彼の手も声も

ずっと側にいると決めたあたし。

たとえ、彼に忘れられない存在があるとしても、彼を想いぬくと心に誓った。

でもね、でも・・・

不安はいつもつきまとってる。

彼が彼女の名前を呼ぶだけでも体中が嫉妬を駆けめぐる。

その繰り返し・・・。

一瞬でいい。

一瞬でいいから、私だけを見て欲しい。

私だけを・・・。

俺だって俺だって・・・

お前だけを見ていたい。

できることならお前だけを・・・。

いつも苦しませてごめん。

悩ませてごめん・・・。

俺はお前に何もしてやれない。

お前からもらってばかりの俺。

それでも俺はお前の側にいたい。お前を離したくない・・・。

ずるい俺・・・。

情けねぇ・・・な・・・


謝らないで・・・。

らなくていいから・・・。お願い・・・謝らなくていいから・・・私だけを見て・・・。

今だけでいい・・・。

この一瞬だけでいいから・・・。

私だけ見続けて・・・。

いつも見てる・・・。いつも感じてる・・・。お前のぬくもり・・・。

このぬくもりがもし、なくなったら俺は・・・どうなるだろう。

考えたくない。考えられない。

気が狂いそうになる。お前がいなくなるなんて、お前が傷つくなんて・・・。

我慢できねぇ・・・。

だからどこにも行くな。俺の腕の中にいろ・・・。


うん、ずっといる・・・。

そばで貴方を感じたい。貴方に触れたい・・・。

離しはしない。

離れはしない。

激しい想いがぶつかりあう。

塞がれた唇から熱い吐息と想いがお互いに流れ込む。・・・。

熱い、熱い、熱い・・・。

触れあいたいと求め合う魂。

その先に何があろうとも、どんな結末でも、ずっと一つの魂。

ずっと一つ・・・。

彼の手も声も、熱く、そして、優しく愛しい・・・。

彼の手も声も・・・。