愛してるのサイン 「〜”愛してるのサイン”♪」 望美が最近よく、口にしているメロディとフレーズ。 それを聞いていた白龍。 (・・・。サイン?毎朝言ってるのに足りないのかな・・・?) 朝、おはようの後に 「おはよう。愛しい人」 と愛の言の葉は呟いているのだが・・・。 (・・・私の想いは足りないのか・・・) 白龍は思いつくだけ考えてみる。 ”愛しい” がもっともっと強く ”愛しい” をつたえること・・・。 ソファでテレビを見ている望美・・・ 「・・・きゃッ!?」 大きな腕に 背後から 抱きしめられて・・・ 「・・・な・・・何?白龍・・・」 ぎゅうっ さらに強く抱きしめらて・・・ 「・・・愛している・・・」 耳元で甘い声でささやかれ・・・ 「なっ・・・な、な、何と、突然・・・」 ドキドキしつつ 戸惑う望美。 「・・・足りない?」 「え?」 「私の・・・”愛してるのサイン”」 「・・・え?」 〜♪ そのとき、丁度、望美がお気に入りの曲が流れるCMが・・・ 「・・・どんなサインがいい?私の”サイン”」 「ど、どんなのって・・・。なんだ、白龍。この曲のこと 気にしてたの?」 「・・・うん。貴方に私の想いが伝わってないんじゃないかって不安になって・・・」 ギュウ。 さらに強く抱きしめられる・・・。 「・・・じゅ、充分伝わってるよ」 「本当に?」 「うん」 「でもこの曲ね・・・。本当は大切な人を失ってしまったって言う 曲なの」 「・・・私は失わないように・・・愛してるのサインを 伝え続けるよ・・・」 「・・・もう充分伝わってるって言うのに・・・」 「私が伝えきれてないんだ・・・。伝えたいんだ・・・」 そうつぶやくと・・・ 静かにソファに望美を押し倒して 頬に 首筋に 髪に・・・ 白龍ありったけの愛してるのサインを・・・ CDから流れるメロディは終わったが・・・ 二人の”愛してるのサイン”は永遠に続く・・・。