりする。

 近親相姦を防ぐには、普段から同じ模様を持つ個体を多く同居させないことが必用だ。積極手段としては、異なる模様の個体を導入する、黒ビーを使って戻し交配する方法がある。同じ模様の個体が増えたら里子に出してしまうと良いだろう。


トラブルと対処
  • 水槽壁面に沿って上下を繰り返している
     水が合わない、あるいは水質が悪化している。とりあえず水換えをして、濾過システムや環境を見直す。

  • 落ち着かずにせわしく泳ぎ回っている
     エサが豊富にあるにも関わらず落ち着かない場合は、水中の酸素が欠乏している、水質が悪化している、オスのフェロモンが充満して興奮状態にあるかのいずれかである。外部フィルタを使っているシステムではエビが増えてくると酸欠になることがある。この場合は、排水パイプを工夫してエアレーションを行う。

  • メスがなかなか抱卵しない
     給餌を手抜きしているのが原因。抱卵させるには栄養を付けることが重要。タブレット、無農薬ほうれん草、冷凍アカムシはすべて必要と思わないが、どれを手抜きしていいかわからないうちはセオリーを尊守することが大切。

  • 稚エビを確認しても、しばらくするといなくなってしまう
     濾過がうまく機能していない、あるいは、水換えのしすぎ(水質の急変)が原因。稚エビは非常にデリケート。稚エビが生まれたら、換水量、頻度を押さえて、可能な限り一定の水質を維持するよう心がける。

  • ほうれん草を与えたら全滅してしまった
     低農薬などの農薬が少しでもかかったものを与えてしまったのが原因だろう。人間には問題なくても、体の小さなエビにとっては致死量になる。

  • ガラスの壁面(空気中)にくっついていた、水槽から飛び出してひからびていた
     ストレスが原因。魚と混在して飼育していると起こりやすい。

  • 脱皮した抜け殻を大量に確認した
     急激な水質の変動(大量換水、換水時の塩素中和不足、不測の水質悪化などが原因。無理な脱皮は、手足の欠損の原因となるほか、弱って死んでしまうこともある。




石巻貝
難度:易、適合水槽:45cm〜、飼育個体数:1〜
 鑑賞価値はあまりないが、写真のようにヒゲ状のどうしようもないコケを素晴らしくきれいに食べてくれる。ただ、大型のものは細い葉に乗れないので、小型のものを入手する。

 食べるコケがなくなると、アヌビスやグロッソを食害するので要注意。

 成長は非常に遅く、淡水では繁殖しないのでスネールのように増えて困るようなことはない。水質はアルカリを好むようで、硬度の低い弱酸性の水草水槽で長いこと飼っていると、貝殻に障害を起こすようである。

 ひっくり返ると自分では起きあがれないで死んでしまう。時々壁面や水草の葉などから落下して、勝手にひっくり返るので、毎日観察して、ひっくり返っているものがいたら起こしてやる。

 メスが産卵すると石灰質のタマゴをオスの殻に産み付けるが、勢い余って水槽内の至る所に産み付けるので、非常に見苦しくなる。(写真はタマゴを産み付けられたオス) このタマゴは丈夫でなかなか消滅しないので、産卵中の貝は取り出た方がいい。タマゴを生んでいる貝は、自分の殻にタマゴが付いていないので見分けが付く。


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