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酒店の探し方・選び方

 酒販免許の緩和により、スーパーマーケットやドラッグストアなどでも 酒類を購入することができるようになりました。 ですが、そういう店で購入できるのは、 大手酒造会社の製品やナショナルブランドと化した地酒がほとんどです。 そのため、未だに酒店でないと購入できない商品が多くあります。 しかし、見知らぬ酒店というのは、なんとなく入りにくく、 物怖じしていまうものです。
 ここでは、神奈川の地酒などを求めて100店以上の酒店に入った経験を元に 酒店の探し方や選び方を述べていきたいと思います。

事前のリサーチ

 街をブラブラと歩いて気になった酒店に入ってみるのも楽しいものです。 しかし、何らかの目的を持って酒店を探す場合は、 そんな暢気なことをするわけにもいきません。 事前にある程度は下調べをして出かけた方が効率よく目的を達成できます。

買いたい銘柄が決まっている場合

 買いたい銘柄が決まっている場合は、 最初にその蔵元の公式サイトを見ましょう。 サイトに取扱店が列記されている場合が多いからです。 取扱店の列記がないときや、 そもそも公式サイト自体がないときなどは、 蔵元に直接電話すると取扱店を教えてくれる場合があります。
 その際に忘れてはならないのは、一店舗だけでなく 近隣の複数店舗の情報を得ておくということです。 なぜならば、取扱店であっても品数が少ない場合があり、 せっかく出かけたのに目的の商品がなく無駄足になって しまうこともあるからです。
 目的の店が決まったらインターネットタウンページ などで所在地を調べて出かけましょう。

住所から酒店を探す場合

 地域から酒店を探す場合も インターネットタウンページを使いましょう。 業種名に「酒店」、住所に調べたい地域を入力すると、 そこにある酒店の一覧が出てきます。
 その際、気をつけなければならないのは、銘柄から探す時よりも 多くの酒店の情報を集めておくということです。 タウンページには、既に廃業した店、 開店休業状態の店、酒類以外の食料品がメインの万屋なども含まれている 場合があるからです。

外観で酒店の良否を判断する方法

 昔からの酒店の多くは、日本酒やビールを劣化させる太陽光が 入らないように建てられているので、 外から店の中がどうなっているのかよく分からない場合があります。 そのため、店内の様子や店の雰囲気が分からないまま、その店に入るかどうか 判断しなければならない場合が少なくありません。 しかし、このような場合でも、酒店の外観から その店がどのような店であるか知ることができることがあります。

店頭の清掃

 その店が悪い店かどうかは、店頭がちゃんと清掃されているかどうかで解ります。 たとえ建物が古くても、きちんと店先が清掃されている店は、 店の中もしっかりとしています。 逆に店頭を清掃する余裕もなくなった店は、 品揃えが悪かったり、商品が古くなっていたり、 良い店であったためしがありません。 店構えを見て、あまり入りたくないなと思うような 店には入らない方が良いでしょう。

看板

 店の看板からも、ある程度は、どのような店か判断できます。 「○○正宗 ××酒店」という看板があれば ○○正宗の特約店もしくは取扱店であり、 看板の設置費用の一部もしくは全額をその蔵元が出したということです。 買いたい銘柄の看板がある店であれば、目的の商品を買えるかもしれません。 また、看板が沢山ある店は、それだけ販売量が多く、 品揃えの幅が広い店ということになります。
 ですが、看板があてにならない場合も多くあります。 看板が立てられてから月日が流れ、蔵との関係が薄くなってしまったのか 看板に書かれている蔵の商品が上撰と佳撰ぐらいというケースがありました。 また、看板に書かれた蔵が廃業してしまっているケースも散見しました。 中には、看板が沢山あり店も立派な建物をしているものの、 活気を失ってしまった店もありました。
 看板は参考資料の一つぐらいに思った方がいいでしょう。

大矢多門酒店
脇田商店
看板の例(愛川 大矢多門酒店と鶴見 脇田商店)

ビールのP函及び清酒通函

 ビール瓶や清酒・焼酎の一升瓶を運ぶための箱が 店の脇や駐車場に沢山ある酒店は、 料飲店や一般家庭への配達が多い店ということです。 そういう店は、商品の回転が良く品揃えも悪くありません。
 ですが、中には店舗と倉庫や駐車場が離れている店や、 P函の返却が面倒なのかずっと積み重ねているだけの店もあるので 100%あてになるわけではありません。

目的の品がない場合どうするべきか?

 酒店に入ってみたものの目的の商品がないことがあります。 スーパーなどならば何も買わずに店を出ればいいだけですが、 個人経営の酒店でそれをするのは何となく気まずいものです。 かといって、欲しくもない商品を酒屋に入るたびに 欲しくないものを買うわけにもいきません。 何も買わずに店を出るのが気まずいならば、 ビール類やチューハイなど値がはらず 必ず消費するものを買った方が良いでしょう。


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最終更新日2008年3月2日