どこでもキス いつでもキス ・・・。はっきり言って。 ヒノエ君はキス魔だ。 お庭にお水をまいていても・・・。 「おーい」 「はい?」 「ん・・・!」 振り向いた私に突然キス・・・。 洗濯物を干していても 着物の間から顔を出してきて 「んー・・・」 ・・・キス。 「もーー!!いい加減にして!!」 「なーにが♪」 「・・・」 ヒノエ君・・・余裕の微笑みだわ・・・。 (んもう!こっちにも考えがあるんだから!) 私は白い布でマスクをつくった。 「望美。それ、何?」 「・・・口付け魔防止対策(怒)」 門の前の落ち葉を掃く。 ヒノエ君はちょっと小難しそうな顔で腕を組んでる。 ふふ。困ってる。 たまにはいい気味よね。 私ばっかり驚かされて・・・。 「・・・口付けは唇だけじゃないぜ?」 「え?きゃっ」 バタン。 箒を放られてヒノエ君に腕をつかまれる・・・。 「は、離してよ」 「んふふー・・・。俺を甘く見ちゃいけないぜ?」 「・・・っ」 ふうっとヒノエ君は首筋に息を吹きかけた。 「いい反応だねぇ・・・。ふふ。何度この白い首筋に 痕を残したかな」 「・・・っ」 門の前で何すんの・・・ 「いい加減にしなさい!!」 私はヒノエ君の脛(すね)を想いっきり蹴ってやった。 「イタタタ・・・。うちの姫は少々気が荒くなっちまったなぁ・・・。 ふふ。でもそれでこそ闘志がわくってモンだ」 もうこっちだって負けてられない! 私は首にも白い布を巻いてやった。 「望美・・・。お前ってかなーり意地っ張りじゃない?」 「あっちいってて!!」 こうなれば徹底抗戦よ! 私は手や足腕にも白い布を巻いた。 「・・・あーあ・・・。脱がせにくいことしちゃってまぁ」 って着物の裾捲らないでよ! 「ヒノエ君が悪いんだからね!私のことからかってばっかり・・・」 「・・・。お前の困った顔が悪いんだぜ・・・?俺に・・・ 快感あたえちまうんだから・・・」 って!!ヒノエ君、なんで私をお姫様抱っこしてるの・・・? 「ここまで意固地になられたら・・・。強引にしたくなるんだよ。 お前が悪いんだぜ・・・?」 し、したくって・・・(汗) ドサッ 「きゃッ」 乱暴に布団に私を下ろすヒノエ君・・・。 ちょっと・・・顔が怖い・・・? 「・・・どこに口付けをしても・・・。お前を感じさせてやれる 自信はあるんだ・・・」 ってヒノエ君・・・ 私の足に・・・ 軽くキスをして・・・ 足の指なのに くすぐったさが全身に広がる・・・ 「・・・っ」 「・・・ふふ。敏感だなぁ・・・。全身に口付けたら・・・。 どんな声・・・出すんだ・・・?」 「んもう・・・」 やっぱり勝てないのかな・・・ ヒノエ君には・・・ 「・・・。着物脱がせるの長くなりそうだ。でも なんか宝箱開けるみたいでぞくぞくする」 「・・・。もう・・・好きにしていいよ。負けました」 「へへ・・・」 悪戯少年のように笑って・・・。 「ふふ。海老の皮むくみてぇ・・・。一枚一枚・・・ ”中身”を食べるのが楽しみだ」 「///もう・・・」 巻いた白い布を楽しそうに捲っていく。 やっぱり勝てない・・・。 私もこうやってヒノエ君に負ける自分をどこかで 楽しんでるんだものね・・・。 「ヒノエ君。好きだよ」 「んー?今の俺には刺激が強い台詞だな・・・ふふ。 お前の体の隅々まで口付けてやるから覚悟しな・・・」 額に軽くチュっと”私を愛してくれる合図”をして ヒノエ君に脱がされていく・・・。 私の大好きな ヒノエ君のキスで・・・私はまた 火照らされていく・・・ 大好きなヒノエ君のキスで・・・