遥か3キャラベビー化小説 九郎編 「ミニ武士君☆」 ある日。 朝起きると・・・ 「わぁああ!!」 大人用のパジャマがぺしゃんこに。 九郎さんの手足が短くなっておりまして・・・ 約3歳ぐらいに。 「な、なにがおきたんだ!?どうしてこんな・・・」 「く・・・九郎さん」 ダブルベットの隣で眠っていた望美。 「の、望美・・・。お、驚くよな・・・。俺にも わけがわからんのだ。起きたら突然・・・」 (・・・っな!??) 「か、かわいい・・・っ!!」 ぎゅう。 望美は九郎を抱きしめる。 「な、な、何をしゅるっ」 「だって・・・っ。かわいいんだモンっ!」 「お、男に向かってかわいいとは・・・!!離せはな・・・」 ふんわり。 (こ、これは!) ももいろほっぺに感じるのは 望美のやわらかーいものが・・・ (///) 暴れミニ武士君、静かになりました(笑) 「し、仕方が無いな・・・。騒いだところで 解決することでもない・・・」 「うん。きっと明日には元に戻ってると思うよ」 「の、のんきな・・・」 「ふふ。でもきっと戻ってる。根拠無いけど そんな気がするの。ふふふ・・・」 (・・・まったく・・・。非常事態だというのに 明るい奴だな・・・。ま、望美らしいが・・・) ということで。 多分今日一日(?) 九郎君は小さなミニ武士君とあいなりまして。 「まずはお洋服そろえなくっちゃねー♪ というわけでお買い物へGO!」 望美は九郎と手をつないで 近所のショッピングセンターの子供服売り場へいざ出陣。 「うーん。こっちのブルーのTシャツがいいかな。 あ、こっちの黄色のパーカーもいい」 「・・・」 (なんだ、この乗り物は(汗)) 望美は九郎をベビーカートに乗せながらお買い物。 ちっこい九郎君はかごの前のいすの部分に乗せられてます。 「ふふ。お着替えしてみましょー♪」 「なっ!?」 望美は試着室に九郎を連れて行って 服を脱がし始めた。 「ややめろっ。武士たるもの着替えぐらい自分で・・・」 と、ボタンをはずそうとするが うまくいかず・・・ 「ほーら。赤ちゃんは赤ちゃんらしくしてなさい。 お着替えしましょーね♪」 「子ども扱いしゅんなっ!」 暴れる九郎に望美の一言。 「今日一緒にお風呂に入ってあげるから・・・。ね?」 「・・・///」 大人しくなった九郎君。 お気に入りの服を買ってすぐお着替え。 ミッキーマウスの帽子をかぶせられ、ショッピング続行♪ あれやこれやと見て周り・・・。 そしてお昼ごはん。 ファミレスで 「さぁ。お子様ランチだよ。食べようね」 ケチャップごはんのお山の上に日の丸の旗がたってます。 「じ、自分で食べるっ」 とはしを持つが・・・ ぽろっと落としてしまう。 「お子様は、こっちね」 と、望美にまあるいスプーンを持たされます。 「じゃあいただきまーす」 「い、いただきましゅ・・・(汗)」 完璧にお子様です。 お隣のテーブルの男の子とおんなじお子様ランチ。 (・・・。嗚呼もう早く元に戻りたい・・・(汗)) 「お口汚れてる。フキフキしましょうね」 ふきんでふきふき。 (嗚呼もう本当に早く戻りたい・・・(汗)) 九郎は神様に何度も心の中で願った・・・。 「ふー・・・。今日は楽しかったねー♪」 「・・・お前だけだろう(汗)」 ショッピングから帰ってきた二人。 ソファで望美のひざの上に九郎は乗せられて休憩中。 「ふふ。でも楽しかった。九郎さんの子供のころどんな だったか知らなかったから」 「・・・。ガキのころの事など・・・。俺はしゅぐ、母上と 離しゃれて育ったからな」 「・・・九郎さん・・・」 そうだった。九郎は幼くして 戦乱の事情で母に鞍馬の寺に預けられたという・・・。 「ごめん。私なんか無神経だったかな・・・」 「いいやそんなことはない・・・。今日一日・・・ お前に背負われていたら・・・なちゅかしかった」 「九郎さん・・・」 ぎゅ。 望美。切なくなって九郎を強く抱きしめる。 「おいおい・・・」 「だって・・・」 「子供の姿も悪くは無いが・・・。やはり俺は 抱きしめられるより・・・抱きしめたい。お前を・・・」 「九郎さん・・・」 「元に戻ったら・・・。抱きしめられた分・・・。 倍にして抱き返してやるから・・・」 「・・・。九郎さんったら・・・。ふふ。3歳児が 言う台詞じゃないし・・・ふふ」 「わっ笑うな///っ」 チュ! おでこに KISS。 「ありがとう。元に戻ったらいっぱい ハグしてね♪」 「・・・///」 小さなミニ武士君。 照れつつ やっぱり早く元に戻りたいと願う。 (あ、でも・・・ふ、風呂の時間まではこのままでもいいだろう///) と、ちょっぴり思っちゃったりして(笑) 可愛いミニ武士君と望美の楽しい休日。 翌朝。 ミニ武士君はちゃんと大人の武士君に戻っていたのでありました・・・。