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参考文献

かつての地酒ブーム以降、地酒を取り上げた本が多数出版され、
書店や図書館の本棚に並んでいます。
しかしながら、神奈川の地酒を大きく取り上げた本は、そう多くはありません。
全国の日本酒(地酒)を紹介すると謳った本でも
神奈川の地酒が大きく取り上げられることは少なく、
神奈川の地酒を主題にした本に至っては数えるほどしかありません。
ここでは、私が参考にさせていただいた神奈川の地酒に関わる書籍などを紹介します。
なお、神奈川の地酒に関するウェブサイトについては、リンクのページをご参照ください。
また、一部のページのみで参考にさせていただいた本は、そのページで列挙しています。

かながわの酒−地酒「神奈川物語」の誕生

神奈川の酒

  1. 神奈川の酒
    1. 純米吟醸「神奈川物語誕生」
      1. 神奈川の酒事情
      2. 新・地酒元年
      3. 「神奈川物語」誕生・発表会
    2. ふるさとの酒の話
      1. 神奈川の「お水取り」二題
      2. 酒の銘柄は故郷の便り
  2. 日本酒の話
    1. 日本酒を味わうために
      1. 日本酒の歴史と時代風俗
      2. 祭祀とお酒
      3. 酒の語源と異名
      4. 酒蔵の一年−日本酒のできるまで
      5. ラベルに見る日本酒の種類
      6. 好適米とその産地
      7. 杜氏のふるさと
    2. 杜氏の後継者問題
  3. 神奈川の蔵元めぐり

たまたま神奈川県酒造組合の前を通ったことをきっかけに
神奈川の蔵元を巡った著者が書いた本です。
神奈川県の共通銘柄「神奈川物語」が売り出された年に出版されたため、
それが発売された背景や特徴の説明に大きくページをさいています。
執筆当時は高校の教諭で、現在は歴史研究家である著者の歴史への造詣はとても深く、
神奈川の酒造だけでなく、日本における酒の歴史を知ることができます。
川崎酒造と豊国酒造の記述があることも今となっては貴重です。

かながわの地酒

神奈川の地酒

  1. 地酒づくりの背景
  2. 神奈川の地酒を味わう
    1. 地元の米だけで造られた銘柄
    2. 各蔵元と推薦銘柄
    3. 首都圏共通銘柄と地域限定酒
  3. 日本酒の選び方と楽しみ方
  4. かながわの地酒発展のために
  5. 蔵元からのメッセージ

温泉、城、峠など神奈川県内の様々な事柄を取り上げる
神奈川新聞社の「かもめ文庫」の中の一冊です。
神奈川県庁に勤める著者が県内の自醸している全ての蔵元を訪ね
その推奨銘柄を紹介しています。
(取材された平成9年に休蔵した大矢孝酒造は取り上げられていません。)
「かながわの酒」から四年経ち、この本が発行された時には、
豊国酒造と川崎酒造はすでになく、
「神奈川物語」を販売している蔵も七社にまで減っています。

神奈川の酒(神奈川文化 1977-9・10 No.260)

神奈川県立図書館が発行している神奈川文化に
瀬戸酒造店の代表で酒史研究家でもある瀬戸崎雄氏が
江戸時代までの神奈川県の酒造の歴史についての研究成果を寄せられています。
江戸期以前の神奈川の酒造を体系的に取り上げた唯一の資料ではないでしょうか。

日本の酒

酒の博士と呼ばれた坂口謹一郎博士が書かれた本です。
さすがに今では時代の流れで変わってしまった部分もありますが、
日本酒の良い入門書であることは変わりません。

神奈川新聞

神奈川県の地方紙ゆえ、神奈川の地酒の記事が数多く載っています。
過去の記事の検索および、所蔵館は神奈川県立図書館のサイトで調べられます。

全国酒類製造名鑑

全国の清酒・焼酎・ビール・ウイスキーなど、国内の酒造メーカーの
代表銘柄、住所、製成数量などが掲載された本です。
その他にも、酒類に関する団体や業者の名簿、酒に関するデータ、
一年の酒類に関わる出来事などが掲載されています。
酒類について調べるならば必須でしょう。

神奈川縣ニ於ケル酒造業

神奈川県が県内の酒造業についてまとめた資料です。
大正期の神奈川県の酒造について知ることができる貴重な資料です。
大正時代も丹沢山塊の周囲に清酒の生産が集中しているのは変わりませんが、
濁酒などを製造する極小規模な蔵が全県に分布していたりするなど、
現在とは全く異なった面もみられます。
また、品評会を開いたり、東京税務監督局から講師を派遣してもらい
講習会や試醸を行ったりするなど、
品質改良の努力を重ねていたことも知ることができます。

日本酒 全蔵元 全銘柄

日本酒 全蔵元 全銘柄

全国の蔵元2581社の3992銘柄を掲載した本です。
蔵元のメイン銘柄・サブ銘柄・地域限定銘柄、
酒販組合の手印酒などが掲載されています。
今は廃業してしまった蔵元が大きく扱われていたり、
その後有名になる銘柄が素っ気ない扱いをされたりしていて、
日本酒業界の栄枯盛衰の儚さを感じることができます。
地方の蔵元が特定の地域向けに販売してる銘柄が多かったり、
日本酒度が-4の酒が中口扱いされていたりするなど、
販売方式や消費者の嗜好が大きく変わったことも読みとれます。
級別制度が崩壊しつつあったため、
普通酒の一級酒を販売してる蔵元が本醸造の二級酒を出していたりします。
神奈川でも、「多満正宗」「多摩ほまれ」の川崎酒造、
「旭乃瀧」の出縄酒造、「士鑑櫻」の豊国酒造、
「東の誉」の大矢酒造、「(東?)柏仙」の柏木酒造、
「高優」の高橋酒造店等の廃業した蔵元や、
熊澤酒造の「沢盛」、泉橋酒造の「公宝泉」、
相田酒造店の「金冠王将」、川西屋酒造店の「寿家紋」などの
現存しない銘柄の名が掲載されています。

全国清酒地酒大名鑑

県毎に全ての蔵元のメイン銘柄と住所・電話番号を紹介した本です。
初版は、一部の蔵元のみ銘柄の由来・特徴と風味・入手方法などを紹介していましたが、
改訂版は、大半の蔵元でそれらが紹介されている上に一部の蔵元のラベル、
主な酒類卸店、焼酎を造る蔵も紹介されています。
各地の蔵元の様々な銘柄を眺めるだけで楽しいのですが、
由来を知るとより面白くなります。

神奈川県工場名鑑

神奈川県にある工場が業種毎に掲載されています。

特別展 日本のビール -横浜発国民飲料へ-

平成18年に神奈川県立歴史博物館で行われた特別展示の図録です。
主に戦前の日本のビールに関する写真などを掲載しています。


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最終更新日2007年10月27日