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朝焼けに溺れて
・・目を覚ますとお前のあどけない寝顔と出会う。 可愛らしい寝息をたてて私の横で眠るお前。 生まれたままの姿で白い陽の匂いがする布団にくるまって・・・ こんな穏やかな朝が現実だなんて今でも信じられない気がする。 「あ・・・リズおはよう」 「おはよう・・・」 お前は少し照れくさそうに言った。 ・・・私も本当は照れくさい。お前よりはるかに年上なのに・・・ お前の寝起きの顔に心、ときめく・・・。 ・・・こんな自分・・・戸惑うばかりだ・・・。 「・・・どうかしたの・・・?」 「いや・・・。何でも・・・」 お前の顔を見ると思い出す。 私の腕の中で体を震わせて喘ぐお前を・・・ 「・・・リズ・・・」 私の腕に甘えてくるお前。 愛しいそうに手を絡めてくる。 「・・・望美・・・」 「・・・リズの手って・・・大きいね」 「・・・そうだろうか・・・?」 「うん・・・大きくてあったかくて・・・優しい・・・手」 私の手の平に口付けをするお前・・・ どうしてお前は私を熱くさせることばかりするのだ・・・ だが私は心のどこかでそれを望んでいる。待っている・・・。 「・・・私はお前の小さい手が・・・好きだ」 柄にもない台詞や行動をさせる。 お前の小さな手に・・・自分の指を絡める。 「・・・小さくとも・・・。この手には誰にも負けない勇気と強さが・・・ 詰っているのだな・・・」 「リズ・・・」 「・・・もう一度・・・この手でお前を愛してもいいか・・・? その・・・。お前が疲れていないのなら・・・なのだが・・・・」 「うん・・・。私も・・・」 私は起き上がり、お前を下に見下ろす。 「リズ・・・」 私を見上げるその瞳に 唇に 私は口付ける・・・ 愛しい温もりに溺れよう 「・・・愛している・・・。お前の全てを・・・」 身も心も 感じあおう・・・。 カーテンから漏れる朝焼けに包まれながら・・・