大和ミュージアムと海軍兵学校

番外編 大和ミュージアム
 
平成17年春に 広島の呉にオープンした「大和ミュージアム」
1/10の大和模型の他、特殊潜航艇「海龍」や人間魚雷「回天」そして「零戦」の実物展示もあります。

大和の模型は全長26mの大迫力。細部まで精巧に再現。




展示してある零式艦上戦闘機は大戦後期の62型

胴体下には250キロ爆弾が見えます。
爆弾装備と言う事は、戦爆仕様か特攻仕様か。

この他、戦艦金剛の機関室ボイラー。潜水艦、巡洋艦、空母などの模型も展示。

それにしても、よくこのような施設が建設できたものです。
海軍の街「呉」ならではです。

もし東京に造ったら、「戦争を美化する」と言って反対派が騒ぎそうですが・・・


最近は映画「男たちの大和」の影響でなかなかの人気だそうです。
この呉から東に行った尾道には、映画で使用した原寸大のセットがあります。

尾道のセットは仮設のため、2006年3月に取り壊す予定だったそうですが、あまりの人気に5月まで公開延長になりました。行くなら今がチャンス。
 

大和ミュージアム 見学データ

アクセス:JR呉駅から徒歩5分。駅からの通路には屋根があり雨でも濡れません。
     広島・呉の間は高速バスも多数運行。

入場料 :大人500円。館内のオミヤゲ屋までは無料。

営業時間:9時~17時。定休火曜。
 

 

 



番外編 海軍兵学校
 
大和ミュージアムの裏の港から、対岸の江田島までフェリーで20分。

現在は海上自衛隊の基地が置かれている場所に、旧海軍の「海軍兵学校」がありました。
「兵」と言っても兵隊さんの学校ではなく「士官」(幹部)の候補生学校。
旧制中学から進学し4年間学ぶので、現在の防衛大学みたいなものです。
(現在の防衛大学は陸海空合同ですが、昔は陸海別で、陸軍には「陸軍士官学校」がありました。)

このエリートが通った赤レンガの建物は現存していますが、現在は海上自衛隊の幹部候補生学校(防衛大学や一般大学卒業後に、幹部になる準備で1年間勉強するところ)になっています。

基地内なので勝手には入れませんが、一般の見学者も案内付きで中に入れます。
見学時間は平日3回、休日4回の決まった時間に受付に行き見学者名簿に記入。

見学コースは、赤レンガの兵学校・参考館(博物館)・天気が良ければ表桟橋にも行くことが出来ます。

赤レンガの建物は最近補修が終わり、まるで新築。
レンガの柱が並ぶ外廊下も、映画によく登場する場所です。



 





参考館(博物館)の中は残念ながら撮影禁止。

中には山本五十六元帥の遺髪が納められていますが、見る事はできません。

展示室には神風特攻隊や回天特攻隊の遺書が並んでいます。
今まで戦記物の本で読んだだけの名前がそこにあります。

見学時間は少ないので全ては読めませんが、時間の許す限り読んできました。
20歳前後なのに文字も文章も素晴らしいです。

自分がもし同じ状況になっても、こんな遺書は書けません。
「あんたこんな綺麗な字書けないでしょう」
と女房にまで言われました。

「最後に一筆書けって言われたらどうすんの?」
「漢字も知らないし、とりあえずワープロで下書き書いて練習するよ」

驚いたのは、山口多門少将がミッドウェイで空母飛龍自沈の際に、部下に遺品として渡した帽子。
ここにあるとは知りませんでした。

見学者の中にはかなり年配の男性もいて、山本五十六元帥のブロンズ像の前で長い時間敬礼をしていました。


コースの最後は、売店で買い物も出来ます。

ただし制服等は隊員で無ければ買うことは出来ません。
コスプレで楽しむだけなら良いのですが、変装して基地に潜入されたらかないません。

売店ではオミヤゲの「大和パイ」や「海軍カレー」 
そして気合を入れるために「五省」の書かれた額を購入。

 



毎晩寝る前に暗証することにします。
海軍兵学校 見学データ

アクセス:呉港から江田島小用港までフェリーで20分、高速船なら10分
     広島港から江田島まで直行高速船も運航あり。
     江田島小用港から海上自衛隊まで2キロ(バスまたはタクシーで5分) 
     
見学時間:平日 10:30 13:00 15:00 の3回
     休日 10:00 11:00 13:00 15:00 の4回。
     各回10分前までに自衛隊正門で受付。個人の場合は事前予約不要