犬かご50
手負いに介抱
「かごめ・・・!しっかりしろ・・・!!」 「・・・」 妖怪との闘いでかごめが川に落ち、 足をくじいて怪我をしてしまった 肩口の傷口から血が・・・ 制服が赤く染まっている・・・ (やべぇ・・・!なんとかしねぇと・・・) 犬夜叉はかごめをそっと岩場から草むらの柔らかい地面に 寝かせた 「かごめ・・・!」 濡れた体が冷えるのか震えている・・・ (このまま着物着てちゃあじゃあかごめは凍えちまう) ならば着物を脱がせねばなるまい。 (ん・・・?脱がすって・・・。誰が・・・) 犬夜叉、辺りを見回す。 (・・・) 自分以外、誰もいない・・・。 誰もいない。 制服はびっしょりぬれ・・・ 肌にべったりくっついて薄っすら・・・下着と 胸の谷間・・・ (///) ごっくん・・・ 犬夜叉、唾をいっかい飲む。 (な、な、何も意識することはねぇ・・・。こ、これは ”しなくちゃいけねぇこと”なんだ・・・) 何だかちょっと強引な意味づけを自分をする。 (ど・・・どっから脱がせばいいか・・・) とりあえず上着を脱がせようと犬夜叉、かごめをバンザイさせて 制服をとった。 (///) 濡れた胸の谷間に思わず目が行く・・・ まるで犬夜叉に”おいで・・・”とよんでいるよう・・・ (い、いけねぇッ。こ、これじゃあ弥勒と同じだ。あ、あくまで これは”しなくちゃいけねぇこと”なんだ。そうだ。) 肩口の傷口 着物をびりっと引継って固く巻く・・・ そして自分の衣を脱ぎ、かごめに着せ、 すぐ火を焚く・・・ かごめの体が冷えないように・・・ (ってくオレって男は・・・) 好きな女の愛しい姿。 どこにあるのか男の本能が疼いてくる自分が情けない。 (それより情けないのはかごめに怪我させちまったってことだ・・・) パキ・・・ 火の粉が舞う・・・ 「・・・ん・・・?」 かごめが気がついた (何だか体がスースーする・・・って) 「あ、あれっ!???」 上半身下着一枚に気がつく 「ど、どうしてっ・・・。だ、誰が服・・・」 「・・・///」 犬夜叉の背中が”オレしかいねぇだろ”と照れくさそうに言っている。 (ひゃぁああああ(真っ赤)) かごめは恥ずかしすぎて衣を頭からすっぽりかぶってしまった。 かごめは肩に巻かれた包帯に気がつく (あ・・・) 傷口。 血はとまっていた・・・ 「・・・。お・・・。おこんねぇのかよ・・・」 犬夜叉は上目使いで恐る恐る言った・・・ 「・・・。女の子が気を失ってるときに勝手に脱がすなんて最低・・・」 「・・・」 ガガーン・・・ 犬夜叉、かなり傷つく。 「でも・・・。手当てありがと・・・。服脱がなくちゃできないものね」 「そ、そ、そうでいっ。お、オレはやましいことなんか 何一つしてねぇッ」 急に開き直る犬夜叉。 (・・・ちっとだけ・・・見てただけでい・・・) 「すごく恥ずかしいけど・・・。でも嫌じゃないよ」 「え・・・?」 犬夜叉の衣で身を隠しかごめはそっと火をおこす犬夜叉の横に座った。 「・・・。犬夜叉なら・・・。嫌じゃない。平気ダモン・・・」 「・・・」 かごめがあんまり可愛いこというので 犬夜叉は抱きしめたい衝動に駆られた。 「・・・ば、馬鹿なこと言ってんじゃねぇよ」 パキ・・・ 火の粉が弾ける音。 犬夜叉の理性も弾けそうで・・・ 「犬夜叉」 「な・・・。なんだよ」 「手当てしてくれてありがと・・・」 「・・・。お、おう・・・」 かごめの匂い。 それだけで体の芯が熱くなってくる (・・・かごめの傷が癒えるまでは・・・) 愛しいものを守る 負った傷が癒えるまで。 ただ 隣にぬくもりを感じて・・・