居場所を探して・一話完結読みきりシリーズ
たんぽぽアルバム
4ページ目 海の思い出
「え?海?」
「うん行かない?」
珊瑚から電話が掛かってきた。
一緒に次の休みに海水浴へ行かないかとのお誘い。
「どう・・・?かごめちゃんたちさえよければなんだけど・・・」
「・・・うん・・・。犬夜叉と相談してみる。休みの日とかわからないから・・・」
「わかった」
いつもと変わらぬかごめの声だが珊瑚は違和感を感じた。
(かごめちゃんの声・・・なんか元気ないな・・・)
携帯を切るかごめ・・・。
「海・・・かぁ・・・」
かごめは一つため息をつく・・・。
(・・・行きたいんだけど・・・。ちょっとな・・・)
ベビーベットで眠る満にほほをつついて
かごめは少し憂鬱なため息をもう一つついたのだった・・・。
一方。男達の方にも。
「何?海水浴だぁ?」
大工仕事の昼食。
犬夜叉はかごめの愛妻弁当をほお張りながら
弥勒からのお誘いを携帯から聞く。
「けっ。悪いがな。俺は今、仕事優先なんだよ」
「・・・お前は見たくないのか・・・?かごめさまの水着姿」
(!??)
犬君の表情がいっぺん。
(か、かごめの水着姿・・・水着っていったら・・・)
び・き・に
(///)
想像しております犬君タラ♪
「犬夜叉。ここはお互い家族サービスをかねていかないか?
それに・・・いとしの妻の水着姿も見られるし・・・。行くな??」
「・・・おう///」
二つ返事で快諾したのでありました(笑)
家に帰ると犬夜叉から海水浴の話を聞いたかごめは・・・。
「うん・・・。そうね。気持ちよさそうだし・・・」
(やった!かごめの水着姿がみられる・・・)
ぐっと拳を握る犬君なのですが・・・。
「ん・・・?どうしたかごめ」
「・・・犬夜叉、満連れて行ってきて。私留守番してる」
「え?ど、どうして・・・」
(そ、そんなかごめのビキニ姿が・・・)
犬夜叉、一気にがっくり・・・。
いや、それよりかごめの様子がおかしいことに気づく。
「どうしたんだよ。体の具合悪いのか・・・?」
「そうじゃないんだけど・・・。水着を着るのがちょっと・・・」
「・・・え?」
かごめは少し恥ずかしそうに俯いた。
(・・・ふ、太ったとかそういうこと気にしてんのか?いや、
そんなことないだろ。昨日だって触っても全然・・・///)
犬夜叉、昨夜の愛の営みをちょっと思い出す(笑)
「・・・手術の痕がちょっと残ってて・・・」
「・・・。かごめ・・・」
「・・・ちょっとね。これでもまだ一応私も女だし・・・」
「あ、当たり前だろ、お、お前は女だよ。充分
まだまだ・・・っ俺が今晩でも保証してやるッ」
必死にかごめを励まそうと力説する犬夜叉・・・。
「ふふ・・・。ありがと。大好きな旦那様だけに
そう思ってもらえて嬉しい」
「・・・おう(照)」
というわけで・・・愛しのかごめの水着姿はちょっとお預けと
なったわけですが、みんなで海水浴へは行くことになしました♪
「わ〜。綺麗ね〜」
「だぁああ!」【おお!オレ、海の男になるぜ!】
なかなか穴場の砂浜。
海の家もないけれど人が少なくて結構すいている。
「さーて海水浴いきますかー!」
弥勒が砂浜にビーチパラソルを広げ、早速水着にお着替え♪
「・・・ふふ。準備は万端さぁあいざ、サマーラブ!!」
と、隣のギャル達へご挨拶に行こうとするが・・・。
「待て」
「・・・あ。珊瑚ちゃん。ほんのジョークよジョーク・・・」
「お前のはジョークじゃないんだ本能だ!」
ぶぁぁき!
弥勒、さっそく珊瑚からのあつーい一発をお見舞い♪
「ったく・・・手が掛かる!こんな大人になっちゃだめだよ。
希」
赤いリボンのおさげの希ちゃんを抱っこしてすたすたと海へ・・・。
「あー。待ってよ珊瑚ちゃん。水着かわいーよ〜」
そんな二人を追いかける弥勒さんです(笑)
「ったく。アイツんちも相変わらずだな」
「ふふ。平和でいいじゃない。珊瑚も希ちゃんも水着かわいーね。それに
犬夜叉もまた筋肉ついたんじゃない?」
「・・・。そ、そーか?お、俺は別に・・・///」
(・・・いつかかごめのが見たい・・・)
と思っているんだよね♪
「ふふ。犬夜叉。満のことお願いね。私、ここで
留守番してるから」
「お、おうわかった・・・」
「だぁああ♪」【おう。父ちゃん】
満をだっこして海へ入っていく犬夜叉。
ビーチパラソルの下で手を振っているかごめが・・・
なんだか少し寂しげに見えて・・・
(かごめ・・・)
水着が着られないような傷跡をかごめに背をわせてしまった。
無理な出産をさせたのは。
自分のせい・・・。出産のときに側にも居てやれずに・・・。
(・・・ごめんな・・・)
申し訳ない気持ちになる犬夜叉。
(満の世話ぐらいするから・・・)
「そおら。満、海だぜ」
満のあんよを海の水に浸す犬夜叉。
「だぁああ!!」【海だぜ父ちゃん!やっほーー!!】
バシャン!!
満は大喜びで足をばたつかせる。
「ふふ。きもちぃーか」
「だぁあ」【おう!】
そんな嬉しそうに楽しそうな二人をかごめは・・・
(一緒に入れないのは残念だけど・・・。こうして
遠くて二人を見てるのもいいな。ふふ・・・)
カメラで二人を撮ったり・・・
大切な人を遠くから見守る・・・
なんだかそれも幸せと感じるかごめ・・・。
(またいい写真が撮れちゃったうふふ)
カメラを二人に向けているかごめに・・・
「そこのカーノジョ♪」
「え?」
茶髪の若い男二人が声をかけてきた。
「お一人でさみしそーですねー。ねぇ。よかったら
一緒にビーチバレーでもしない?」
「あ、い、いえ、私、荷物の番してなくちゃいけないし。
それに疲れてるから・・・」
「んじゃ。そこら辺ドライブでもいかない??
景色のいい場所知ってるんだー」
「でも・・・」
「君みたいな可愛い子が一人なんてさ〜。オレ、
色々知りたいなーって思ってさー・・・」
茶髪の男はかごめを足の先から頭まで舐めるように
見た。
(気持ち悪い・・・)
かごめは男達に背中を向けた。
「ねぇねぇ〜」
「しつこいな。あっち行って!」
「おおー。気が強いのも色っぽい。オレ、しつこい
のだけは自信あんの♪」
男達は図々しくもかごめの横に座り、かごめに必要にひっついた。
そんな様子にこの嫉妬男のレーダーが即座に感知。
(ん・・・?)
ふとかごめの方を見るとビーチパラソルの下で見知らぬ男達に囲まれる
かごめ。
(だ、誰だあいつらはーーー!!!)
「おー。かごめさま。ナンパされてますなぁ。
かごめさまほどのおなごが男はほおっておかぬ」
腕組みをして弥勒は解説。
(かごめにひっつきやがって・・・!!)
「かごめ様は出産されてさらにフェロモンが漂ってますからな
助平男の鼻をくすぐって引き寄せられても無理はない・・・」
・・・毎晩くすぐられている嫉妬男がここに在り(笑)
(ぐぬぬぬ!!か、かごめの腕掴んでやがる!!!)
「弥勒、満頼むぞ!!」
「だぁあ!」【おう!あいつらギタギタにしてやれ!父ちゃん!!】
犬夜叉は弥勒に満を預け、物凄い速さで砂浜へあがっていった・・・。
(・・・。あのナンパ男達・・・。生きて帰れるか・・・。合掌)
手を合わせる弥勒だった(笑)
「ねぇ。君、何で脱がないの〜。水着着てるんでしょ」
「う、うるさいわね!」
「せっかく着てるんなら見せてよ。男を喜ばすために
水着に気合いれるんだろ?女はさー」
(な、女を馬鹿にしたようなこと・・・!)
かごめはきっと男達とにらみつけた。
「んふふー・・・。脱がないなら脱がせちゃえー・・・」
男はかごめのTシャツをくいっとひっぱって上に上げようとした。
その瞬間・・・
砂浜から地響きがなり・・・
「お前らーーーーーーーーッ!!!!手ぇ離せーーーーッ」
バキボキ!!
「ぐぁああッ」
血管何本も浮かせた犬夜叉が男達を蹴り倒してかごめ
から追い払った。
「い、犬夜叉・・・」
「おまえら・・・。かごめに触ってんじゃねぇよ?あん??」
どすの利いた声で男達を見下ろす犬夜叉。
右手と左手に男二人、ぶらーんとぶらさがってます。
「い、いやあの・・・。ボクタチ、まだ何も・・・」
「まだ、だぁあ??」
「い、いやぁ・・・っ。け、決してや、やましいことは・・・。
ちょ、ちょこーっと水着を脱がせちゃおうかななんて・・・」
ブチン♪
男達、禁句を口にしたようで犬夜叉の血管、ぜーんぶきれちゃったみたい。
「人の女房にちょっかいだそうなんざ・・・。百年早ぇえええええ!!!」
「うわあああ!」
犬夜叉ったら、怒りのあまり、男達を砂に頭だけ出して生き埋めにしちゃいました(笑)
これも天誅だと。
「い、犬夜叉、やりすぎ・・・(汗)」
止めにはいるかごめ。
だが犬夜叉の怒りは
収まりそうになく・・・。
「お前らみてえな尻軽男がいるから・・・。女は傷つくんじゃねぇか!!
いいか!女は男のその場しのぎの道具じゃねぇえ!!!対等な人間だ!!
女を労われねぇなら人間自体、やめちまえ!!」
(犬夜叉・・・)
男達に啖呵を切る犬夜叉・・・。
「かごめ・・・悪いな。留守番ばっかさせて・・・」
「ううん・・・」
「満は弥勒に預けてきた。オレ、暫くお前と一緒にいるから・・・。
さ、日に当たると体力消耗するぞ。休もう」
「うん・・・」
埋めた男達を余所にかごめと犬夜叉はビーチパラソルで寄り添う・・・v
その様子を海から見ていた弥勒と満。
「満君。もうしばらく私たちと遊ぼうね。
どうやら君のご両親はラブラブ中みたいだから」
「だぁあ♪」【そうだな。所で弥勒のおっちゃん、珊瑚ねーちゃん
の平手、痛そうだな】
とっても両親想いな満君でした(笑)
そしてその夜・・・。
「ふふ。疲れたのかよく寝てるわ、満・・・」
ベビーベットですやすやぐっすりお休みの満をかごめと犬夜叉が
見つめております。
「今日、楽しかったね」
「おう、でもかごめは・・・」
「楽しかったわよ。だって犬夜叉と満の笑顔、撮れたし♪」
(かごめ・・・)
デジタルカメラを嬉しそうに覗き込むかごめ・・・。
健気なかごめの姿に
犬夜叉は思わずかごめを抱きしめた・・・。
「・・・犬夜叉・・・」
「ごめんな。お前に色々肩身の狭い想いさせて・・・」
「そんなこと・・・。今日は本当に楽しかったよ。ホントよ」
「そうか・・・」
水着を着る楽しみまで奪ってしまったのかと
思ったら・・・。犬夜叉は自分が不甲斐なくてたまらない。
「それに・・・。かっこいい犬夜叉も見られたし・・・」
「え?」
「・・・若い男との子達追い払った犬夜叉・・・。かっこよかった・・・。
あの啖呵、感動しちゃった」
”女を労われない奴は人間やめちまえ!!”
「///」
おお?なんだかとってもよい雰囲気に・・・
「で、でもあの・・・か、かごめ、ずっと海にも入れなかったし・・・。
腹の傷跡のことも・・・」
「いいのよ。そんなこと気にしてないわ。それに・・・
水着姿なら”好きな人”にだけに見て欲しいもの」
(えっ)
かごめはちらっと照れくさそうに犬夜叉に視線を送った。
「・・・か、買ってきたの実は・・・。み、み、見て・・・くれる・・・?」←上目遣いでv
「///」
(見たい見たい見たい・・・以下、エンドレス・笑)
犬夜叉、首が折れそうなほどに何度も頷いてます・・・vv
「じゃ、じゃああの・・・少し後ろ向いていてね・・・?」
犬夜叉はささっと後ろを向いて・・・。
(ワクワク。ど、どんな・・・)
どんな水着でしょうv犬君の妄想の中でファッションショーな状態で☆
「・・・あ、あの、も、もういいよ・・・(照)」
(ドキドキ)
犬夜叉は静かに振り返る・・・。
(・・・ッうッ!!!!)←モロ悶えv
黄色い無地の・・・
ビキニ・・・
首紐でかごめの豊満な胸のがはみでそうなくらいに面積小さく・・・
下の水着は腰紐・・・v(リボン風)
くいっとひっぱればすぐはがれそう♪
(・・・・・・)←とにかく凝視。悶え☆
犬夜叉は心臓をキューピットの矢に打ち抜かれたように
一目ぼれ状態・・・vv
「・・・や、やだ・・・。そ、そんなに見ないでよ・・・」
恥ずかしそうに身をよじるかごめにまた・・・
(可愛ッ)
犬君、悶えまくりです☆☆
「お、お腹の辺りはあんまり見ないでね。
犬夜叉だけだから・・・。好きな人にだけ見せてるんだから・・・ね」
「・・・うん・・・!」
犬君、もはやお子様状態?
キャラが壊れるくらいに見惚れちゃってます(笑)
「じゃ、じゃあもうそろそろおしまい、ね」
「・・・いいじゃねぇか」
「え?」
「・・・ど、どうせこの後、脱ぐんだろ・・・?」
「・・・や、やだ・・・。満がいるのに・・・(照)起きちゃうよ・・・?」
「起きねぇよ」
犬君、スイッチ入った模様。
かごめちゃんもまんざらでもなさそうで・・・vv
「犬夜叉・・・」
「・・・かごめ」
ぎゅっと抱き合う二人・・・。
もうお布団も敷いてありますし準備は万端です(笑)
「・・・こ、これ・・・ひ、ひっぱればいいのか・・・?///」
「・・・ウン・・・」
犬夜叉、憧れの、憧れの首紐をくいっとひっぱると・・・
はらりと紐がほどけて・・・
真っ白い膨らみが顔を出す・・・
犬君ゴクリと生唾を飲んだ。
さらに腰紐も・・・
スルリと解けて・・・
「・・・熱いね・・・。犬夜叉・・・。まだ海での火照り・・・
残ってる・・・?」
「・・・違う。火照ってるのはお前のせいだろ・・・」
「犬夜叉・・・」
抱き合って二人はそのまま・・・
倒れて・・・
犬夜叉はかごめの胸元の傷跡に視線がいった。
「・・・。やっぱり・・・目立つ・・・?嫌・・・?」
「・・・この痕は・・・。俺とかごめの命がこの世に生を受けた
印だろ・・・?嫌なわけ・・・ないだろ・・・」
「犬夜叉・・・」
「・・・満を生んでくれて・・・ありがとう・・・な」
かごめの目にじわっと涙がうかんだ。
愛してる・・・より嬉しい言葉・・・。
大切に大切に想われていると伝わるから・・・
「・・・私こそありがとう・・・。幸せをくれて・・・」
優しい心と心で
二人は愛し合った。
微かにお互いの肌からは・・・
潮の香りしたのだった・・・。
追伸。
その夜は満君、一度もおきませんでしたが・・・実は・・・
「んぁああ♪」【おう。今夜も盛り上がってるねぇv実はおしめの時間なんだけど
もう少し我慢するよ。父ちゃん母ちゃん、ラブラブがんばれ♪】
やっぱりとって親孝行な満君でした(笑)