恋は風に乗って 砂浜 ヨットに乗って無人島までやってきた・・・ 「女の髪がこんなに綺麗だとは思わなかった」 空に似た色の腰までアンジェの髪に一時目を奪われた。 「今、何かいった?」 「いいや・・・なんでもない」 想いは通じ合っているとわかっていても 一緒にいればいるほどに・・・ (・・・気持ちは大きくなってく・・・) ふわりとした髪 今すぐに抱きめてこの手に絡めたい 抑えきれない気持ち 自然とレインの手は・・・ 傍らに座るアンジェの肩へと近づいていく・・・ 「・・・あ!」 「!!」 突然立ち上がるアンジェ。 ひっこみがつかなくなったレインの手は中に浮いて・・・ (・・・ったく・・・///) 「レイン、ほら、見て!」 アンジェが見つけたものは 「綺麗なほら貝・・・。波の音がする・・・」 アンジェはそっと白いほら貝を耳元に当てる・・・ (どんな・・・。音に聞こえるんだろうな) アンジェが感じるもの、聞くもの 全部知りたい。 「レインも聞いてみて」 「ああ」 アンジェはレインの耳元にほら貝を近づけた (あ・・・) (・・・あ) 目と目が合ってしまって・・・ 波の音より・・・ 聞こえてくるのは速なる鼓動の音・・・。 「アンジェ・・・。愛してる」 愛の言葉と同時に・・・ 小さなほら貝が落ちた。 そして 波に映る二人の姿が一つになった・・・ ふわり アンジェの長い髪が風になびく・・・ 肩を寄せ合う二人 「・・・お前の髪も全部愛してる」 涼しげで心地いい風 二人の心の中には 温かな優しい風に変わって吹いていたのだった・・・