いけない瞳また・・・弁慶さんが何か悪戯な顔をしている・・・。 暗い部屋・・・ 蝋燭を一つだけ灯して 私を布団の上に座らせる・・・ 襦袢姿にして・・・ 「・・・あ、あの・・・。弁慶さん・・・」 だけど・・・ただ・・・。座らせただけで・・・ 何もしない・・・ 「弁慶さんあの・・・。私・・・どうすれば」 「・・・ふふ・・・。望美は僕に”どうかされたい”のか・・・?」 「なっ・・・」 もう・・・。弁慶さんは私の心を見透かして笑ってる・・・ 悔しいけど・・・。私は思ってる。 ・・・弁慶さんに触れて欲しいって・・・。 「・・・そうだな・・・。今日は君をただ見ていたんだ・・・」 「え・・・?」 「・・・本当に”抱く”前に・・・。君を僕の心の中で・・・ 抱くんだ・・・」 弁慶さんが見てる・・・ それだけで心臓の鼓動が早まる・・・ 「・・・。上だけ脱いでくれますか・・・?」 「え?」 「・・・僕の想像を描き立ててほしい・・・。激しく・・・」 嗚呼。いけないな・・・ 弁慶さんの言葉には逆らえない・・・。 私は緊張しながらも両肩を曝け出す・・・ 「・・・。もっと・・・。君の胸が溢れだしそうなくらいに・・・」 「・・・そ、そんなっ・・・」 「・・・見せて・・・くれますよ・・・ね?」 ・・・弁慶さんの言葉は魔法だ・・・ 私の羞恥心を取り除いてしまう・・・ 恥ずかしさより 弁慶さんに 見て欲しいって思わせられて・・・ 「・・・真綿様な望美の胸は・・・。とてもさわり心地がいい・・・」 「・・・やっ、やめて・・・」 直接触れられてるわけじゃないのに・・・ 弁慶さんの視線と言葉で ゾクゾクしてくる・・・ 「・・・望美。もっと・・・足を出して欲しいな・・・」 「・・・」 「激しく乱れた君を・・・。見てみたい・・・」 ・・・もう完全に・・・ 私の心も体も弁慶さんに支配されてる・・・ ロボットみたいに 弁慶さんの言うがまま・・・ 私は着物の裾を捲って自分でも驚くような格好をした。 「・・・」 ただ・・・ 弁慶さんは 私だけを見てる・・・ 私だけを・・・ 「・・・。もういいです」 「え・・・!?」 弁慶さんは突然、怒った顔で私から視線を逸らした。 もしかして・・・ あんまり私が大胆なになってしまったから飽きられた・・・? 不安になって俯いていると弁慶さんが近寄ってきて 私の顎をくいっとあげた。 「・・・君やっぱりいけない人ですね・・・」 「え・・・?」 「僕の想像以上に・・・魅力的過ぎて・・・。見ているだけなんて 我慢できなくなるじゃないか・・・」 「弁慶さん・・・」 私は弁慶さんにそのまま押し倒された・・・ 「・・・頭の中じゃ・・・。君を何十回抱いた・・・。 でも・・・。やっぱり・・・目の前の君が一番いい・・・」 「弁慶さん・・・」 私もね・・・ 触れられる弁慶さんが一番いい・・・ 「・・・君を世界で誰より愛せるのは・・・。僕だけです・・・」 心が熱くなる言葉を なんども聞きながら・・・ 私は弁慶さんの腕の中で 夢をみる・・・ 確かな弁慶さんの想いと感触を感じて・・・