犬かご50
走れ!
森に散歩に来ていた犬夜叉とかごめ。 だがかごめと犬夜叉ははぐれてしまった。 ガサガサ! 「!」 草陰にかごめの姿が・・・ 山犬の妖怪がかごめの背後に・・・! 「かごめ、走れ・・・!!」 かごめは犬夜叉に向かって一直線に走った・・・!! 犬夜叉はかごめを自分の背後に寄せ、鉄砕牙を振りかざす・・・! 「風の傷・・・!!」 犬夜叉が放った風の傷は山犬を一掃し・・・ 「けっ。他愛もねぇ」 自信満々に鉄砕牙を鞘にしまう・・・。 「犬夜叉・・・。ごめんね。勝手な行動しちゃって・・・」 「全くだぜ。オレが来なかったらお前は今頃山犬の昼メシだぞ」 「ごめん」 嫌に素直に謝るのでちょっと拍子抜けの犬夜叉。 「べ、別にそんなには怒ってねぇよ」 「・・・でもさっきの・・・なんか嬉しかったナ」 「あ?」 「私に”走れ”っていった犬夜叉の声・・・。かっこよかった」 「///なっ。何だよ・・・」 犬夜叉、頬を染めて腕を組む。 「犬夜叉の胸の中に一直線に走っていくの・・・。受け止めてくれる・・・?」 「・・・。そんなこっぱずかしいこと・・・」 かごめはさみしそーな顔・・・ 「・・・し、仕方ねぇな・・・」 「ふふ。ありがとvよーし・・・」 かごめは犬夜叉から50メートルほど離れた。 「よーし・・・。じゃあ、走るからね!犬夜叉」 「おう///」 かごめは腕を構えて・・・ 「位置について・・・。ヨーイ・・・ドン!!」 犬夜叉めがけて一直線に走る・・・! 真直ぐに自分に向かってくるかごめ・・・ 髪がなびかせて・・・。 (かごめ・・・) 「犬夜叉・・・!」 「わっ・・・」 バサ・・・!! 犬夜叉に飛びついたかごめ。 勢い余って犬夜叉達は草の中に倒れてしまう・・・ 「・・・ってぇ・・・。てめぇ、走りすぎだろ」 「ごめん・・・でもなんだか少しでも早く犬夜叉のところに走っていきたかったの」 「・・・かごめ・・・」 犬夜叉の上に馬乗りなっており、かごめは起き上がろうとしたが・・・ 犬夜叉が腕を掴みそのまま抱きしめる・・・ 「犬夜叉・・・」 「お前を・・・受け止めろって・・・言っただろ・・・」 「ウン・・・」 「・・・。いつでもお前のことはオレが全部・・・。受け止める・・・」 「ウン・・・」 かごめは犬夜叉の胸に頬を落とす・・・。 「・・・いつでも走れ・・・。俺の元に・・・」 「うん・・・」 そっと柔らかな黒髪を犬夜叉は撫でながら・・・ 愛しいこの温もりの全てを守ろうと 改めて心に誓ったのだった・・・。