無償の愛 無償の夢 昨日の夜。 夢を見た。 ・・・夢。 私の心の奥底の願望。 ・・・一瞬でいい いつでもいい 私だけを想って抱きしめてくれる一瞬 ・・・相手のすべてを受け入れてこそ愛・・・ 無償の愛 頭ではわかっていても 心を100%すべて相手のいやなところも 自分に対して、腹立たしい態度さえを受け入れて ・・・昇華する。 ・・・それが無償の愛・・・ 無償の愛とやらにたどり着くには 私はまだまだ修行が足りないのかもしれないな。 こんな夢をみるなんて・・・ 「どうした。浮かない顔して」 「ううん。何でも。それより アンタこそ・・・大丈夫?」 「あああんな怪我ぐれぇ」 「そう。よかった・・・」 犬夜叉の体の傷。 傷なら休めば薬をつければ治る。 ・・・けど・・・。 目には見えない心という世界のことは ・・・力や物ではどうにもできないから・・・ 「・・・。大丈夫?」 「うるせぇな。何度も聞くな」 「うん・・・。ならいいんだけど・・・」 心の傷は大丈夫なんて露骨に聞いても 聞かないことが ・・・きっとやさしさなんだ。 「お前こそ・・・大丈夫か」 「うん」 「・・・。寝不足なら・・・。寝てろ。 俺がずっと起きててやるから」 (誰のせいで寝不足なのよ・・・っ!て言えたらなぁ・笑) 「・・・。犬夜叉」 「ん?」 これだけは言っておきたい。 「いろいろあって・・・言葉にすることで楽になることもあるから・・・」 「・・・」 犬夜叉は黙って聞いている。 「・・・。じゃあ少し寝かせてもらうね」 「かごめ」 「ん?」 「・・・ずっと起きててやるから・・・。 ゆっくり休め。ゆっくりな・・・」 「うんありがとう」 肝心な言葉は発してくれなくても 犬夜叉の穏やかな表情で伝わってくる。 ・・・でもね。 ちょっとそれじゃあやっぱり物足りないから。 夢の中だけ。 夢の中でだけ私の自由な気持ち、出させてね。 だって。私の夢だもの。 夢は無償。つまりタダだし(笑) 今夜はどんな夢見られるかな・・・。 かごめが夢の中へ行く瞬間。 そっと赤い衣がかごめを包んだ 寒い風からかごめを守るように・・・