この世に生まれてくれてありがとう

>今日は・・・犬夜叉の誕生日。

私が勝手につくっちゃったんだけど・・・どうしても言いたかったの。

誕生日おめでとうって・・・。

そして、二人で過ごす誕生日の夜。


「話って・・・何を話するんだ・・・?夜は・・・なげぇぞ」

「うん・・・。何・・・話しよっか・・・」

夜を過ごすのは初めてじゃないけど・・・。

早鳴る鼓動が止まらない・・・。

「犬夜叉はさ・・・あたしといて・・・緊張・・・しないの・・・?」

「・・・。今、してるんだよ。今・・・」

「あたしも・・・」

でもここちいい・・・。ドキドキ。

「不思議だね・・・」

「何が」

「500年前の人間が・・・ここにいるんだもん・・・。不思議だよ」

「けっ・・・。俺は人間じゃねえっ」

「あ、そっか・・・。でも、どうでもいい。そんなこと・・・。犬夜叉の心があれば・・・」

「・・・。不思議なのはお前の方だよ」

「え・・・?どういう意味・・・?」

「いつか言ったかもしんねぇけど・・・お前といるとホッとする・・・。心の底から・・・」

安心・・・という言葉では伝えきれないくらいに・・・穏やかになれる・・・。

「ふふ・・・。この前、犬夜叉さ・・・すごく気持ちよさそうに眠ってたね・・・。このベットで・・・。あんな寝顔、初めて見たよ」

「けっ・・・。つい眠くなっちまっただけでいっ」

「うふふ・・・」

そう。あんなに・・・やすらかな気持ちで眠ったのは初めてだった。

かごめの匂いのするベット。まるでお前に包まれているような気がして・・・。

犬夜叉はベットに眠るかごめの横にそっと座った。

「きっと・・・。お前だから・・・」

かごめは起きあがる。

「お前だから・・・何?」

そっとかごめの髪をすくう犬夜叉。

「心の中までさらけだせるんだと思う・・・」

「・・・。じゃあ、今度はあたしが覗いていい?」

「! 」



P>「犬夜叉のくちびる・・・あったかい・・・」

「ばっ・・・。みょ、妙な事・・・いうなっ!」

「ごめん・・・」

「ったく・・・。お前・・・不意打ち・・・ばっかりだな」

「えへへ・・・。ドキドキ・・・した?」

「・・・。けっ・・・。今もしてらぁ・・・」

「あたしも・・・」

止まらない。ドキドキ。

止まらない・・・。想い。

「じゃあ・・・どのくらいドキドキしてるか聞いて見よっと」

「わっ・・・。そんなにつかまるなっ」


広い胸・・・。犬夜叉はあたしといるとホッとするっていったけど・・・。あたしはここが一番心が安まる。

「トクントクンって言ってる・・・。犬夜叉の命の音だね・・・」

「・・・。しっ、心臓が動いてるだけじゃねーかっ・・・」

「うん・・・。でも・・・ここには犬夜叉の命と・・・心がある・・・。嬉しい・・・。犬夜叉が生きてるから・・・」


「俺も・・・お前が生きてることが・・・嬉しい・・・」

生きてる・・・。だたそれだけで、いい。

それだけで・・・。幸せになれるから・・・。

「かごめ」

「なあに?」


「俺の側にいてくれて・・・ありがとう。そして・・・この世に生まれてくれて・・・ありがとう・・・。ずっとそれが言いたかったんだ・・・」

「・・・。うん・・・」


幾千の時を越えて出会った二つの魂。

その神秘と切なさを抱きしめられずにはいられない。

そして、この世にうまれた奇跡と・・・。