永遠の蕾 貴方と植えた花が 今年もまた咲きました。 「ニクスさん」 頬をくすぐられ、目を覚ます 「お目覚めですか。私の姫」 微笑むニクスがすぐそばに・・・ 「すみません・・・。寝坊しちゃって・・・」 「いえいえ。私としては大歓迎です。愛する人の寝顔を 長く見られたのですから」 「・・・そ、そんな///」 朝から、臆面も無く甘い台詞に頬を染めるしかない。 「ふふ。私の言葉に頬を染める貴方もたまりませんね。 私の腕の中で眠る貴方も堪りませんでしたが・・・」 アンジェは耐え切れず、シーツの中へ隠れる・・・ 「・・・。あ、あんまりいじめないでください・・・」 「ふふ。すみません。ああそうだ。アンジェ食事が終わったら 庭にでてみませんか」 「え?」 「・・・私達の”花”が咲きました」 食事を済ませた二人。 中庭に出てると、数ヶ月前に植えた花の種が 蕾をつけていた。 白い小さな蕾だ。 「なかなか芽も出てこなかったので・・・。心配していたんですが」 「よかった・・・。でも私はきっと 咲いてくれるって信じてました」 「ええ。貴方ならきっとそういうと思っていましたよ」 見つめ合う・・・ 二人とも信じていた ”絶対に咲かない花は無い” と・・・。 「さて・・・。せっかくついた私達の蕾。 程よい水を与えないといけません」 「はい。ニクスさん。私も一緒に・・・」 白い如雨露で 多すぎず少なすぎず 水を注ぐ・・・ ニクスの手に添えてアンジェも・・・ 「・・・。私達の”蕾”は早く見たいものですね」 「え?」 「二人が”作る”未来のことです」 「え、そうです・・・」 (ってどこを見ているの。ニクスさん?) ニクスの視線はアンジェのおなかに・・・? 「・・・!?///に、ニクスさん、み、未来って・・・」 「ふふふ・・・。私は出来れば貴方似の女の子を所望します」 「・・・。も、もう〜!!」 少し悪戯に笑う このドキドキ感は 二人だけの恋の”肥料” 二人の恋を育てる・・・。 3日後。 二人の白い花が咲いた 風に揺れる花の前で 微笑む二人がいたのだった・・・