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以前より 乗りたい乗りたいと言っていた 神新汽船(東海汽船子会社)の 「あぜりあ丸」
伊豆下田から 神津島・式根島・新島・利島 の4島を回ります。
出航は9:20。 この時間に下田に行くのが、これまた大変。
なにせ自宅は海の無い埼玉。 始発電車で行っても間に合いません。
前夜に、竹芝桟橋から夜行の東海汽船「さるびあ丸」で、新島あたりまで先回りする手も考えたのですが、
今回は頑張って3時起床で車を飛ばしました。
天気予報はかなり悪く、途中で携帯から東海汽船のHPを見ると、神津航路は 天候調査中の△マーク。
眠いのを我慢して下田に到着。
「ローカル航路なので、乗客は自分ひとりでは」などと思っていましたが、
意外や意外、下田港の「あぜりあ丸」乗り場は大賑わい。
大きなサーフボードを持った若者が、どんどん集まります。
どうやら新島で大会が行われているようです。
窓口で「ワンデークルーズ 1枚」とチケットを買います。
一番遠い神津島まで3,600円ですが、1周回って帰ってくるチケットは、5,040円。
途中下船は出来ないので、これを買うのは「船オタク」だけです。
このチケットで船内に入ると、改札していた事務長さんと、
「おおっ! ワンデーですね 有難うございます」と、おもいっきり仲良くなれます。
この事務長さんは マニアの間では有名な方で、東海汽船・新神汽船を応援するホームページの管理人さんです。
乗船客はサーファーが20人位。 旅行者が2人。釣りのオヤジさんが5人位。
そして「オタク切符」の私が1人。
天気予報は雨。波の高さ2〜3m。 思いっきり揺れそうです。
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| ワンデークルーズンのチケット |
2等船室(窓あり) |
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| 珍しい1等船室の花毛布 |
ラウンジ |
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「あぜりあ丸」は480トン。 2000馬力で、航海速力14ノットです。
1等室・特2等室・2等室 がありますが、全て座敷。
何も無いか、毛布があるか、布団があるかの差です。
写真を撮ろうと1等室を覗いてビックリ。 なんと、毛布が綺麗にたたまれ 「花毛布」になってます。
豪華客船でもなかなかお目にかかれない「花毛布」 まさかこんなローカル航路で見られるとは。
見かけは小さな船ですが 客室は3層になっており、内部はかなり広々。 早速船内を探検します。
サロンもあり、電子レンジも完備。カップラーメンの自動販売機もあります。
「どこでワンデークルーズを知りましたか?」
出航後しばらくして、乗船時に声をかけてくれた事務長さんが、話しかけてきました。
ローカル航路には珍しく、専任の客室係が乗務しているんです。
ワンデークルーズは知っている人も少なく、当方が船マニアだと気がついたようです。
「お客さんは 船が揺れた方が良いですか?」
不思議な質問ですが、マニアの間では、わざと揺れる日を狙って乗る人もいるようです。
「先週は台風だったので、揺れ狙いのお客さんが来てましたよ」
私も少しは揺れた方が楽しいかなと思う反面、船酔いも怖い。
「軽めの揺れが良いですね」
後で聞いたところによると、例の「花毛布」もこの事務長の作品。
「あぜりあ丸」は4島を回りますが、コースは日替わりで、右回りと左回りに分かれます。
この日は土曜なので、左回り。
一気に一番遠い神津島まで行って、この後に各島を回って下田に帰ります。
3時起床だったので、そろそろ睡魔が襲ってきます。
最初の神津島まで2時間半かかるので、その間に仮眠することに。
陣取ったのは最下階中央の2等船室。
揺れは少ない場所ですが、外洋に出るとやはり揺れてきました。
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| 船内案内 |
自販機コーナー |
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船底でしばらく寝た後に甲板に出てみると、海上は雨。 波も高く、船は良い感じに揺れています。
「お弁当は持ってますか?」 事務長さんが聞いてきました。
食堂があるような船ではなく、ワンデークルーズだと昼食にありつけません。
「我々は式根島で弁当の配達をしてもらいますが、一緒にどうですか?」
事務長は心配してくれたのですが、船はこの先も揺れそうで船酔いが恐ろしい。
イザとなれば船内にはカップラーメンの自販機もあるので、せっかくの弁当ですが、辞退することにします。
出航から2時間半で神津島ですが、今日は風の影響で、予定した港に入港できず、島の反対側の港に
入港することに。
途中降っていた雨も、タイミングよく上がりました。 島の裏側を見るのも良い経験です。
あぜりあ丸は頑張って走ってますが、島の裏側に回るので15分ほど遅れて到着。
以前、神津島に来た時には、島の表側の港だったので、海産物のお土産屋などもあったのですが、
裏側の港は何もナシ。
「こんなところで降ろされたらどうする?」
と思っていたら、旅行者2名が下船。
大きな荷物を持った2人は、船を降りたあと桟橋の上で途方にくれてるように見えます。
タクシーでも呼んで待っているのかもしれません。
2人が降りたら、アット言う間にタラップが外されます。
クレーンでの荷物の上げ下ろしもすぐに完了。
まるでバスのように、乗り降りが終わるとすぐに出航です。
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| アンカー入れて機関後進面舵 |
もやいを繋いで接岸 |
離岸はアンカーを巻き取って |
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バスのようにあっという間の乗り降りで出航した「あぜりあ丸」
降ろしたコンテナが3個。乗せたのが1個。
降りた乗客が2名。乗ったお客は0。
もし、荷物や乗客がいなければ、バスのように素通りするんでしょうか。
「あぜりあ丸」は左舷を桟橋に着けます。
ユックリ直角に近づいて 少し離れた位置に右のアンカーを投げ入れ
後進で舵は左。 次に右に舵を取って前進。また後進。
この繰り返しで桟橋と平行になり、もやいを巻き取りソロソロと接岸。
毎日やっているので 隙がありません。
発進は右のアンカーを巻き取って、舵は左で前進。
スラスターも付いていないのに、真横に平行移動の裏技です。
「舵角が大きいので、スタンにスラスターが付いてるみたいでしょ」
と、事務長の話。
神津島を出ると次は式根島。
港は湾内では無く、外洋に長く突き出した桟橋。
うねりの影響をモロに受け、波が高いと接岸が出来ません。
事務長の話では、目の前まで迫りながら、どう頑張っても接岸できず、
諦めて引き返すこともあるそうです。
3島目の新島では、大勢のサーファーが下船しました。
30年前。私が高校生の頃は「新島」と言えば、ある目的で有名な島でした。
今は、どうなんでしょうか?
神津島での遅れを取り戻し、「あぜりあ丸」は最後の目的地
利島へ向かいます。
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最後の利島を後にした「あぜりあ丸」は 一路下田に向かって航行します。
到着までは1時間半。
船底の2等客室で、帰りの運転に備えて仮眠することにしましょう。
今回の旅の目的は 「船酔いの克服」
予報では波が2〜3mだったのですが 実際は1m程度。
最初は「7時間は逃げられない」と覚悟していたのですが、
うねりも予想より小さく、船酔い体験には物足りなかったです。
船底でユラリユラリと揺れながらウトウトしていたら、事務長さんがやってきました。
「どうですか、楽しめましたか?」
「揺れが物足りなかったですね」
事務長さんから名刺を頂いて、アドレス交換。
離島航路の苦労話も聞けました。
帰ったら、事務長さんのホームページにメッセージ入れるのを、
忘れないようにしなくては。
下田帰港は16:20。
これから自宅まで200キロ以上の運転が待ってます。
航海記を考えながら、頑張って走りましょう。
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