
ぎっくり腰は、急に重いものを持ったり、体の曲げ伸ばしをしたときなどに起こる急性の腰痛です。正しくは『急性腰痛症』といい、その強烈な痛みから、ドイツでは『魔女の一撃(ヘクセンシュス Hexenschuss)』と呼ばれています。
腰には、腰椎(ようつい)という5つの骨がありますが、それを支えている椎間板や関節、筋肉、靱帯(じんたい)などが損傷されることで起こる痛みがギックリ腰です。ギックリ腰(急性腰痛症)というのは、急に腰が痛くなる疾患の総称で、その代表的なものに腰椎椎間板ヘルニア、筋・筋膜性腰痛症、腰椎椎間関節症などがあります。
ぎっくり腰は、日常のごくありふれた動作で発症します。顔や頭を洗うために体を曲げる、大きなくしゃみをする、車から降りようとして体をひねる、靴下を履こうとしてかがむ、草刈りをしていて急に立ち上がる、中腰で荷物を持ち上げる、などなどです。
では、ぎっくり腰/ギックリ腰を予防するには、日頃どんなことに注意すればよいでしょうか。まず、ぎっくり腰になりにくい体を作ることが大切です。具体的には、体重をあまり増やさない、ストレッチなどで体の柔軟性を確保する、腹筋を鍛えておく、日頃から疲労を溜め込まないなどです。
また、ぎっくり腰を防ぐためには、日常の動作にも気をつけましょう。草刈りで中腰になるときなど、長時間同じ姿勢を続けないようにします。起き掛けなどまだ体が固いときに、不用意に大きく姿勢を変えないことも大切です。重い物を持ち上げたり運んだりするときは、事前に軽いストレッチをして、足腰の筋肉が準備態勢をとれるようにします。床にあるものを持ち上げる際は、膝を曲げて腰を落とし、自分の体になるべく引き寄せて、背筋を伸ばして行います。決して、中腰で重い物を持ち上げないようにしましょう。
ぎっくり腰になったとき、まず第1にすべきことは、安静です。特に最初が大事です。なるべく早いうちに一番楽な姿勢で横になりましょう。普通、横向きで、腰と膝を軽く曲げた姿勢がよいと思います。仰向けで休むときは、枕か二つ折りにした座布団などを膝の下に入れるとよいでしょう。決して、押したり、もんだり、ひねったり、牽引したりしてはいけません。ですから、整体やカイロプラクティックのようなものはお勧めできません。また、乱暴なマッサージも避けましょう。ただ、安静にするといっても短期間のことで、全然動いてはいけないというのではありません。痛みがあまりひどくなければ、日常の動作は自由になさって結構です。
ぎっくり腰への対処法として、安静とともに患部を冷やすことが大切です。しかし、あまり冷たくし過ぎたり、長時間冷やしたり、長い期間冷やすのはよくありません。湿布剤も副作用が皆無ではないので、できるだけ短期間に留めましょう。安静も冷却もほどほどがよいと思います。
ぎっくり腰になったときに、押したり、もんだり、ひねったり、牽引したりしないようにと前項で述べました。では、どのような治療をすればよいのでしょうか?
ぎっくり腰には鍼(はり)治療が一番適しています。鍼の優れた点は、外部から強い力を加えることなく治療できることであり、それは症状を悪化させることなく治療できるということでもあります。損傷部位の周辺に対して、細い鍼で静かに微妙な刺激を与えます。そうすることで、筋肉の余計な緊張を除くと同時に、リンパの流れを促し早期に炎症を引かせることができるのです。鍼治療に加えて、静かで適切なマッサージをすれば、さらに効果を高めることができます。
ところで、鍼と聞くと、注射針を連想して恐怖心を抱く方も多いのではないでしょうか。どうぞご安心ください。治療に用いる鍼(はり)は、極めて細いもの(髪の毛よりやや太い程度)ですし、痛みも殆どありません。刺激に敏感な方には、皮膚に接触させることで治療する特殊な鍼を用いますので、どなたでも気軽に治療が受けられます。
【ご注意】自力で歩けないほどの痛みがあるときは、鍼治療を受ける前に、患部をよく冷やしてください。痛みが重度でしかも痛めた直後の場合、鍼治療の効果が充分得られないことがあります。
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■水戸鍼灸院 院長 葛野隆紹
彼(キリスト)に信頼する者は、
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(ローマ人への手紙 9:33)
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