「ドラマ最終回鑑賞後ののだめと千秋」
ドラマ最終回鑑賞後の二人 「はうぅう。かんどー的でしたね・・・。先輩の時を思い出しますう」 「・・・。ティッシュで拭け。ティッシュで」 いつからオレのこの白いシャツは こいつのハンカチに成り下がってしまったのだろう。 「先輩・・・v」 「な、なんだ」 「どっちののだめが可愛いと思いますう??」 「擦り寄る前に顔洗って来い(汗)」 「応えてくれたら洗ってきますう」 「・・・(怒)」 無論。 (・・・。ドラマののだめの方が・・・ごく普通だ) 出来ることならば交換して欲しい そう神にオレは願う。 「ぬふふー。いいですよー答えはもうわかってますぅ。 あの子かあいーかったですねー。のだめも、ファンになりました。でもー・・・ 実物には叶いません。先輩へ愛はv」 「・・・ドラマの中ののだめを見習え(汗)」 クリスマスなのに。 ケーキとまんじゅうと豚骨ラーメンというメニューを つくるコイツ。 「ふふー・・・。いい雰囲気ですねぇーv美味しいご馳走と・・・ 感動的な愛のドラマの結末・・・。嗚呼幸せ・・・v」 「オレは不幸せだ(汗)」 オレの腕に絡まってくる。 ・・・疲れし、重いし、暑苦しい。 けれど心地悪くは無いと思わされてしまった 今・・・。 もうオレはコイツのペースを受け入れるだけの男になるしかないのだと 悟っている。 「・・・ドラマも終わりましたし・・・。ふふ。先輩・・・ そろそろ・・・v」 (な、なんだ。急に) 何故、視線を寝室に行くんだ(汗) 「先輩そろそろ・・・」 「・・・ば、馬鹿野郎・・・///まだ”そんな”時間じゃないだろう」 節操のない女。 オレだって多少はロマンチックにって思ってるのに(汗) 「先輩・・・だってもうのだめ、我慢できません・・・」 「が・・・っ我慢できないって・・・。お、落ち着け、 物事には順序が・・・///」 何故オレはソファに正座してるんだ(汗) 「もう我慢できません!」 「お、落ち着け、のだ・・・」 ・・・え? 「あー。やっぱり福岡のクリスマスは これからはじまるたい」 豚骨スープをずるずると飲み干してやがる。 ・・・。こいつ・・・はっ(汗) 「だってドラマ10分も延長すること知らなかったんですぅ。 お腹がもう限界でした。先輩も食べます?」 「・・・いらん(汗)」 嗚呼オレは。 ドラマの中の「オレ」がうらやましい・・・。 まだ変態への森の入り口にいる「オレ」が(汗) 「あーソダ。ふふふー。プレゼントあげるの忘れてたーぁ」 「・・・”私をあげます”は却下。即返品」 「・・・!!そ、そんな・・・。返品は困りますぅ。おニューの おソロのパジャマ用意したのに・・・v」 と、すでにブラウスの下にきてやがる。 「・・・即刻古着屋に売ってやる(汗)」 くまさん柄のパジャマを着させられる くらいなら裸で寝た方がましだ。 ・・・。 いや・・・そんなことをしたら 盗み撮りしてくれといっているようなものだから止めておこう。 「はうー・・・残念です。じゃあ先輩。先輩は何をのだめに くれるんですか?」 「・・・うっ、そ、それは・・・」 ・・・何も用意してない というか。 何を買えばいいのかわからなかった。 女に贈り物なんて・・・ オレ様が。 指輪か?洋服か?バックか? というか”変態”感性が喜ぶ贈り物を思いつくほどオレは・・・ またコイツ色に染まってない。 「ひ・・・。酷い・・・。恋人に何も用意してないだなんて・・・! のだめはのだめは・・・いっぱいおそろいのコップに お揃いの枕にお揃いのスリッパ、こーんなに用意したのに・・・!」 わんさかと くまちゃん柄のバックから出てくる出てくる。 「どっからだしたんだ。サンタクロースかお前は」 「・・・愛してないのね・・・!やっぱり・・・!」 「誰だお前は(汗)」 女優気取りで 悲劇のヒロインを演じ始める。 ・・・。嗚呼もう腹が減った。メシにしようか オレは一人、 グラスにシャンパンを注ぐ。 クリスマスぐらい 普通に 静かに過ごしたいものだ・・・。 「先輩」 「なんだ」 「ハイ。本当のプレゼント」 「これは・・・」 日本での最後のオケの時のチケット・・・。 綺麗な封筒から出てきた。 「今度のコンサートが成功しますように・・・。 えへへ・・・。のだめからのお守りです」 「・・・のだめ・・・」 ヤバイ・・・。 のだめが可愛く見えてくる。 ヤバイと思いつつ オレは・・・。 「じゃあ・・・これがオレのクリスマスプレゼント」 「ひゃぁあ!」 のだめの頬に ・・・KISS。 「・・・。これ・・・”だけ”ですか?」 「馬鹿・・・。聞くな///」 「えへへ・・・。嬉しいです。最高のプレゼントです。 ありがとうございます。先輩」 「・・・」 こいつが可愛く見える。 それに酔ってしまっている自分をオレは素直に受け止めよう。 「・・・。メシはもういいだろう。今夜はゆっくり 二人で過ごそう・・・」 「ハイ・・・」 サンタクロース姿ののだめを抱きしめる。 中身は変態でも・・・ この温もりを求めているのは俺なのだから・・・。 こいつと一緒にずっと来年も・・・ 一緒にいたいと思う・・・。 窓の外は雪だ・・・。 嗚呼。 ようやく 恋人らしい甘い雰囲気になってきたと 思ったら・・・。 「先輩・・・」 「なんだ・・・」 「のだめ・・・。お泊りセットオッケーデス!!」 ・・・。 二色の歯ブラシを取り出す・・・。 「・・・///ろ、露骨なこと言うなーーーー///」 「ひゃあああ!おにゅーの歯ブラシがぁ!」 クリスマスツリーに 二色の歯ブラシがひっかかる。 「大体お前な・・・」 「先輩のお説教が始まったー。それより愛のメモリーを・・・」 「うるさーい!!」 結局・・・ こいつの変態っぷりは年をおうごとに加速し、そして オレは忍耐強くなるのだろう。 ・・・まぁいいか。 オレ達らしいクリスマス。 甘くもないけど・・・ 恋人同士の 俺たちらしいクリスマスなのだから・・・。 「はうぅ・・・。聖夜の先輩は・・・激しかったですぅー・・・」 「妙な言い方をするんじゃないーーー!!///」 ・・・朝。 お揃いのパジャマを着て朝食を取る二人。 仲良く窓際に歯ブラシが並んでいましたとさ(笑) FIN