「そーだ!犬夜叉!かくれんぼしよっか?」
「あー?ガキじゃあるめーし・・・何言ってンだよ」
「えー。いいじゃなーい。何だかさ、夜の学校って怖いけど、スリルがあったてワクワクしてきちゃった。犬夜叉が鬼だと匂いでわかっちゃうから、あたしが鬼ね」
「勝手にきめるんじゃねーよ!誰がそんなガキみたいなこと・・・」
「何あんた、すばしっこいだけが能じゃないでしょ?それに、もし、あんたが勝ったらあんたのいう事何でもきいたげる」
「・・・。な・・・なんでも・・・か?」
「うん。一つだけね」
2回目のお願い事・・・。犬夜叉はちょっぴり嬉しい。
「けっ。いいぜ。見つけてみられえるものならみつけてみな」
そして、かごめは後ろを向いて10かぞえる。
「いーち・・・にぃ・・・」
学校中をザザッと隠れそうな場所を走って探す犬夜叉。
(隠れるっつったって・・・。んな場所あるかよ・・・)
「ん?この匂いは・・・」
犬夜叉はとある部屋で足を止めた。そこから、犬夜叉の大好きなでよく知っているいい匂いが。
ガラ・・・。
中は真っ暗で何も見えないがある一点の場所からするいいにおいをたどる。
「ん?何か、ながいはこみたいだな。これ・・・」
月の薄明かりを頼って犬夜叉はその箱のドアをあけた。
「なんだぁ?これ」
暗くてわからないが、何か、服らしいものがかけてあるのが見えた。
「ここ・・・かごめのいい匂いで一杯だ・・・」

学校中をくまなく探すかごめ。3階まで階段で上がり、少し疲れ気味。
「んもー・・・。あいつったらどこ隠れたんだろう・・・。やっぱりあたしが隠れればよかったかも・・・」
まだ、さがしていないのはこの3階だけだ。
3階には3年の教室と図書室があるだけだ。
隠れそうな場所はないとかごめは思ったその時・・・。
とある部屋のドアが半分開いている。
「まさか・・・犬夜叉・・・」
ドアの上には『女子更衣室』の札が。
かごめは「もしや・・・」と思いながら中に入って、自分のロッカーの前に来る。
「・・・」
頭隠して耳隠さず。

ロッカーの扉の隙間から、かがんで中にいる犬夜叉の耳のさきっぽが見えた。
ガチャッ!!
「あんた!!!人のロッカーででなにしてんのよーー!!」
「げっ・・・。何で分かったんだ?!」
「分かるわよ!!あ、あんた、それ、あたしの体操着・・・」
「なんかこん中にあったぞ」
あっけらかんと言う犬夜叉にかごめ、かああっと恥ずかしくなる。
「きゃーーー!もう、早くでてよーーーっ!」
かごめは犬夜叉を引っ張り出そうと無理矢理中に入ろうとした。
「わっ。やめろ!二人もは入れねーって・・・ワッ・・・!!!」
バッターン!!
夜の学校のものすごい音が響き渡った。
縦に立っていたロッカーはそのまま扉を上にして真横に見事に倒れた。
そして、開いていたとびらは倒れた拍子にきっちりと閉まってしまった。
「いたたたた・・・。あれ、どーなってんの今・・」
かごめが気がつくとちょうど自分の胸の辺りに耳がひょこっと立って見える。体操服をかぶったままの犬夜叉の顔がそこに、見えた。
「きゃーーーっ!!離れてよー!ちょっと!!」
「わっ!やめろって!!あばれんじゃねーよ!」
ドッカンバッタン!
細長く狭いロッカーが暴れている。
「へんなとこさわんないでよ!!ばか!」
「ば、ばかいってんじゃねぇよ!!おめーがさわぐからだろーが」
暴れれば暴れるほど、足は絡まって二人の体をは密着させる。
「ち、畜生・・・!。こんな箱、ぶっこわしてやる!」
「えっ。だめ!だめよ!これ、あたしのロッカーなのよ!!」
「んじゃ、どーすんだよ!」
「・・・。もう・・・。しょうがないな・・・。でもさ、狭くて苦しいけど・・・もうしばらくこのままでいようよ・・・。だめ?」
「・・・。ほんの少しの間だけだぞ・・・」
しかし、犬夜叉、嬉しそう??
「え・・・」
かごめはふわりと犬夜叉顔を両手に抱きしめた。
「犬夜叉、顔の当たり狭くて痛いでしょ・・・だから・・・」
「かごめ・・・」
「ふふっ・・・なんか・・・犬夜叉赤ちゃんみたいだね・・・」
「ばっ・・・バカ言ってンじゃねヨ・・・(照)」
柔らかく、温かいかごめの腕の中・・・。
安心する・・・。全身が温かいぬくもりと優しい匂いに包まれて・・・。
いつも感じていたいそのぬくもり・・・。
「ねぇ、犬夜叉・・・」
「ん?」
「犬夜叉のお母さんて・・・どんな人だった?」
「オフクロか・・・」
「優しかった?」
「ああ・・・。半妖てんで白い目で見られた俺を・・・ずっと守ってくれてた・・・。そんなオフクロの匂いが・・・大好きだったんだ」
「そっか・・・」
子供の頃の辛い思いをかごめは知らない。まだ、その頃の事が心に小さな傷でもあるなら・・・少しでも癒えて欲しい・・・。

いつでもあなたの心が感じられたら・・・。
「あたしは・・・。お母さんみたいにはできないかもしれないけど・・・犬夜叉を・・・守りたい・・・」
「かごめ・・・。俺・・・オフクロの匂いも好きだけど・・・今はお前の匂いが一番好きだ・・・。ずっと探してた・・・」
「犬夜叉・・・」
愛しい。たまらなく愛しい・・・。

何事にも変えがたい。全てが愛しい・・・。

かごめはそんな気持ちを自分の両腕に込めて、抱きしめる。

凍えた子供を温めるように・・・。

その命を・・・。

「かごめ・・・」
犬夜叉もそれに応えるようにかごめの胸に顔を埋めた。

かごめの鼓動を、

命を確かめる様に・・・。

それはほんの少しの出来事・・・。しかし、二人の命を重ね合わせた大切な一瞬。

夜空の月は、優しさと命の不思議に満ちていた・・・。


さあてと♪(何)あっしの頭の中では色々なバージョンが浮かんできやしたが、こんな感じになっちまいました。犬がかなり、アブノーマル・・・(それは管理人だろ。_(_^_)_すまへん。)中にはちっくともう少し刺激的なものも・・・?!きゃー。はずかしやーーーーっ♪(そういうお前が恥ずかしい)犬かごは清く正しくラブラブにー♪って思ってますけど、やっぱり少しは刺激が欲しいーーーーっ!!(うるさい)ところで、先週の犬かごで犬がかごめちゃん宅を訪問時に「いいにおいで一杯だ 」ってセリフがカットされたのでっ!!(怒・恨!!)腹いせで(?)こっちで言わせました。『いい』って二文字が大切なのにーーーっ!!だんだんとアニメでの痛手が犬かごノベルに比例して甘々になっている模様です・・・。