犬かご50
秘密
「ねー。犬夜叉。あんた私にかくしてることない??」 「あー?」 御神木に寄りかかり、犬夜叉とかごめは話している。 かごめ、犬夜叉の心をさぐるように じろじろ顔を覗き込む。 「な、何だよ・・・」 「あんた。ほんっとーに。私に秘密にしていること無い??」 (・・・ギクリ) 犬夜叉。実は・・・。まだ懐の中に持っている。 かごめの・・・ 下着。 「な、何にもねーぞ。あるわけねーぞ。ホントにねーぞ」 犬夜叉、冷や汗かいて、半分自供してます。 「怪しいわね〜。さては・・・!!」 かごめの声にビクリ! 「あんた・・・。また私のリュックの中漁ったわね!」 (・・・!!!) 犬夜叉、核心部分を突かれ、焦りのあまり凝固・・・ 「・・・なくなってたの・・・」 (ドックンドックン) 犬夜叉、生きた心地がしない・・・ 「あんた、また勝手にカップラーメン食べたわね!」 (え・・・) 「買ってきたばっかりなのに。あんたったらよく食べるんだから。 もう〜」 犬夜叉・・・。 どうやら別件逮捕のようだった・・・ (・・・ほ) 安心してふかーい息をつく犬夜叉・・・。 「でもさー。秘密って嫌よね」 「え?」 「隠されると・・・。何だか辛い・・・」 (かごめ・・・) 急に切ないかごめの声色に・・・ 犬夜叉は戸惑う・・・ かごめにとって”何”を秘密にされたら辛いか・・・ 犬夜叉が一番よく知っている・・・ 「かごめ・・・。あの・・・」 「でもあんたの場合はだいじょーぶね。すぐ顔に出るから」 「なっ」 「ほーら」 かごめ、犬夜叉の鼻の頭をつん!と人差し指でつつく。 「うふふ・・・」 「わ、笑うなッ!」 「ふふふ・・・。犬夜叉。秘密はほどほどにしてね」 「・・・」 なんともいえない・・・。 懐には可愛らしい”秘密” 心には・・・切ない”秘密” 秘密は人を苦しめもするし 喜ばせもする・・・ 秘密。 それはちょっと刺激的なスパイス。 とりあえず犬夜叉は・・・ (着物ン中の”秘密”をとりあえずなんとかするかな・・・) と考えていたのだった・・・。

※巧みにこれはお題タイトル「いい匂い」の続編です(笑)