任意後見制度のすすめ ![](roujin.png)
現在の日本の社会は急速に高齢化が進んでいます。最近よく耳にする高齢者をねらったオレオレ詐欺や悪徳商法等の被害は、今後ますます増えるのではないでしょうか。高齢となり判断能力が衰えるとそういう被害に遭うばかりでなく自分の財産の管理も思うようにいかなくなり、せっかく老後のために蓄えたはずの財産が自分のために活かされないままに終わりかねません。そうならないように判断能力が衰えた方を支援するための制度が成年後見制度です。
成年後見制度には 法定後見制度 と 任意後見制度 の2種類ございます。前者は、病気や年齢などが原因ですでに判断能力がある程度衰えてしまっている方についての制度ですが、判断能力のあるうちにする後者を紹介させていただきます。
任意後見制度とは、あらかじめ自分の意思で任意後見人となる代理人を選任して、内容は公正証書にして委任契約を結んでおき、将来自分の判断能力が低下してきたときに先に結んであった委任契約の内容に基づいて自己の財産の管理や介護、医療に関する手続きを行ってもらおうとするものです。
また、任意後見人は、後見人の職務を監督する後見監督人を家庭裁判所が選任してから代理人としての職務が行えるようになっているので、本人も安心して財産管理などを任せることができるわけです。将来自分をサポートしてくれる人を自分の目で確かめて信頼した上で選ぶことができるのが魅力です。
死後の財産処理については、遺言でできますが、判断能力低下後も自分の意思を実現し続けて生きていくには、任意後見契約で事細かに実現したいことを定めておくのがよいのではないでしょうか。
是非ご相談下さい。
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