犬かご50のお題
いいにおい
「ぐおー・・・」
木の上で。お昼寝中の犬夜叉。
その犬夜叉クンに向かって何かひらひらと何かが飛んでくる。
(・・・ん?)
とっても”良いにおい”に反応して目を覚ます犬夜叉。
ヒラリ・・・
犬夜叉の耳に何かひっかかった。
「なんだこりゃ」
丸い布切れ二つ。桃色の布だが・・・
「・・・」
くんくんくん
犬夜叉、何度も何度も匂いをかぐ。
(・・・かごめの匂いだ。それも・・・)
とてつもなくいい匂い・・・
「かごめのモチモンか。変な形してんな」
犬夜叉、珍しいのかその”布切れ”を耳にかぶってみたり。
「帽子か?」
頭にかぶってみたり・・・
色々お試し。
「あーー!!それしっておるぞ」
ひょこっと犬夜叉の肩から登場七宝くん。
「んだよ。てめぇ」
「それ、ぶらじゃーじゃ♪」
「ぶら・・・じゃあ・・・?」
「そうじゃ♪かごめと風呂にはいったとき見たことがある。
かごめの国の乳巻きじゃな」
「乳・・・っ!???」
ということは・・・
この二つの布はかごめの胸をずっと包んでいた・・・
(●▲□★※〜!!??)
犬夜叉、ちょっぴり想像する。
「///」
「およ?どうした。犬夜叉。異常に顔が赤いぞ?ははーん。さては
犬夜叉、かごめの乳巻きで遊んでおったな?」
ボカ!!
「わーん・・・」
「ガキが大人をなめるんじゃねぇッ」
犬夜叉、七宝を口封じ。
「・・・けっ・・・」
それにしても・・・犬夜叉は困った。
(ど、どうやって返すってんだ・・・)
犬夜叉、楓の小屋の上で腕組みをして必死に考えていた・・・
・・・。かごめのブラを大切に懐にしまいつつ(笑)
(ん・・・?そういえば今、かごめ達は楓ばばあと一緒に薬草取りに・・・)
小屋には誰もいない。
(そうだ!今のうちにかごめの荷物の中に突っ込んでおけばいいんじゃねぇか!)
妙案が浮ぶ犬夜叉。
早速、こそっと誰もいない小屋に侵入する犬夜叉。
かごめのリュックかさっと開ける。
(・・・こんなかに突っ込んどけば何事もなくすむ・・・)
と、懐からかごめのブラを出す犬夜叉。
「・・・」
とってもいいにおいのブラ・・・
お別れするのがちょっと寂しい犬夜叉君です。
(だぁあ!!俺は何をかんがえてんだ!かごめに見つかる前に
かえさねーと・・・)
リュックの中をごそごそひっかきまわす犬夜叉。
前から何が入っているのか気になっていた。
(・・・。なんか色んなもんがはいってんな・・・)
リュックの中の持ち物全てからかごめの匂いがする。
犬夜叉は好奇心を抑えられない。
「ふふふ。珊瑚ちゃんいっぱい薬草とれたねー!」
(!!)
かごめ達の声に肩をすくめてびびる犬夜叉。
(や、やべぇッ!!!)
引っ張り出した持ち物を強引にリュックに詰め込んで
犬夜叉、そそくさと屋根の上に逃走いたします。
「あれー?引き戸が開いてる・・・。ん??」
リュックの中身がごちゃ混ぜに突っ込んであるのに気がつくかごめ。
「誰よ!私のリュックの中あさったの・・・。まさか・・・」
(ギクリ)
屋根の上の三角耳の犯人は心臓がばくばくいっております。
「七宝じゃないかな。昨日もかごめちゃんの荷物の中からお菓子
取り出して食べてたから」
「あ、そっか・・・。七宝ちゃんさっきポテトチップ食べてたしね・・・」
(フウ・・・)
屋根の上の半妖君。
七宝に容疑が移って、ほっと一安心している。
(全く・・・。今日ははらはらする一日だったぜ・・・)
犬夜叉はもうごたごたはたくさんだ・・・と思い、
再び木の上で一眠りしようとするが・・・
「ん?」
鉄砕牙に何か三角の布切れがひっかかっているのに気がつく。
犬夜叉はくんくんと匂いを嗅ぐ。
(・・・かごめの匂いだ・・・。またかよ)
どうやらリュックをあさった時にくっついてきたらしいが・・・
ひっかかっていた三角の布切れ。
やっぱり桃色をしているが・・・
(かごめの着物の一部かな。それにしても・・・)
くんくんくん。
さっきの”ぶらじゃあ”より一層いいにおいが
大人な”匂い”がする・・・
(手拭かなにかか?)
その布をびろーんと伸ばしたりひっぱったりして観察。
(それとも・・・帽子かなにかか・・・?)
二つの穴に耳を通してかぶってみたり・・・。
色々試してみる。
「あーー!!犬夜叉。お主それは・・・」
「な、なんだよっ。また突然登場してきやがって」
犬夜叉はささっとその布を隠した。
「ふっ。隠しても無駄じゃ。おらはずーっと見ておったぞ」
「何をだよ」
「・・・ふっ・・・。犬夜叉。今隠したものが何かしりたいか?」
「・・・。何だってんだ」
「それはな・・・」
ごにょごにょごにょ・・・
七宝は犬夜叉の耳元でささやいた
”それは・・・。かごめがスカートの下に履いている下着のじゃ”
(スカートの下の下着・・・?)
ということは・・・
ということは・・・
ということは・・・
かごめのあのいい匂いは
「○△■★※ーーーーー!????」
ドサッ・・・!
犬夜叉・・・。
興奮しすぎで均衡が保てずに鼻から少量流血なさって
真っ赤になって落下・・・
「・・・死んだか・・・。哀れな・・・。かごめの下着を墓に供えてやるぞ。犬夜叉・・・」
手を合わせる七宝。
バキッ!!
「何すんじゃいッ」
「てめぇ・・・。大人をからかってんじゃねぇぞ・・・」
「誰が大人じゃ!オラはすべてみておったぞ。かごめの下着をかぶったり
ひっぱったりして遊んでおったじゃろ!」
「なッ・・・」
目撃者がいた。
「ふぅー・・・。いい男がおなごの着物で遊ぶとは・・・。大人とは言えぬ・・・」
七宝は犬夜叉から凄まじい殺気を感じる・・・
「てめぇ・・・。今見たこと誰かにしゃべってみろ・・・。かごめ達にこの間泊まった宿で
寝小便しやがったことばらしてやる。それでもいいのか・・・?」
「うッ・・・」
痛いところを突かれたといわんばかりの七宝・・・
凄まじい眼光でにらみ合う七宝と犬夜叉・・・
お互い、弱みを握られて引くに引けない・・・
「・・・ふっ。しょうがないのう・・・。ここは取引じゃ・・・。俺も誰にもしゃべらん。
だからお前もオラのことは秘密にするんじゃ。いいな」
「・・・けっ。しかたねぇ・・・」
二人の男が・・・
お互いの秘密を共有しあうなんとも勇ましい(?)空気が流れる・・・
「七宝ちゃーん。どこにいるのー?おやつにしましょー!」
かごめの声に七宝はしっぽをぶんぶん振って木から降りていく。
「犬夜叉。これからオラのことは殴らない方がいいぞ。くくく・・・」
「なんだとッ。この・・・っ」
犬夜叉の一発が来る前に七宝はそそくさと木から降りてしまった。
「・・・七宝の奴・・・。いつかヤキいれてやる・・・」
拳を震わせて怒っております犬夜叉君。
しかし・・・
(”これ”をどうやってかごめに返すか・・・)
懐の中のかごめのショーツ。
(こんなもんいつまでも持ってられるか・・・)
木の上で再び苦悩しはじめる犬夜叉・・・
(それにしてもやっぱり・・・)
とてつもなくいい匂いがする
(///)
ちょっぴり返すのが惜しくなったり。
懐にそっとかごめのショーツをしまう犬。
(い・・・いつかは返すぞ!い、いつかは)
しかし、ずっとそのまま
犬夜叉の懐で大切大切に保管・・・いやいや宝物に
なりましたとさ。
おしまいおしまいv
・・・。すいませんすいませんm(__)m
邪心、乱心、花吹雪!(?)ゴールデンウィークですし(?)大目に見てください’(汗)