甘く囁いて
・・・困った。 男というものはその・・・。あれだ。 惚れた女と結ばれてしまったらなんていうか・・・どうしようもなくなってしまう。 絶対に吐かないような甘い言葉が自然に出てしまう。 ・・・というや望美がそうさせるのか。 「・・・ん・・・。九郎さんおはよ・・・」 オレのとなりで目を覚ました望美。 ・・・裸身だ(照)つい・・・昨夜はオレは夢中になりすぎて・・・。 「・・・どうしたの?」 「どうしたの、じゃないだろう。そ、そのお前、ふ、服を着ろよ」 「あ・・・。ごめんなさい」 望美は慌てて、床に脱ぎ散らかした寝巻きを着替えた。 「・・・九郎さんが脱がせてくれたんだよね。昨日」 「ばっ・・・。恥ずかしいことを・・・っ」 あ、朝から何だか積極的だな。 「九郎さんってば・・・。本当に照れ屋なんだね。何だか可愛い」 「か、可愛いとはなんだ!!お、男にむかって・・・」 ・・・う。 だ、駄目だ・・・。 望美をまともに見つめられん・・・ ・・・か、体がくすぐったいというか・・・ むずむずしてくる。 「・・・??どうして私から目を逸らすの?」 だぁあ!!望美はオレの顔を無理やり・・・ ・・・さらに・・・ 「照れてるんじゃなくて・・・。熱があるの!?」 望美は額で熱を測るし・・・ ・・・はっ。 望美の”ぱじゃま”という寝巻き・・・ 胸元に視線が・・・ 白い肌に・・・やわらかそうな・・・ って・・・お、オレはどこを見てるんだ!?? 「・・・あ、また熱、あがった!」 望美・・・。お前、オレで楽しんでいるのか? ・・・ったく・・・。どうしちまったんだろうな・・・。 オレは耐えられなくなり、望美に背を向けた。 「・・・九郎さん?」 「・・・いや・・・。お前は悪くない・・・。お、俺自身の問題だ」 「・・・なにか悩み事があるの・・・?やっぱり・・・向こうの世界のことを 思い出しているの・・・?」 心配そうな望美の声・・・ 悪いと思うが お前の仕草に翻弄されているなどとやっぱり言えんのだ・・・ 「・・・九郎さん・・・。言いたくないなら無理して言わなくてもいいよ。 ただ・・・。一人じゃないってことだけは覚えておいてね・・・」 望美は背中から私を抱きしめてくれる・・・ ・・・!! せ、背中に感じ広がる柔らかい感触・・・ 「・・・九郎さん・・・」 望美ときたら・・・ さらに体を密着させてきて・・。 ・・・く、くそ・・・。も、もう我慢の限界・・・! 「だぁあ!!お前のせいだぞ!!」 「きゃっ」 オレは望美の手を引っ張って自分の胸に引き寄せた。 望美の体の感触が・・・ 手に腕に・・・広がる。 「・・・お、お前が・・・、あ、あまりにもそ、その・・・。 か、可愛いから・・・い、愛しいから・・・そ、その・・・」 ・・・本当はずっとこうしたかった 変な照れと意地が邪魔したけれど・・・ 「・・・ふふ。そういう九郎さんも・・・可愛い」 「・・・。全く・・・お前には適わないな・・・」 惚れた時点で俺の負け。 「・・・もう朝だが・・・。またお前を愛してもいいか・・・? さらにパジャマを・・・脱ぐことになるが・・・(照)」 「うん・・・。脱がせて・・・」 「ぬ、脱がせって・・・(照)」 望美がオレの首に両手を回す そしてオレはパジャマのボタンを一つ一つはずしいく・・・ この緊張感は・・・ 究極に甘い言葉を オレに喋らせて・・・ 「望美・・・。誰よりもお前を愛している・・・」 「私も・・・」 生まれたままの姿のお前を オレはまた全身で愛す・・・ 望美のためならば・・・いくらでもオレは囁く。 甘い言葉を・・・