犬かご小説リクエスト(内容) 第4位 メイドかごめとご主人犬夜叉 「私はかごメイド♪ 〜やきもちやきのご主人様〜」 朝起きると・・・ 「ご主人様。おはようございます」 「///お、おう」 なんて良い朝だ。エプロン姿のかごめが目の前に・・・。 「朝食ができております」 ・・・朝食より・・・かごめともっとお話していたいと思う犬夜叉。 テーブルの上には犬夜叉の食生活上では味わえないような豪華な 和食の朝食が用意されていた。 「かごめ。お前も一緒に食べようぜ」 「え・・・あの。でもご主人様の文しか用意して有りませんし 私は・・・」 「いーからいーから」 犬夜叉はかごめを向かいの席に座らせる。 「じゃはんぶんこしよう」 よそったごはんを半分にしてわける。 「ほれ。これでいいだろ?」 「でもそれではご主人様の食事が・・・」 「いーからいーから。これも命令だ。な?一緒に食べよう。 頂きます!」 犬夜叉は豪快にバクバクといっきにかきいれる。 「・・・ご主人様のおいいつけならば・・・。では頂きます」 かごめは手を合わせ合掌。 清楚に一口一口、小さな口で食べた。 (・・・お嬢様タイプか・・・。それにしても・・・) パソコンの中から出てきた不思議少女。 見た目は人間だが 「なぁ」 「はい」 「かごメイドって・・・。体は普通の人間なのか?」 「ハイ!リアルな実体により近くなっております」 (・・・ってことは・・・///) 犬夜叉、かごめのメイド服の下の状況をご想像。 「??ご主人様。顔が熱そうです!熱でもあるのでは??」 「い、いやな、なんでもねぇッ。かごめ、お前は 家の掃除でもしててくれッじゃ、じゃあな!」 慌てて犬夜叉は茶碗を水に浸して部屋を出て行った。 (・・・?ご主人様・・・どうなされたんでしょう?) 「さ・・・!ともかく・・・ご主人様のおいいつけどおり・・・ この部屋を綺麗にしなくては・・・!」 ビール缶とカップラメーンの殻だらけの部屋を・・・。 かごめは腕をまくっててきぱきと掃除を始める・・・。 「よいしょっと」 ベットの下に掃除機をかける。 グチャリ。 掃除機と一緒に出てきたのは・・・。 ぺらぺらとめくってみるかごめ。 ちょっと・・・エッチな雑誌たち・・・ (・・・(汗)こ、こんなものは捨てるにかぎります!) かごメイドの40か条目。 主人のものは勝手に処分してはいけない。 はっと思い出してゴミ箱投入は諦めた。 (・・・元のところに戻して起きましょう・・・。ご、ご主人様 がどんな本を見ようとメイドの私には無関係・・・) だけどどうしてか苛苛するかごめ。 (やべぇ・・・掃除するってことは・・・ベットの下も・・・) 同じ頃。 ハッとベットの下の雑誌たちの存在に気づき、額に汗をかく 大学の門の前の犬夜叉だった・・・。 夕方。 バイトが終わった犬夜叉はちょっと気まずいキモチで アパートに帰ってきた。 (・・・(汗)”あれ”・・・見つけちまってるかな・・・ 大体アレはオレのじゃねぇ。後輩どもが勝手においていきやがった・・・) ”いやらしいこと以外は何でもおっしゃってください” かごメイドは潔癖な性格らしく。 「た・・・ただいま・・・」 「おかえりなさいませ!」 キッチンでエプロン姿のかごめがご飯をよそっていた。 (・・・///ま、まさに新妻・・・) かごめのモモイロなピンクのエプロンに 犬夜叉、ツボをつかれて玄関で見惚れてます。 「ご主人様!夕食はもう出来ております。さぁ食べましょう」 「お、おう・・・」 (・・・オレは・・・かごめを・・・食べたい) などということは決して口にはしません(笑) 「いただきまーす!」 ハンバーグにサラダ。 お味噌汁におつけもの。 毎日がインスタントラーメンな食生活にヘルシーな夕食に犬夜叉。 (カンドー的だ・・・) それに。 「はい、おかわりどうぞ☆」 「///」 新婚気分を味わえる☆ (・・・いいなぁ・・・。オレはずっと一人だったから・・・) あったかいご飯に・・・ あったかい笑顔・・・。 「・・・?ご主人様?私の顔になにか?」 「い、いや・・・なんでもねぇ」 出来ればすっと・・・ こんな時間が続いてくれたら・・・。 「かごめ。メシ終わったらゲームでもするか」 「はい!」 おいしい食事が終わったら。 二人でテレビゲーム。 「あー!ご主人様、ずるいです」 「へへへ。じゃあ今度かごめが負けたら オレにキ・・・」 「口付けはなしなのであしからず☆」 かごめ、にっこり笑顔だが、ちょっと怖い・・・ 「は、はい(汗)」 まるで高校生のときに戻ったみたいに・・・ 笑い声が部屋に響く。 (・・・久しぶりだな・・・。こんなに笑ったのは・・・) かごめが笑うと自然に頬が緩む。 時間の流れがゆったりとして・・・。 (・・・ずっと・・・一緒にいてぇな・・・) 穏やかな時間。 なんとなく漠然と毎日を過ごしていた。 そんな毎日に舞い降りた天使。 「あ・・・。すみません。ご主人様・・・そろそろ 戻る時間のようです」 「え・・・。あ、そうなのか・・・」 パソコンの中に消えるのか・・・? また・・・ 一人きりの静かな部屋に・・・ 「今日は本当に楽しかったです」 「ああ、かごめ・・・オレ・・・も・・・」 バタン!! 「ご主人様!!」 犬夜叉が突然倒れた。 「・・・あ、熱い・・・!」 額がかなり熱く寒気がするのかガタガタ体を震わせている 「・・・やっぱり朝、顔が赤かったのは 具合が悪かったんだわ!私ったら何も気がつかづに・・・!」 かごめはパソコンに 『主人緊急な状態にて制限時間延長申請します』 と入力してエンターキーを押した。 「これでよし・・・!早く手当てを・・・!!」 ”犬夜叉・・・” (オフクロ・・・) ”あなたはひとりじゃないのね・・・” (オフクロ・・・) ・・・懐かしい母の声・・・? 「・・・さま」 (ん?) 「ご主人様・・・」 「・・・か・・・ごめ・・・」 心配そうなかごめの瞳が犬夜叉の視界に入ってきた・・・。 「具合はいかがですか・・・?」 「・・・ああ・・・。少し・・・ラクに・・・なった・・・」 「よかった・・・よかった・・・」 かごめの目は少し涙が滲んでいる・・・ (かごめ・・・) 「ご主人様・・・申し訳有りません。風邪をひいていたことにも 気がつかずに私は・・・」 「お前の・・・せいじゃねぇよ・・・。 それより・・・。時間・・・いいのか・・・?」 既に時間は零時を過ぎており・・・ 「はい・・・。メイド条例・40条では主人に緊急な危機が 訪れた場合、現実世界への滞在期間が延長できるのです あと3日間は一旦、帰還なしで現実社会にいられます」 「・・・そうか・・・すまねぇな・・・。俺のせいで・・・」 かごめは首を振った。 「ご主人様・・・。何でもお申し付けください。 何でもいたします」 「・・・じゃあ・・・」 「はい」 「・・・その”ご主人様”ってやつやめてくれ・・・ 犬夜叉でいい」 「え、で、でも・・・」 「頼む・・・」 かごめは少し考えて頷いた。 「わかりました。犬夜叉・・・さま」 「様もいらねぇ。敬語もなしだ・・・」 「わかりまし・・・じゃなくて、わかったわ・・・。 犬夜叉・・・さま」 犬夜叉はくすっと笑った。 「・・・ふふ。ふふふ・・・」 (・・・いいなぁ・・・。かごめの笑顔は・・・) 夢の中で見た 記憶の中の母のよう・・・。 「それから何をすればいい・・・?犬夜叉さ・・・じゃなかった 犬夜叉・・・?」 「何もしなくていい・・・。そばに・・・ そばに・・・いてくれ・・・」 犬夜叉は子供のようにかごめに手を求めた。 「わかりま・・・わかったわ・・・」 かごめはベットの横にすわり 犬夜叉の手をぎゅうっと握りしめ・・・ 「ずっと・・・そばにいてくれ・・・」 「・・・はい・・・」 主人の命令は絶対・・・ だが犬夜叉から告げられる この命令が 一番かごめに喜びを与える・・・。 「・・・かごめ・・・」 「はい・・・」 「かご・・・め・・・」 「は・・・い・・・」 手をしっかりと握り合ったまま・・・ 二人の瞼は閉じていく・・・。 一緒に夢をみるように・・・ 二人の夜が 過ぎていったのだった・・・。