不器用な武士パパ君v 望美の具合が昨日から悪い。 食欲もないし、吐き気がすると布団に臥せったままで・・・。 「望美。辛くはないか?医者にいくならオレもついていく」 望美を心配そうに髪を撫でる九郎・・・。 片時もそばをはなれず 「お前が良くなるまでオレもメシは食わん」 といって断食したり・・・。 (・・・これじゃあ余計に具合悪くなるよ(汗)) 望美は苦しそうな顔でベットから起き上がった。 「起きて大丈夫なのか?寝ていろ」 「ち、違うよ。九郎さん。あ、あのね・・・その 病気じゃないかも知れないんだ」 「なぬ!?どういうことだ」 「・・・だ、だから・・・あの・・・」 望美の顔がまた赤くなった。 「おい、顔が赤いぞ。やはり病気ではないのか!? うぬう!望美!すぐに病院だ!!」 「きゃっ」 望美をひょいっと抱き上げて玄関まで突っ走る九郎。 「ち、違うよ!!あのね、 赤ちゃんできたかもしれないんだってば・・・!!」 (○△■☆♪〒※×ーーー???)←思考停止。 「・・・。あ・・・あ・・・あぁあぁあ???」←混乱。 「・・・だ、だから・・・。くっ九郎さんの・・・ 赤ちゃんが・・・」 九郎さんの赤ちゃんが・・・九郎さんの赤ちゃんが・・・九郎さんの赤ちゃんが・・・ (・・・) 「く・・・九郎・・・さん?」 つんつん。 動きが止まった九郎のほっぺをつっついてみる望美・・・。 (赤ん坊赤ん坊赤ん坊赤ん坊) 九郎の頭の中で赤ん坊という言葉がメリーゴーランド☆ (いつだいつだいついつそのような”仕込み”を・・・!? いや、思い出せば、あの夜もこの夜もその夜も・・・///) 九郎の頭の中で望美とのラヴラブした夜がメリーゴーランド☆ (お、お、オレの愛が望美と腹に芽生え・・・。 嗚呼頭がくらくらする・・・) 「九郎さん?大丈夫・・・?」 (はっ。何を慌てている!!今は望美が・・・) 「の、ののののの望美っ。 本当か、誠か、真実か、お、おおおおおオレの赤子が・・・」 「・・・多分」 チーン。 ようやく九郎の思考は動き始めました。 (俺が父に父に父に・・・) やっぱりまだ頭の中はメリーゴーランド☆ 「・・・ごめんね・・・。心配かけて・・・。でも まだはっきりはしてないから言おうかまよって・・・」 「・・・。わかった何も言うな。望美」 「え?」 「全ては俺に任せろ。武士たるもの・・・自分の子が出来て これ以上の至福はない。では早速病院へ参る!!」 「ま、参るって・・・ッ」 サンダル履きのままでお姫様だっこしたまま 道路を突っ走る九郎さんv 「うおおお!!イザ行かん!!産婦人科!!!!」 「きゃあああ〜!!」 車をよけてそしてやっとつきました鎌倉産婦人科。 「うおーーー!!おい!!医者!!今すぐ望美を 診てくれーーー!!」 受付で大声で叫ぶ九郎。 ちょっと初めての産婦人科で神聖な空気にもかかわらうず九郎パパは 止まりません☆ とどめは診察室にて・・・ 「さ。んじゃ下着脱いでそこに上がってください」 医者が診察台に乗れといったとき・・・。 (なぬぅう!??し、下着脱げだとぉ!??) 九郎さんの繭がぐにゃりと八の字にまがってます・・・ 「貴様!!女子に下着を脱げだとぉおお!!!? 無礼千万!!淫乱医者め!!退治してくれる!!」 シャキーン♪ どっから持ってきたのか九郎さんってば、木刀を構えちゃってますv 「く、九郎さんてば落ち着いてーーー!!」 「ぬおおおお!!」 診察室はこんな感じで大騒ぎ♪ おかげで望美の具合の悪さはどこかへ飛んでいったそうな・・・(笑) で、結果というと・・・。 「・・・ごめんなさい・・・。ただの胃炎だって・・・」 「い、いや・・・」 望美をおぶって川原を帰る九郎。 安心したの同時に妙に寂しさも込み上げてくる。 「九郎さん・・・。重くない・・・?私歩けるよ・・・?」 「重くなどありはしない・・・。オレの大切なもの・・・ たとえ、いつの日か家族が増えたとしても背負う・・・」 (・・・九郎さん・・・) 九郎の首に手を回された望美はもっと強める・・・。 「私・・・。幸せ者だね・・・」 「いいや・・・。俺が一番幸せだ・・・。お前とこうして・・・ 共に居られるのだから・・・」 夕焼け。 今日は一段と優しい光りに見える・・・。 望美を背負って九郎は ゆっくりゆっくり歩く・・・。 幸せをかみ締めながら・・・。 望美は耳元でこそっと呟いた。 「・・・今夜は・・・頑張ろうね///九郎さんの 分身・・・早くほしいから・・・」 「・・・///」←興奮。 そしてその晩。 九郎と望美は新しい命が早く芽生えますように・・・ と深く激しく愛し合ったのでした・・・☆