台湾鉄道

垣間見た台湾の鉄路

 東部幹線 (台北*花連)




 2005年2月、雑用で福岡の弟宅に滞在したた折、弟からちょっと台湾ツアーでもするかと誘われ、 すべて任せていたところ、ある大手旅行社の台湾4日間ツアーに申し込んでありました。
 台湾には仕事で何度か行ったことがあり、最後の訪問が1983年でしたからそれからもう 20年以上たっています。町の変化は予想していたとは言え、大変なものでした。
 前回までの訪台の際、仕事の合間に多少の観光はしましたが、本格的な観光旅行は今回が初めてです。
 2月2日、閑散としている福岡空港国際線ターミナルから、全日空と共同運航しているEVA AIR (長楽航空)という台湾の会社の飛行機で小雪のちらつく中を飛び立ちました。
 福岡から台湾の中正国際機場まで2時間あまりですが、国際線ですからその間に酒が出て 食事が出ますので、あわただしく飲んだり食ったりすればもう到着です。
 今回の旅は旅行社の組んだパックツアーですから、行動の自由は殆どありません。ただガイドの案内に 従っていれば宿から食事、足の心配もなく気楽な旅でした。
 したがって鉄道体験はこのパックツアーに組み込まれた台北(八堵)ー花連の往復だけで、本当に「垣間見た《 程度に過ぎません。
 以前の訪台は台湾の会社の招待で、移動はすべて現地会社の社用車で鉄道とはまったく無縁でしたから、 それでも台湾の鉄道は今回が初体験でした。
 ご存知の方も多いと思いますが、サツマイモの形をした台湾の国土は高い山脈が東海岸に迫っており、 平野は西側にあるので、人口の密集する大都市は西側に開けたこともあり、南北を縦断する鉄道も西側が 早くから発達し、また高速道路も西側を縦貫していて安くて早い高速バスが頻繁に運行しているため、 今のところ鉄道は苦戦しているようです。
 一方東側は交通の難所で高速道路もないためバスより鉄道の方が速く、利用者も多いようで、時期が旧正月前 ということもあったにせよ、我々の乗った列車は殆ど満席でした。
 台湾鉄道の印象は駅舎から施設まで日本の在来線ととてもよく似ており、車両は生産国の違いでデザインなど 違うものもありますがが、総じて違和感がありませんでした。帰りに乗ったディーゼル特急自強号は日本製 (日本車両)のこともあり、シートから車内の小物までJR車などと同じパーツが使われていました。




基隆郊外のリゾートホテルで1泊した翌朝、北廻線の八堵
(BA DU)車站(駅)に向かい、花連の手前、新城まで列車に
乗りました。利用した列車は八堵発9:34の莒光号でした。
八堵車站は改装工事中でごたついていました。
月台(ホーム)から駅本屋を望む。





我々が乗る列車を待つ間、色々な列車が通って行きました。
ローカル線の気動車。
台湾でも派手なラッピング車両があります。




上りホームに到着したローカル列車。
この線を運行する列車は電車、気動車、電機、またはディーゼル機
牽引の客車、貨車列車などバライエティに富んでいます。





これもローカル線の気動車。





我々が乗る列車。莒光号は電機牽引の客車列車でした。
客車列車ですから静かでなかなか乗り心地がいいと思ったのもつかの間、
速度が70~80km/hくらいになったと思われる頃、ブルブルという
振動が発生し、ガタガタと椅子が前後に震えるほどのひどい振動が始まりました。
列車が巡航速度になるたびに発生するので最初の印象とは裏腹に快適とは
いえない気分でした。
これは明らかに車体が共振を起こしていると思われます。我々の乗った車両
だけの現象なのか判りませんが明らかに設計ミスです。





到着した新城車站。
ここが太魯閣渓谷観光の出発点となりました。
太魯閣観光は花連から出発するのが一般的のようですが、距離的には
新城が近いのです。
ガイドがこれで30分節約できましたと自慢していました。




花連站前の広場の横に展示されていた762軌間の0*8*0タンク機。
花連*台東間は日本椊民地時代に762mmゲージで建設され、戦後も
そのまま使われていたが、この線が1067mmに改軌され、更に
台東ー屏東新線を建設し、台湾循環線が完成したのは比較的最近の
ことである。





同じく狭軌のミカド型(2*8*2)テンダー機。
テンダーは2軸単車





同じ場所に展示されていた木造客車の車内。片側クロスシート、
片側ロングの座席配置。
同じ「にぶろく《でも別項の中国本土葦河森林鉄道の客車に比べて
車幅が狭いと思われる。






狭軌の気動車も2両展示されている。この画像でも判るとおり
動力台車の2軸連動はなんとロッド式であった。





花連車站の改札口。出発列車案内の電光表示は日本の駅と同じ。
改札口横に踏切警報機があるのはどういうわけか?
踏切標識を周知させるための啓蒙用か?
ちなみに警報機のデザインは日本のものと同じ。


 

帰路、到着した自強号に我々の乗る指定号車がないと探していると、
花連から増結する車両だった。
連結作業も日本と同じ。連結器は日本の気動車で使われるものと同じ
自動密着型
日車製の気動車で手前味噌をこねるようであるが、さすが日本製、
加速も鋭くエンジンの振動も気にならず乗り心地は快適であった。




駅構内の側線ポイントなどに使われている青丸に白横棒とオレンジ矢羽の
標識も日本と同じ。大きさはちょっと小型に見えた。さらに通称ダルマと
いっている円形の重りを黒白に塗り分けたものとか、引込み線末端の四角に
放射状のライトが点く車止標識も見受けられた





台北ひとつ手前の駅「松山《愛媛県の松山ではない。
ここを過ぎると列車は地下にもぐる。





台北車站正面。20年前訪問したときは地上にあり、街中を貨物列車が
駆抜ける姿を目撃したが、1989年に台北車站付近が地下化されたという。



   

台湾鉄路旅客列車時刻表。表紙、裏表紙を開いた状態。
裏表紙は駅弁の広告、懐旧弁当と陶器入り弁当の様である。
九州ほどの広さに循環線と4本の支線しかないので時刻表も
全70ページ。値段は25元(約¥80)であるから安い。
構成は優等列車、自強号、莒光号、復興号のページとローカル列車の
ページが別になっている。日本の時刻表が新幹線、在来線を分けて
いるようなもの。その他、台北、高雄など主要駅の発車時刻表もある。



「宝島の星《と呼ぶ台湾1周観光列車も運行されているようで、
特別に豪華な車両を使い、車内のバーでワイン、スターバックの
コーヒーなど飲み放題、カラオケ付車両もあり太魯閣渓谷など観光付で
3泊4日と2泊3日の二通りがある。
宿泊は各地の一流ホテル、食事つき二人で一人当たり3泊4日の場合
25、000元(約¥80、000=当時のレート)は高くないと思う。
表紙の列車がその「宝島の星《一度乗ってみたい気がする。




使用した乗車券。台湾鉄路は乗る列車単位で発券され、乗車券、急行券という区別が無い。乗り遅れた場合は全額 無効になるのだろうか?添乗員に聞くのを忘れた。
乗車券の大きさはJRのものと全く同じ。ただし自動改札機がないので裏面は真っ白。
運賃は台北*花連、自強号で445元(約¥1、500)莒光号で343元(約¥1300)普通車で208元(約¥700) であるからいずれにしても安い。




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