現代。 かごめの部屋。薄暗く電気を消して。 そして机の上にケーキが・・・ ろうそくを一本灯して・・・ 「犬夜叉」 「なんでい」 「今日・・・。何の日か・・・知ってる?」 「今日・・・?」 犬夜叉、腕を組んで考える。 部屋を薄暗く・・・ 「あ、そうか。わかったぞ」 「うん!!」 かごめは期待するが・・・。 「忍者食を食う日か!」 ボス!! 犬夜叉の顔面にクッションが見事にHIT! 「なんだよ!違うのか!?」 「昨日教えたじゃないの!忘れたの!?」 「・・・忘れた」 犬夜叉、素直に返答。 ボス!ボス!! クッション、二発目三発目次々を命中。犬夜叉、畳に沈む・・・、 「もういいいわよッ。あんたにとって私なんて その程度の存在だったのね!」 「うっせぇな!なんだってんだよ!!」 べちゃり!! 犬夜叉が振り降り下ろした拳は・・・ ケーキの真ん中に大きな穴をつくりまして・・・。 ちらり。かごめに恐る恐る視線をくる・・・ (・・・怯) 目が三角になってつりあがってます・・・。 「・・・もういい。もう・・・」 (うげ。まずい・・・) 完全に俯いて背を向けるかごめ・・・。 かごめに泣かれることが一番弱い犬夜叉。 「だぁああッ。お、俺が悪かったよ。何かしてほしいこと あるんだろ?何でも言え。してやっから」 「・・・ホント?」 「おう」 犬夜叉、必死にかごめの機嫌をなおそうと何度も頷く。 「・・・すきって言って」 「え?」 「・・・”かごめのこと・・・。大好きだ”って言って」 「な・・・ッ」 何でもしてやると言ってはみたが、かごめの申し出に早速照れが 邪魔してきました。 「・・・言えないの?」 「ばッ・・・んなこと・・・」 もじもじ。 頬を染めて、表情はすでに「好きだ」と申しておりますが 犬夜叉言葉に出来なくてしどろもどろ・・・。 「・・・。今日はね。私が生まれた日・・・。 私の国では生まれた日に贈り物をするっていう風習があるのよ」 「・・・だ、だからってそんな・・・」 (好きだと言えなんて・・・) 犬夜叉、指をもじもじさせて戸惑っております。 「・・・。もういいよ・・・。あんたがそんなこと簡単に 言葉に出来る性分じゃないってことわかってるから・・・」 「かごめ・・・」 「ただ・・・。覚えててほしいだけ・・・。私の生まれた日を・・・」 かごめは少し切なそうに言う。 ぺちゃんこになったケーキをスプーンで整えながら・・・。 「・・・贈り物すれば・・・いいんだな?」 「そんな義務的にしなてもい・・・」 ぎゅッ・・・。 犬夜叉の両腕に かごめの体はすっぽりと包まれた 「・・・。こ、これが贈り物でい・・・///。も、文句あっか」 「・・・犬夜叉・・・」 「文句あっか・・・!」 「ううん・・・あるわけないよ・・・。アリガト・・・」 かごめはもそもそと犬夜叉の胸元に頬を寄せて 密着・・・。 (・・・。む、胸が・・・///) 久しぶりのハグ・・・。 犬夜叉は体中がなんだかむずむず・・・ 「わがままいって・・・。ごめんね」 「い、いや・・・。オレの方こそ・・・」 犬夜叉、これが精一杯のILOVEYOU。 背中がくすぐったくてどうにかなりそうだ・・・ 「・・・あ。手の甲にクリームついてるよ」 ぺろり。 かごめ、一舐めしました。 「・・・っ」←突然のスキンシップに動揺&悦び 「あまーい・・・。ふふ」 腕の中のかごめが見上げて言う・・・。 それはそれは 例えようが無い可愛らしさで・・・。 (・・・悶。あ、いけねぇ・・・なんかムラムラと・・・) 甘い香り。 犬夜叉の心と体をくすぐる。 男心がスイッチオン・・・ 「・・・そんなに甘いのか」 「うん」 「じゃあ・・・。”味見”させろよ・・・な」 パサ・・・。 そのまま倒れこむ二人。 ケーキの上に立つろうそくの炎が揺れて・・・。 ケーキより甘い夢を 二人は見始める。 甘くて甘くて 優しい夢を・・・ ろうそくの炎はいつまでもいつまでも消えない。 二人の強い絆のように・・・。