今日は寒いな。 雪が降ってるから当たり前なんだけど・・・。 粉雪。 穏やかな雪を見ていると思い出す。 ・・・あの戦いの日々。異世界に行って怨霊と闘っていた何んて信じられない。 でも・・・。 私はその異世界で大切な人と出逢った。 そう・・・私の大好きな人と・・・ 「そんなに寒い・・・?神子」 「・・・白龍」 寒そうにしている私の背中をそっと包んでくれる・・・ 優しい腕。 優しい声・・・。 いつも私を案じてくれる、その瞳に・・・。私はいつのまにか 好きになっていて・・・ 「窓・・・。閉めたほうがいい?神子」 「ううん。もう少しみていたいの。雪・・・」 「・・・じゃあ私が神子が寒くならないようにずっと・・・。抱きしめているね・・・」 労わるように 抱きしめてくれる彼の腕を・・・私は独占して・・・。 でも時々想う・・・ 「白龍」 「何?」 「・・・。ホントにこっちの世界に来て・・・。よかったのかなって・・・。 やっぱり白龍は・・・」 「・・・神子・・・。聞いて」 白龍は私を自分側に振り向かせそっと、私の頬に手を添えた。 「私の存在は神子が全て・・・。神子が生きる場所が私の居るべき場所なんだ・・・。 神子がいなくちゃ・・・。神子がいなくちゃ私は私じゃない・・・」 「白龍・・・」 彼は・・・本当にいとおしそうに・・・ 私を見つめてくれる。 この彼の純粋な愛に 私は甘えていいのかな・・・。 「神子・・・。どうしたの。そんなに不安そうに・・・」 「・・・」 「神子・・・。私、何かいやなことを言った・・・?」 「そんなことない・・・。白龍。もう一回聞くね。私と一緒でいいの・・・? 私は・・・貴方を束縛していない・・・?」 私の質問に・・・ 白龍は顔を横に振った・・・。 「違うよ。神子。私がここに居るのは・・・。私の意志。 神子が・・・。願ってくれたから私はここに居る・・・。それとも神子は私が邪魔・・・?」 「そんなこと・・・!私は白龍が好き・・・。だから一緒にいたい」 「よかった・・・。神子。私も神子が好き。外の綺麗な雪より・・・ 神子の全てが好き・・・」 「は、白龍・・・」 白龍は再び私を力強く抱きしめてくれた・・・。 ああ。やっぱり駄目だな・・・。 私は白龍のこの純粋さにもう・・・。 「神子。雪・・・。綺麗だね・・・」 「うん・・・」 白龍と私の手のひらに 舞い落ちる雪・・・。 冷たいのに あったかいのは何故・・・? 「神子・・・」 「なあに?」 「神子も綺麗だよ・・・。・雪みたいな・・・神子と・・・。手のひらに落ちる雪のように・・・ 混ざり合いたい・・・」 「・・・なッ・・・」 私は一気に赤面してしまった。 ・・・。嬉しいんだけど・・・。なんていうか 白龍の愛情表現は・・・その。 ストレートすぎて・・・。リアクションに困る。 ま、混ざり合いたい・・・。だなんて! なんて深い意味まで考えて言っているのかどうか・・・(汗) 「神子?顔が赤いよ」 「だ、だって・・・白龍が照れくさいことばっかり言うから・・・」 「・・・。神子・・・。何だか可愛い」 「え・・・!?」 「・・・可愛い・・・。私の可愛い・・・神子・・・」 「ちょ・・・ッ」 は、白龍ってば・・・。わ、私の頬に・・・い、今・・・ッ! ふ、不意打ち・・・キス・・・ 「神子・・・。い、嫌だった・・・?」 「い、嫌なことは・・・」 「よ、よかった・・・。じゃあ・・・。今度は口に・・・してもいい?」 「え・・・。あ、あの・・・っ。く、口は・・・そ、その窓を閉めてから・・・(照)」 「・・・じゃあ、早くしめちゃおう・・・」 ガラ・・・。 窓を閉めた途端・・・。白龍は私の唇をふさいだ・・・。 なんだか・・・ ちっちゃな頃の白龍が懐かしいくらいに 成長してきてるみたいで・・・。 でもどちらも白龍も好き。 私を想ってくれる貴方が好き。 白龍。貴方に出会えてよかった・・・。 ずっと私だけの龍で・・・いてね・・・。 優しい龍で・・・。