(注)上記、関係式の中で、フイルム感度ISO 100 をゼロ Dx に規定しました。
対数計算では、底を10 とした時 真数 2 の対数値が 0.30103 になるという。
対数計算の意味は、真数 2 は、底 10 の 0.30103 乗ということで計算する。
詳しく書くと、log102= 0.30103 になるが、常用対数のときは底の10を省略。
使用フイルムに対する露出値を求めるには、ルックスメーターを母体にした、写真用露出計が必要で |
|
ある。以後、露出計という。露出計は大別して入射光式と反射光式の二通りがある。いずれも、使用 |
|
上、一長一短あって、多少の慣れとテクニックが必要である。・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
入射光式露出計と使い方
|
入射光式露出計は被写体位置で使用するのが原則で、被写体からカメラ方向に対する照度の18%輝 |
|
度を指示するように較正されている。したがって、被写体反射率の影響は受けないが、しかし、18 |
|
%の+2Ex すなわち、反射率で72%のハイライトよりも明るい部分が構図内にあれば、話は別問 |
|
題である。また、−2Ex の4.5%反射率より暗い場合は 完全につぶれて暗黒に再現される。この |
|
ような内容までは感知できない。つまり撮影する時には、構図内のコントラストを見極める経験が必 |
|
要である。照度とは、被写体に対する入射光量を指し、輝度は、被写体からの反射光量を意味する。 |
|
更にまた、フイルムの露出許容範囲は、被写体反射率18%を中心に、上限+2Ex と下限 - 2Ex |
|
トータル4Ex が限界である。一方、フイルムの LATITUDE(光量に対する寛容度)を5Ex |
|
という話を聞くことがある。真偽のほどは、さて置いて、一寸、寄り道をして検証して見よう。先に |
|
シャドーの反射率を4.5%と書いた。この値は、黒い中にも濃淡の変化が 認識できる限界値といえ |
|
る。いま、4.5%より0.6Ex 絞った反射率3%を下限とし、それから5Ex をフイルムの光量許 |
|
容度と仮定すれば、3%×5Ex =96%になり映像再現は無理である。また、96%は72%上限 |
|
より+0.4絞りに相当する。真っ黒から 抜けた上限まで入れた5Ex の無意味さが分ると思うが。 |
|
さて、屋外撮影の場合には太陽光を利用するのが一般的である。地球の移動にしろ太陽は時々刻々移 |
|
動する。したがって、作品として切り取るための適切な時間帯を、先ず、読み取る必要がある。たと |
|
えば、早朝に撮るべきか、昼頃がよいのか、または夕方の風景にすべきか、撮影目的と条件によって |
|
異なる。たまたま午前中の近景をとる場合、切り取るべき構図を決め、光線状態にも問題が無いなら |
|
入射光露出計で測るのも、それほど苦労しないですむ。しかし、夏場のトップライトの時には、露出 |
|
計の受光球(一般に積分球)に不要な光が飛び込んで、最大1Ex のオーバースケールになる。前述 |
|
の理由で起こる測定ミスを防止する一策として、受光部に乳白色の平板を使用すればよい。受光角も |
|
60度程度あるから問題は無い。なお、夏場は、特にコントラストが強いので、この方の注意にも気 |
|
が抜けない。たとえば、被写体が目前の比較的小さな場合には、デヒューザやストロボを使用して、 |
|
コントラストを圧縮することも方法である。次に、入射光式露出計を反射光式露出計として使用する |
|
テクニックを、体験から参考までに伝授しよう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
|
上記の写真は、平成14年の浅草仲見世羽子板市の際、浅草寺本堂内部を撮影したものです。露出計 |
|
は、ミノルタ、フラッシュメーターV型の受光部に乳白色平板を取り付け、カメラ位置で計測し指示 |
|
値からマイナス2Ex (オーバーにする意味)補正して撮影。理由を下記にまとめて記述。・・・・ |
|
入射光式露出計は、被写体位置で照度の18%を指示する。 |
|
反射光式露出計は、カメラ位置で被写体からの輝度を計測する。 |
|
入射光式露出計は、log(100%/18%)/log 2=2.47 Ex 反射光よりアンダー指示。 |
|
現場の状況から0.47Ex 切り詰めて撮影した写真。 |
|
露出計に関する理解を深めるため もう少し露出について捏ね回してみよう。フイルム感度ISO |
|
100の場合、ネガ、ポジともに18%の中庸光量は、0.432ルックス/秒である。すなわち |
|
0.432ルックスの光で、シャッタースピード1秒が適正露出である。かりに、光量が100倍 |
|
になれば、シャッタースピードを100倍速くすればよい。更に、 露出指数14Ex の場合は、 |
|
レンズのF値とシャッタースピードで0.432ルックス/秒まで減少させればよい。その減少度 |
|
を求めるのが露出計である。すなわち、照度14Ex は (2の14乗)×2.4=38321.6 |
|
ルックスの定常光である。この光が反射率18%の被写体から7077.888ルックスの輝度で |
|
カメラレンズに飛び込んでくる。フイルムは、 身に余る強さの 7077.888ルックス/秒を |
|
0.432ルックス/秒まで減少させる必要がある。そこで、F値とシャッタースッピードで適正 |
|
光量まで落としてやる。その量が 露出で、これが露出の本質である。更にまた、F値は、レンズ |
|
口径比の逆数で、口径比の分母がF値に相当する。さて、7077.888ルックス/秒の光量で |
|
F8 に絞ったカメラの場合、シャッタースピードは、幾らにしたら良いのか、計算してみよう。 |
|
7077.888ルックス÷0.432ルックス=16384分の1まで 減少させる必要がある。 |
|
求めるシャッタースピードは、16384÷(8×8)=256(一般は 250と表示)すなわち |
|
250分の1で切ればよいことが分かった。一方、フイルムには 構図内の被写体が反射率の映像 |
|
として再現されることになる。ただし フイルムの再現許容範囲は18%±2Ex と認識しよう。 |
|
(注)反射率18%を写真用語では、標準反射率という。全種類の露出計を較正する。/・・・・・・・・・・ |
|
自然光の場合は、平行光線のため等価測光法で、遠方の露出を 入射光露出計で大差なく測れる。 |
光量と色の変化
|
撮影露出が18%±2Ex を満足していても、光量の低下に連れて色彩が 微妙に変化することを |
|
確かめてください。確認ページ/・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
反射光式露出計と使い方
|
反射光式露出計の全機種は、カメラ位置で被写体からの18%輝度で、中庸濃度の露出を計ってい |
|
る。すなわち、18%の物指しで計る限り反射率の強弱で、指示値が変化しカメラマンを悩ます。 |
|
いずれが、正しい18%の指示値なのか、それまでは教えてくれない。これが反射型露出計の欠点 |
|
である。不可能か、可能かは別問題として、カメラ位置でカメラが反射率まで判断できれば問題は |
|
解決するのだが。どなたか頭の良い方、発明してくれませんか。おおよその構想は、カメラ内蔵の |
|
露出計を一部改良してTTLの他に入射光を頭上から取り入れ、角度計算から照度を予測し誤差を |
|
自動補正することができないかな。あるいは、測光回路の中途の受光部に乳白色の受光板を置き、 |
|
光を平均化し18%で較正しておけば、いまのシステムよりは良くならないですか。頼みますよ。 |
|
反射型露出計の素晴らしいことは、カメラ位置に張り付いても被写体の露出が読めることである。 |
|
また、経験から反射率の分かっている素材を見つけ計算すればよい。要は、欠点を補って活用すれ |
|
+2.47Ex 補正する。これは、単体露出計でなくとも可能である。たとえば レンズの前を、減 |
|
衰量の分かっている乳白色板でマスクして、光を平均化し補正すればよい。もし、減衰量が不明の |
|
時には、乳白色板の出し入れでの変化量から補正量がわかる。大型カメラのフイルムは、現像込み |
|
で500円から2000円かかる。段階露光をやるとランニングコストでギブアップする。一発で |
|
決めるのが至上命令と心得ている。大型カメラの場合には、経験からくるアオリ操作による露出補 |
|
正量がある。しかも、フイルム現像では、増減感なしのノーマルが鉄則である。粒子が荒れたり色 |
|
彩が悪くなる。しかも現像代が高くつく。失敗はなおさら許されない真剣勝負である。そこで撮影 |
|
露出の決定には、反射光式と入射光式、プラス、プログラム計算機を使用して一発で決めている。 |
|
なお、入射光式は、ミノルタフラッシュV型2台、反射光式は、ミノルタスポットメーター2台、 |
|
カラーメーターは、ミノルタ製1台、都合5台で撮影している。撮影チャンスは2度とないから。 |
 |
左の写真は大判カメラで撮影する時、必ずお供する露出計算機である。
露出を正確に測り撮影距離、使用レンズの焦点距離、更に、アオリの角
度やシフト量などを入力すれば、光軸に対するベローズの長さや補正量
まで、自動的に計算してくれるプログラムがインストールされている。
下の写真は、一枚しか撮影していません。勿論、現像はノーマルです。
画像は、JPG に圧縮してありますが、スキャナー取り込みは500MB
程度で、それから 縮小圧縮し2.7MB程度になっている。フイルムは
奥行きが出ますよ。デジタルもケースバイケースで重宝ですが。
|
| 平成16年4月26日、衣笠しょうぶ園で(エボニー 4×5) Photo by Akiyama |
|
Ex 法で撮影露出が、シャッタースピード8分の1(Tx=3)の時、残ったEx が9.33の場合 |
|
には、絞りで、F22+1/3と調整すればよい。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
トップへ
body>