犬かご50
今日もまぁよろしく
朝。


寝袋からかごめが目覚める。 犬夜叉は鉄砕牙を持ったまま、木に。 弥勒と珊瑚と七宝は雲母によりかかって眠っていた。 「・・・ふぁ。朝日はよりちょっとだけ早起きしたみたいね」 空はまだ少し薄暗い。 かごめは寝袋から起きて背伸び。 「朝の空気は澄んでておいしいー・・・」 深呼吸。 妖怪と闘っている毎日では出来ない安心のヒトトキ・・・。 そんなヒトトキには普段見られない顔が見られる。 寝顔は滅多に見せない犬夜叉。 かごめはしゃがみ、犬夜叉の寝顔をじっと覗く・・・ (・・・。犬夜叉はどんな夢、みてるんだろ・・・) 本音をなかなか明かしてくれない。 せめてどんな夢をみているのか・・・知りたい。 (・・・私・・・。出てきてほしいな・・・) でももしかしたら。 『悲運の巫女』 と呼ばれる女性の夢かもしれない。 (・・・。ったくー。ヒトの気持ちもしらないですやすや眠っちゃって) ちょっと苛苛してきたかごめ。 犬夜叉の鼻の頭をかるくつん!とつかんでやった。 「・・・。何すんでい」 「・・・やーっぱり起きてたの」 「ったりめーだろ。お前みたいに熟睡できるほどオレは神経太くねぇーんだ」 「・・・。二股くんがよっく言うわよ」 「うっ・・・」 犬夜叉、一番神経質になるところをかごめに突かれる。 かごめは犬夜叉の隣にちょこんと膝を抱えて座る。 「お・・・お前、朝っぱらから怒ってんじゃねぇよ」 「そうね。こんなに清清しい朝だもの・・・。ケンカは嫌よね」 (///) かごめはぴとっと犬夜叉に密着。 「一日の始まりだもの・・・。楽しい気持ちでむかえなくっちゃ」 「お、おう・・・(照)」 犬夜叉は楽しい気持ちというより・・・ (・・・嬉しい気持ちだ) 「犬夜叉」 「なんだよ」 かごめは犬夜叉の腕にすっと手を絡ませて・・・ 笑顔で言う。 「今日もまぁ・・・。ヨロシクネ!」 「お、おう・・・(ドキドキ)」 微かにかごめの胸が犬夜叉の腕にあたってドキドキ。 何はともあれ、また・・・。 一日が始るのだ。 今日というたった一日が・・・