アンモナイトの軟体部が残る幻の化石(2007/10/25)

 私が中学生の時、浜松の高台中学にK君という同級生がいた。彼の家に遊びに行ったとき、アンモナイトの化石を見せてもらったことがある。それがなんと、タコのような軟体部の跡が残るものだった。しかもそれは、灰色の頁岩が綺麗に二つ割りされたオスメスのセットで、複雑な縫合線も確認できて、ニセモノには見えなかった。

 その後、彼の家を訪ねたが、借家だったらしく家主はすでに入れ替わっていた。私がアンモナイトの軟体部跡を見たのはそれが最初で、その後見たことがない。今でも探し続けている、幻の一品である。





幻の赤い宝石(パイロクスマンガン鉱)を求めて(2007/9/23)

 愛知県の田口鉱山は世界的にも希少なパイロクスマンガン鉱(以下パイマン)の単結晶を産出する有名な産地である。クルマで乗り入れるのがやっとの山奥なのに、ここは人が絶えない。休日に行くと大抵先客がいる。新聞で紹介されてから、子供連れや女性客も増えた。

 近年、パイマンは取り尽くされて入手困難といわれている。ズリ(捨て石場)は平坦な踊り場を挟んで上段、下段に別れており、上段にはもはやめぼしいものはほとんど無い。沢のある下段はやや危険なせいか、人があまり入らない為まだ可能性がある。沢に沿って降りてくとずっと下の方に滝があり、ここがズリの終末点と見られる。

 パイマンの単結晶を得るにはまずネオトス石が入った石を見つけなければならないが、素人には困難だ。大抵表面が黒く酸化していて割ってみないとわからないのである。ネット上にはパイマンを見つけたという記事が見られるが、おそらくベテランが割ったおこぼれを運よく入手したのだろう。私は2004年〜2007年にかけてのべ3回トライしており、やっとGetしたのが写真の石だ。これは誰かが割ったバラ輝石に光る結晶面を偶然見つけたものである。


 パイロクスマンガン鉱石?の単結晶。2007/9/22 田口鉱山にて採取。

 本品はつぶれた六角柱をしておりバラ輝石の結晶かもしれない。自宅に持ち帰ってナイフで丁寧に掘っていくと、大小多くの結晶が埋まっていた。結晶の大きさは約1.5mm、右側には黒変しているが2mm大の結晶も見える。

 マンガン鉱の採掘には大型ハンマーが欠かせない。マンガン鉱の硬度は鉄に匹敵するため小ぶりのハンマーでは歯が立たないのだ。硬いマンガン鉱を相手にひたすらハンマーを振るうのは体力勝負である。






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