犬かご50
やきもち
実家に帰ったかごめを待ちきれず、 現代にやってきた犬夜叉。 夜になっていたのでこっそりかごめの部屋に窓から入った。 (いねぇのか・・・) 辺りを見まわす犬夜叉。 そこへ・・・ 「きゃは♪くすぐったい」 かごめの足音と声が聞こえ、あわてて犬夜叉はベットの下に隠れた。 キィ・・・ パタン。 かごめの足だけが犬夜叉からは見える。 「はー・・・。汗かいちゃった。着替えよっと」 かごめは制服を脱ぎだす。 スカートが足にパサッと落ち、 かごめの生足が犬夜叉の視界に・・・ (///) ドキドキする犬夜叉。 さらに。 パサっ・・・ (はっ。あの三角の着物は・・・) かごめのショーツ・・・ (///) 実はまだもっている。犬夜叉の懐に・・・ (かごめがあの着物を脱いでいるって事は・・・) 脱いでるってことは ってことは・・・!!!!!!!!!! 脱いでる=何にもはいてない (・・・ぐはっ・・・) 犬夜叉君、なにかすんごいことを 想像中・・・ たら・・・ 犬夜叉君、またもやちょっぴりお鼻から流血v (・・・はッ!!お、オレは何を・・・。これじゃあの 弥勒と同類じゃねぇか!) ガタッ!! 「だ、誰!??何?」 (やべッ・・・) 犬夜叉はあわてて身を潜めるがガサゴソと物音をたててしまった・・・ しゃがみこみ、ベットの下を のぞくとうつぶせに床にへばりつく犬夜叉・・・ 「・・・。犬夜叉・・・」 「・・・」 犬夜叉のこめかみに冷や汗が・・・ 「・・・お・・・お、おすわりッ!!!!」 ドッシャアンッ!! こうして見事にベットの床下に 大きな黒い痕がつきました。 「・・・。信じられないっ。そんなところに隠れてのぞくなんてっ」 「だっ。誰がのぞくかっ」 疑いの視線のかごめ。 「・・・。けっ・・・。勝手にしろ。ところでなんだ。さっきから クンクンってやかましい”ソイツ”は」 かごめの膝の上ちょこんと座っている真っ白な子犬。 「あ?このこ?草太が友達から預かったの。一晩だけ預かってくれって。 かわいいでしょ?毛なんかふわふわで気持ちいいの」 子犬を頬にすりすりするかごめ・・・ (がっガキ犬の分際で・・・っ) ちょっぴりうらやましい犬夜叉。 子犬はかごめのパジャマをよじのぼり、 なんと胸元へすぽっとはいってしまった。 「あっ。こら。もー・・・。この子ったらすぐここにはいっちゃうの」 もそもそ。 かごめの胸の谷間あたりからひょこっと顔をだす。 「く、くすぐったいよぉ」 (・・・。が、ガキ犬のくせに・・・!!なんちゅーこと すんだ!!) うらやましいからか犬夜叉、本気で怒ってます。 「・・・あんた・・・。まさか。この子にまで妬いてんじゃないでしょうね」 「・・・ん、んな訳ねぇだろっ」 腕を組んでぷいっと そっぽをむく犬夜叉。 「・・・でも・・・。妬いてくれなくなったら哀しいな」 「・・・は・・・?」 「・・・だってさ・・・。自分のことどう思ってくれてるのか・・・。 分からないとき・・・。不安なのよ・・・。女の子はいつも」 膝で眠る子犬の背中を 切なそうに撫でるかごめ・・・ (・・・。なんで・・・。なんでそんな顔すんだ) かごめの寂しそうな顔・・・ (オレが・・・。オレがそんな顔させてんのか・・・?) 子犬と戯れるかごめ・・・ 笑顔の裏で 切ない顔を隠しているのか・・・。 「・・・何よ。あたしの顔に何かついてる?」 「べっ別に・・・っ」 ”好きだ。かごめ” そんな台詞を言ったらかごめの切ない顔は消えるのだろうか・・・? (い・・・言えるか・・・っ。そ、そんなこっぱずかしいこと・・・っ。 で、でも・・・) チラチラとかごめに視線を送りって 悶々と考え込む犬夜叉・・・。 「・・・。あのね。言いたいことあるなら言ってよ。なんか気になるじゃないの」 「い、言えるかっ」 「言いなさいよ!こら!」 かごめは犬夜叉の衣をくいくいっと引っ張った。 「い、嫌でいッ!!」 「言わないなら私が言うわよ・・・?おす・・・」 おすわり攻撃にじりっと額に汗・・・ 「お・・・っお前に「好きだ!」なんてこと言えるかッ!!!・・・はっ・・・」 犬夜叉・・・ なんかどさくさにまぎれて告白したご様子・・・ 「///」 犬夜叉、リアクションに困り腕を組んでかごめに背を向けた。 (くそ・・・。お、男の立場がこれじゃねぇ・・・) 自己嫌悪に陥る犬。 「・・・ぷっ。ふふふふ・・・!」 大声で笑うかごめに犬夜叉、さらに落ち込む・・・ 「わ、笑うンじゃねぇッ。てめぇ・・・」 「ご、ごめん・・・ごめん。でもなんか犬夜叉らしいなっておもって・・・」 「・・・けっ・・・」 ふてくされる犬夜叉の腕にそっと腕をからめるかごめ。 「犬夜叉は言葉にしてくれなくて寂しいけど・・・そのかわり いっぱい妬いてくれるよね」 「なっ・・・」 「それだけで幸せって思わなくちゃ。言葉じゃない 気持ち、いつも感じられるから」 (かごめ・・・) かごめはぐっと更に体を密着させる 石鹸の香りと・・・ 絡まった腕に触れている かごめの柔らかな・・・胸の 感触 (///) 自分がこんなに嫉妬深くなるのは かごめの全部が・・・ 他の男も感じることが 我慢できないからだ・・・ 「え・・・」 パサ・・・ 犬夜叉はかごめの両手をバンザイさせる形で 押さえつけ ベットに倒した・・・ 「・・・。駄目・・・。子犬が見てるって・・・」 「・・・うるせぇ・・・。オレがどんだけいつも気が気がじゃないか・・・。 わからせやる・・・」 ブラウスのボタンを一つ不器用にはずす。 ギシッ。 ベットの軋む音 すやすやクッションに眠る子犬も目覚めることなく・・・ 子犬は抱きしめられることしかできない でも (オレはかごめを抱きしめることができる。守ることができる) 子供っぽい嫉妬も 誰かを好きになれた”幸せ”の一部。 やきもちヤキの自分も ちょっぴりすきになれそう・・・ と思う犬夜叉だった・・・