海の世界に存在する人魚達。何よりも平和を愛し、穏やかに暮らす海の世界。

 

魔物の存在がありながらも、みな心安らかに暮らしている。

清龍族と共存する、あたたかな雰囲気の場所から飛び出した1人の人魚姫。

 

人魚姫が陸にもたらすものは何だろう?

今はまだ分からない未知の世界へと『人の足』で踏み入る人魚姫になにがもたらせられるのだろう?

 

人魚姫は陸へと旅立った。

姫の優しさは、強さは1人の少年に光を与え、その末に姫が気付く想いは・・・・・・・・。

 

 

 

 

  

人魚姫 第1話     陸の世界     作:露乃

 

 

 

 

 

「かごめ、かごめーーー!」

海の中で人魚の少女の声が響いていく。16歳の少女の名は沙夜(さや)。肩くらいまでの黒の髪で耳のあたりの髪をみつあみにしている。少女はこの海の国、アクアリーナの右大臣の娘だ。

いつもなら、まだ静かな刻限なのに少女は泳いでいる。

 

「沙夜!」

「見付かったか!?」

どこからか2人の人魚が来た。片方の人魚はとても美しく、少し大人のような雰囲気をもつ少女で、もう1人の人魚は髪を高く結い上げた意志の強そうな眼差しの少年だ。

「桔梗、鋼牙っ、こっちにはいないわ。そっちはどうだった!?」

2人とも沙夜の問いに首を横に振った。

桔梗と呼ばれた少女はこのアクアリーナ国の第1王女だ。年は沙夜、鋼牙と同じ16。鋼牙は左大臣の息子。3人とも同じ年というのもあり、かごめも含めて昔からずっと一緒にいる幼なじみだ。

「一体、どこに・・・・・桔梗、本当に心当たりないの?」

「・・・・・・・・・・。」

 

 

かごめがいないのに気付いたのは今朝だった。かごめの双子の姉である桔梗が部屋に行った時にはかごめの姿はなかった。かごめが何も言わずに出かけることなどなかったので、探しているのだが・・・・・・。

 

「桔梗、沙夜、鋼牙!」

「蒼龍!」

アクアリーナに住む清龍族の長の息子、蒼龍(そうりゅう)。何かと昔からかごめ達の面倒を見てくれるよき兄のような存在。かごめ達より6歳年上の青年だ。その顔には焦りが見えて手に何かを持っている。

「桔梗、これを草太が見付けたんだ。」

「手紙?」

桔梗はすばやく封を開けて手紙を読み始めた。それはかごめが書いたものだったが、読み終わったとたんに桔梗は頭を抱えた。

 

(これが夢ならどれだけいいか・・・・・。)

 

 

それを見た沙夜は手紙を桔梗の手から取り、口に出して読んだ。

「え〜と、『みんなへ 1,2ヶ月程、陸に行ってきます。楓おばあちゃん、薬を勝手に取ってしまいごめんね。あたしは大丈夫だから、心配しないで。みんな元気でね。』 へえー、陸にねえ〜。・・・・・って。」

「「陸ーーーー!?」」

沙夜と鋼牙の声が辺りに響く。

 

「どういうことよっ。鋼牙っ!あんたひょっとしてあたしへの嫌がらせにかごめをどこかに隠したんじゃ・・・。」

「俺がそんなことするわけないだろっ。つーか何で俺に言うんだよっ、お前はっ。」

「沙夜、鋼牙っ。言い争ってる場合じゃないだろ。とにかく楓さまの所に確認に行くぞっ。」

この2人のケンカはほっとくといつまでも終わらないことを知っているので、蒼龍は止めに入る。

「蒼龍・・・・。」

桔梗は不安げに蒼龍を見る。そんな桔梗を安心させるように蒼龍は言った。

「大丈夫だ。あいつならさ、行こう。」

「ああ・・・・・・。」

蒼龍達は城に戻るため泳ぎ始めるが桔梗は振り返り、陸のある方向を見つめる。

「かごめ・・・・・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ここ、どこ?)

かごめが目を開けると見慣れない天井があった。

「・・・・・目、覚めたか?」

「え?」

かごめが起き上がって見たのは金の瞳。そして白銀の髪に見たこともない三角の耳の少年だった。かごめはそこで思い出す。

 

(海じゃない?)

部屋には見たことがない物などが置いてあった。

(確か、陸に上がって人間の服を着て薬を飲んだ後意識が遠くなって・・・・・。)

尾ひれに違和感がある。下半身は尾ひれではなく人間と同じ足になっていた。

 

かごめは金色の瞳の少年を凝視する。見たこともない容姿に戸惑いを隠せなかったのだ。人間の上半身の見かけは自分達と同じと聞いていたのに・・・・。

 

(でも・・・・・綺麗な瞳・・・・・・。)

吸いこまれそうな瞳だと、かごめは思った。

そんなかごめを不思議に思い、少年は声をかけようとしたがその時ドアが開いた。

 

「気が付いたみたいだね。」

「もう具合はよろしいですか?」

人間の少女と少年が現れた。少女は長い黒髪にきりっとした瞳で、少年は少し長い髪を1つに結っている。2人とも黒の髪と瞳だった。

「えっと、あの・・・・・・。」

(少し・・・・・・恐い・・・。)

 

 

陸には人魚を食べると不老不死になるという伝説がある。

そのことを思い出し、少し肩が震えた。思わず、隣にいる白銀の髪の少年の服をつかんだ。

 

「!?・・・どうした?」

そのかごめの行動に驚く少年。かごめの様子に気付いたのか、少女が側に来て、優しく声をかける。

「大丈夫だよ。あたしの名は珊瑚。あなたは?」

少女の瞳は優しいもので、かごめの緊張を解くのには十分だった。

 

それがアクアリーナの人魚の姫、かごめと陸に住む犬夜叉、弥勒、珊瑚との出会いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――昔、子供の頃、父さまにダメだって言われていたけど初めて海の上に出て大きな乗り物を見た。その乗り物の上からは歌声や笑い声が聞こえたのをよく覚えている。

 

幼かったあたしはその様子を見てみたいと思って近くまで行ったけど、見ることはできなかった。

 

それ以来あたしはみんなが言うように、人間が野蛮で愚かな者達とは思えなくて・・・・・・・・知りたいと思った。人間がどういう存在なのか。そして・・・・・陸の世界を見てみたいと思った。

だから・・・・・・・。

 

 

 

 

「かごめちゃーん!」

向こうの角から珊瑚が走って来た。かごめもそれに気付き、広場のベンチから立ち上がる。

「ごめんね、待たせて。」

「ううん、大丈夫。あたしこそごめんね。居候させてもらってるのに・・・・・・・あまり手伝いとかできなくて・・・・。」

かごめは顔を俯かせる。珊瑚はあの時のように優しい眼差しをして言った。

「気にしなくていいんだよ、かごめちゃん。まだ歩けるようになってそんなに経ってないし、かごめちゃんは記憶喪失で分からないことばかりなんだから。」

「・・・・・・・うん。」

かごめは珊瑚の言葉を嬉しく思いながらも、胸は罪悪感でいっぱいだった。

 

 

――陸に来て珊瑚の家で暮らすようになってから、一週間以上経つ。かごめは陸のことはあまり分からないので記憶喪失と言って誤魔化すしかなかったのだ。

珊瑚の家族はみんなかごめに優しくしてくれるのだが、それがかごめには少し辛いものがあった。嘘をついている上、知らないことだらけで手伝いもあまりできない。

おまけに最初の頃はうまく歩けず、未だに転びやすいのだ。

 

 

(〜〜罪悪感が〜〜。ごめんね、珊瑚ちゃん。)

珊瑚達がかごめを気遣ってくれる度に申し訳なさが積もっていく。

 

「かごめ!」

かごめは足元から声が聞こえて視線を下に向けた。

「七宝ちゃん!」

「七宝、どうしたんだい?」

7歳の子供、七宝がそこにいた。七宝の家は珊瑚の家の近くにあり、この間かごめと仲良くなったのだった。何やら後ろに隠して、その無垢な眼でかごめ達を見上げている。

「かごめに渡す物があるんじゃっ。これ貸すぞ。」

 

七宝がかごめに手渡した物は数冊の本だった。

「え?うわ〜、ありがとう!七宝ちゃん!」

その本を開けてみると見たこともない物の絵などがたくさん載っていた。他にもかごめが父に秘密で時々海の上に行ったりした時に見た鳥などもその中に描かれていた。

「あれ?そういえばかごめちゃん、読み書きは覚えてるんだよね。」

偶然、文字の読み書きは海と同じだったのだ。それがかごめには幸運だった。

「うん!・・・・・あれ?珊瑚ちゃん、あれ何?」

かごめが本を閉じた時、広場の向こうの通りに茶色の首が長い動物が大きな箱のようなものを引いていた。

 

「ああ、あれはね・・・・。」

「どっから、どう見たって馬車だろ。」

かごめ達の後ろから不機嫌そうな声が聞こえた。

「犬夜叉!それに弥勒まで・・・。」

珊瑚の視線の先には犬夜叉と弥勒がいた。

「珊瑚、かごめさま久しぶりですな。お元気ですか?」

弥勒は珊瑚の手を握るが、珊瑚は手を離し目線を逸らして言った。

 

「何が『お元気ですか』だよっ。昨日会ったばかりだろっ。昨日また女の子を口説いてたじゃないか!」

「おお、よく分かりましたな。やはり私と珊瑚は結ばれる運命・・・・・。」

ゴン!

さりげなく珊瑚の尻に手を伸ばそうとした弥勒の頭に珊瑚の鉄拳が飛んだ。

「さ、珊瑚ちゃん・・・・・。」

(・・・・・痛そ〜〜。)

かごめは珊瑚達がいつもやっているようなのですでに見慣れたのだが・・・・。

(弥勒さまもよく懲りずに・・・・・・・。)

ある意味すごいと関心する。

 

「何やってんだよ、弥勒。お前も懲りねえな。」

「ふっ。私は本当のことを言っただけですよ。犬夜叉。」

犬夜叉の問いにきりっとした顔で言う弥勒にもう1度鉄拳が飛ぶ。

ゴゴン!

「ところで犬夜叉。今日はどうしたんだい?あんたが広場に来るなんて滅多にないのに・・・。」

「こいつに無理矢理つきあわされたんだよ。おい、かごめ。お前まだ記憶喪失だったのか?」

犬夜叉の言葉にかごめはカチンときて、思わず怒る。

「そうだけど・・・あんた他に言い方ないわけ!?相変わらず不機嫌なんだからっ。少しは穏やかな顔してみなさいよ!」

「あんだと!?この顔は生まれつきだ、いちいち何も知らねえてめえに言われたかねえよ!」

 

 

 

――初めて犬夜叉達に会った時にかごめがいたのは町の側の森の中にある犬夜叉の家だった。砂浜で倒れていたかごめを見付けたのも犬夜叉だった。初めに犬夜叉の瞳を見た時は綺麗な瞳だと思ったのだが・・・・。

 

かごめが珊瑚の家に世話になると決まった時、かごめはまだ歩けなかったので犬夜叉がおぶってくれた。けれどその時に犬夜叉の犬耳がめずらしかったかごめは耳に触ったことがきっかけで犬夜叉とケンカをし、それ以来2人はあまり仲良くなかった。

 

「ちょっと、犬夜叉!」

珊瑚は犬夜叉をなだめるように2人の間に入った。

「何だよ。さん・・。」

ガン!ゲシ!

犬夜叉の頭を弥勒が殴り、七宝が犬夜叉の足を蹴った。

「〜っ、てめえら何しやがる!」

「アホか、おぬしは!」

七宝に言われかごめのほうを見ると、かごめは顔を俯かせていた。

「あ・・・・・・。」

犬夜叉は自分の失言に気が付いた。

 

「・・・・そうだね。あたし、何も知らないし・・・・珊瑚ちゃん達にお世話になっているのにあたしは何も返せない・・・・。」

かごめはベンチに座り込む。そんなかごめに珊瑚は首を振って言う。

「かごめちゃん!そんなことない。気にしなくていいんだよ。かごめちゃんはあたしの大切な友達なんだから!」

「でも・・・・・・。」

(・・・・・世話になるばかりで何もできないなんて・・・・・・・。)

 

――こういうことを予想してなかったわけじゃないけど・・・・・・何か・・・・何でもいいから・・・・・少しでもお礼ができたらいいのに・・・・。

 

 

そう思ったかごめの頭に、1つのひらめきが浮かんだ。

「そうだ!珊瑚ちゃん、歌は好き?」

「え?」

「急にどうなされたのですか?かごめさま。」

珊瑚たちはかごめの言葉に目を丸くするが、かごめはただ返答を求める。

「いいからっ、歌好き?」

「う、うん。好きだけど・・・・・。」

「よかった!あたし、何もできないけど歌を歌うのは好きなの!お礼代わりに聞いてくれる?」

「は?いきなり何言い出して・・・・・。」

犬夜叉が何か言ったが、かごめはそれを無視し、歌を歌い始めた。

 

 

 

     道を踏み外しさまよう鳥  その翼に飛ぶ力をくれた魂達に  光を・・・

 

 

 

広場にいる人々の視線がかごめに集まる。澄んだ歌声が広場に響き始め、周りの声が止んだ。かごめはそれに気付かず、歌を歌う。

 

 

 

     抜け落ちた羽  風の中に舞い   吸いこまれそうな金の瞳に導かれて  還ったね

 

     海に眠るあたたかな珊瑚礁  つかみどころのない水の流  その調べで受け入れてくれたね

 

     汚れなき無垢な魚  やわらかな音色響く海  その全てに光を照らして

 

 

     やさしさ満ちる星々 不器用な虹色の魂達に  光を・・・

 

 

 

 

「かごめちゃん・・・・。」

「・・・・・心が癒されるようですな・・・・・。」

弥勒の言葉は今この場で歌を聞いている人々が思っていることでもあった。

かごめはただその歌を人々の心に響かせていく。

 

 

 

     流れ星を道しるべに託すよ  光はいつでも共にある  失われないと信じて

 

     空の彼方まで信じるから  見失わないで

    

     誰もがもつ心  すぐ側の大切なもの

 

  

     やさしさ満ちる星々  不器用な虹色の魂達に  光を・・・

 

 

 

「・・・・いつもありがとう。これからもよろしくね。珊瑚ちゃん!」

かごめは歌い終わると笑顔を珊瑚達に見せて言った。だが、珊瑚達は何も言わずにかごめをじっと見ていた。

「珊瑚ちゃん?」

「かごめちゃん・・・・・すごい!すごくよかった!」

「すばらしい歌声でしたよっ、かごめさま!」

「かごめは歌がうまいんじゃな!」

その時、珊瑚達の周りの人達からも歓声が上がった。

「え・・・・・?」

かごめはいつの間にか人が集まっていたことに気が付いた。

 

 

 

周りの人達が散り始めた時、珊瑚達は犬夜叉がいなくなったことに気付いた。

「あれ?犬夜叉は?」

「帰ったのでしょう。あいつは・・・・・人が集まる所が嫌いですから。」

「じゃな。」

3人の言葉がかごめにはとても気になった。

「3人とも、それってどういう意味?何で・・・・・・。」

 

(犬夜叉は人が集まる所が嫌いなの?)

珊瑚達は一瞬顔を見合わせたが、弥勒が静かに話し始めた。

「犬夜叉が魔物との混血児だということはかごめさまも知っていますよね。」

「うん。」

 

 

犬夜叉だけが白銀の髪に犬という動物の耳をもっていたので不思議に思い、1度珊瑚に聞いたのだ。犬夜叉は犬の魔物と人間の間に生まれた子で、『半魔』と呼ばれる存在だと。

それ故、父親が死んだ後は母親と共にあちこちを移動し、8年前からこの町に住み始めたらしい。けれど、その母親も4年前に病で死んでしまったということだった。

 

「旅をしていた時は魔物との混血児ということで、犬夜叉はどこに行っても蔑まれて、疎外されていたらしいのです。」

「え!?」

(疎外って・・・・・・。)

かごめは犬夜叉の過去に驚きを隠せない。

「8年前、犬夜叉と母上さまがここに住むようになった時には犬夜叉は他人に心を許すことができなくなっていました。元々犬夜叉の母上さまと私と珊瑚の両親は知り合いだったので、私達2人は犬夜叉が『半魔』ということなどあまり気にしなかったのですが・・・・・・。犬夜叉はそれでも完全に心を開いてくれないのです。」

 

「それに、犬夜叉があまり町の人達と関わりを持とうとしなかったっていうのもあって・・・・・町では犬夜叉のことをよく思わない人もいるんだ。あたし達も努力はしてるんだけど・・・・・・犬夜叉は未だに必要ないかぎり町に来ようとしない。」

「そんな・・・・・・・・。」

かごめは犬夜叉が立ち去った方向を見つめる。

 

 

「かごめちゃんを見つけた時も、あたし達が犬夜叉の家に行って3人で砂浜を歩いている時だったんだ。あの日も犬夜叉に町で暮らさないかって誘ったんだけど・・・・・・いつも犬夜叉は断わるんだ。森の家でも困ることはないって。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

かごめは何も言えなかった。

 

(そうだったんだ・・・・・。)

 

 

――分かった気がする。

 

どうして犬夜叉が1人で森に住んでいるのか。

あたしが初めて人間の珊瑚ちゃん達の姿を見てとっさに犬夜叉の服をつかんだ時、犬夜叉が何故あんなにも驚いていたのか。

 

たぶん彼は人にあんな風に頼られるとは思わなかったのだろう。

だけど・・・・・・・。

 

 

「でも・・・・・・何か変だよ。」

かごめは俯いていた顔を上げて呟いた。

「かごめちゃん?」

「あたしは犬夜叉のことはよく分からない。だけど、魔物と人の間の混血児の『半魔』でもあたし達と同じで犬夜叉にだって心があるわ。悲しんだり、辛かったり思う『心』が・・・・。」

「かごめさま・・・・・・・。」

 

「他の人が『半魔』がどうとか言っても、犬夜叉は『半魔』である前に犬夜叉でしかない。どうしてそれに気付けない人達がいるのかな。」

「かごめちゃん・・・・・・・。」

 

 

 

 

(どうして、人も人魚も姿形が違うだけで・・・・・・信じることができないのかな。)

 

 

――あたし達人魚が人間を野蛮な存在とするのは住む世界が全く異なり、あたし達とは違いすぎているから。人はあたし達の仲間と言える存在を、魚達を食らい、生きているから。

 

 

でも、姿形が違う者達でも互いに認め合い、共存していくことはできるはずなのに・・・・・・・それだけのことがどうして難しいんだろう?

それはあたし達人魚にも同じ事が言える。

 

 

人も人魚も持つ心の弱さがそうさせるの?

 

1番大切なのは誰もがもつ『心』でしかないのに・・・・・。

 

 

 

その日の天気は晴天。青空が広がっている。けれど、その日にかごめの心が晴れることはなかった。

 

 

 

 

 

〜続く〜

 

 

 

 

 

あとがき

 

初めまして、露乃と申します!私は犬かごパラレルを考えるのが大好きで、とうとう小説にしてしまいました。とある別の2つの物語も含めてどれにするか迷ったのですが1番短く(?)できそうということでこれを送りました。

 

沙夜と蒼龍、オリジナルキャラクター早くも登場です!鋼牙もかごめと同じ人魚にしてみました。沙夜と鋼牙は人間にするか悩んだのですが、人魚にしちゃいました。なんだか鋼牙の性格が少々ずれている気がしますが、目を瞑って見て下さい。

 

この第1話でかごめが歌う歌は私が考えたものです。ただ言葉を並べただけですが、私は結構気に入っています。かごめ、犬夜叉、珊瑚、弥勒、七宝、珊瑚達の町、犬夜叉達(+町の人達)を表す部分があります。たぶんすぐ分かったと思いますが、分からなかったらぜひ探してみて下さい♪

この物語は長編の連載物です。よかったら、温かい目で続きも見てください。では次回でお会い致しましょう!

 

<設定で少し書き忘れたのですが、清龍族は人魚の姿にもなります。>


管理人から一口感想
私もパロディを書きますが、有名なファンタジーの物語をベースにした小説 は書いたことがことがないので
この露乃さんの人魚姫というお話はとっても新鮮 です♪原作とも共通する内容も含みサラリと露乃さんの世界観に 入れますvv犬夜叉と私のmyマーメイドちゃん(私のかごちゃん呼び名(笑))がこれからどう展開するのか楽しみであります〜★★