犬かごソング小説
「オレンジ。」 bySMAP
”居場所シリーズより”
休みの日の公園。
芝生の上にたんぽぽ柄の敷物が。
サンドイッチやのりまきのお弁当が広がっています。
「ふー。食った食った」
犬夜叉は愛妻弁当をペロリと食べちゃいましてゴロン!と寝転がっています。
「もー。アンタねぇ、食べてする寝たら牛になるわよ?」
「うち?」【うし?なんだそりゃ。うめぇのか?】
首をかしげてかごめママに聞く満。
「ふふ。そうよ。あーでもうちの”犬”は
食べてもすぐ動いて消化しちゃうから大丈夫かな」
(・・・食べてすぐ動く・・・。///よ、夜か!)
犬夜叉、ほのぼのムードなのに頭の中はいちゃいちゃモード(笑)
「ふぅ。お弁当も食べたし・・・。ちょっとお散歩してこようか?」
「いっちょ」【よっこらせ。歩こうぜ。かあちゃん】
満は一人で立ち上がった。
アンパンマン色のオレンジ色のズボンをはいてます。
「おちゃんぽ。おちゃんぽ」【体がなまっていけねぇ】
「あ、満・・・一人で歩いちゃ・・・」
「待て。かごめ」
「え?」
犬夜叉がかごめを止めた。
(あ・・・)
トコ、トコ・・・
まだ危うい足取り。
だがちっちゃな足は大地を確かに踏みしめて
いっちょ、いっちょ、と歩いている
「・・・暫く見てようぜ」
「そうね・・・。だっこはそろそろ卒業かな・・・」
生まれて一年と数ヶ月。
まだまだ小さな命だけど
自分の足と目で、自分の意思で前に歩いている。
親の手からそうして少しずつ離れていく・・・
「あぅ!」【わっ】
コロン!と満がつまづいた。
「満ッ!」
さすがにかごめは満に駆け寄ろうとしたが・・・
(あ・・・)
「だいちょーぷ、だいちょーぷ」【男はこれしきのことでナカネェヨ】
パンパンと手に付いた芝生の葉をはたいて落とし、再びトコトコ・・・
ちっちゃなアンパンマン色のジャンパー。
背中アンパンマンの顔が笑っています。
「・・・。ふふ。何だか満がアンパンマンみたい」
「”愛と勇気だけがともだち”って奴か?そりゃぁ頼もしいぜ」
二人の愛の欠片。
一人の人間として育っていく
その悦び。
見守っていきたいという
優しい気持ちが
二人の心に宿ります。
「かーたん!とーたん!」【ほれ、白いわた、見つけたぜ!】
満はタンポポの綿帽子をつかんで
かごめたちに向かって笑顔で走ってきた。
(あ・・・あぶない!)
すってん!
かごめが察知した時には満は見事に転んでました。
「・・・。うわぁあん・・・」【いてぇ!さっきは平気だったのに】
ちょっとさっきとはちがって
痛みが強かったらしく・・・。
「あーあ。やっぱりまだまだ安心してられないわ!」
泣き出した満。
かごめは駆け寄って、倒れた満を抱き起こした。
「ほらほら。もう泣かないの。痛い思いをするのも
お勉強よ。ひどい怪我しない程度だけどね」
パンパンとどろがついた膝小僧を払って満を抱っこするかごめ。
「あい。かーたん」【わかってらぁ。ホイ。かーちゃんわたの花だ】
「ありがとう。満。ダイスキよ」
綿毛を受け取ったかごめは
満のぴんくのホッペにすりすり。
(み、満・・・の奴!うらやましい!)
ですが、犬夜叉とーちゃんが”すりすり”したいのは
かごめかーちゃんの二つの”別のほっぺ”らしいですが(笑)
「うっし!満、もっと歩くぞ!とーちゃんが
手、持ってやる」
満の右手を犬夜叉が。
「じゃあ私はこっちの手」
左手はかごめが。
ちっちゃな両手を、新米パパとママが確かに握って
支えている。
「どこまで行こうかな」
「そうだな・・・。まぁ、ゆっくり行こうぜ。
ずっと一緒なんだから・・・」
「ずっと・・・。いっちょ」【一緒だよ】
三人・・・ゆっくりと
歩く。
少しだけ空がオレンジ色に染まって・・・
三人の背中を照らす
”ずっと幸せにね・・・”と
呟くように・・・。
うる覚えなんですが「らいおんハート」のカップリングだった
かと思います。
犬かご小説原作読みきり編でも
大分前に書いたんですが・・・(汗)
居場所バージョンでいってみました。
・・・ほんわか〜な雰囲気が伝われば幸いデス・・・。
SMAPも犬かご曲ありますです。
でもやっぱり、雰囲気がバシっとくるのはELTかな・・・。